面接の時は、企業のどの位の事を知って臨むべきでしょうか?
皆、受ける段階で、かなりの事は調べて臨むと思うのですが、自分はこんなに知っているんです!!
というのもアピールするべきでしょうか?
逆に失礼というか、押し付けがましくなるような気もします。
又、その企業に知り合いの人がいた場合、面接の時にその人の名前を出す・・という話を
聞いた事があるのですが、そうすることは有利なんでしょうか?
どうしてもそう思えません。 (Y.Wさん)
【ディーンの回答】
面接の時までに、その企業をどのくらいまで知るべきか?
この答えはとても簡単で、全て知る方が知らないよりも数段いいですよ。
ただ、たくさんの会社を受ける中で、それほど時間もないから100%知るということはまず不可能です。
また、実際に働いてみないとわからない内部の様子などはなかなか見えてきませんので、
基本的には会社が公表している内容や各種記事などで調べるのがメインです。
ただ、面接の際に(聞かれてもいないのに)会社の知識をひけらかすのもどうかと思います。
「勉強しているな!」と思わせることは大切ですが、まるで自慢話のように話す人がいるので
困りものですね。
だって、面接官はそんなこと全部知っているわけですから、話の内容としては退屈だからです。
こういうやりとりをしていて、「いいなぁ」と思うのはこんな時です。
1) こちら(会社側)からの質問に対して、その会社の事業やニューストピック、
業界ネタなどをさりげなく絡めながら答えてくる。
2) 会社の業務内容や商品、職種に対する個人的な考え方をキチンと持っていて、
単に知っているということだけではない。(改善提案や企画がある等)
3) 新聞やニュースなどから最新ネタを仕入れていて、いろいろな角度から話をしていって
も話題が広がっていく。
面接官もやはり人間です。つまらないやりとりよりは、面白くて活発なコミュニケーションを好むもの。
一方的に付け焼刃の知識をまくしたてられたら閉口します。
結局は、その会社や業界の情報とか就活スキルのような「最近外から得た知識」ではなく、
本当にその会社で働きたいのかとか、なぜその仕事や業界がいいのかとか、自分のやりがい
はどこにあるのかといった「あなた自身の本心」が知りたいのです。
どんな考え方を持ち、これからどこに行こうとしているのか?
それが当社において有益なことなのかどうか?
今の当社があなた自身にとって居心地のいい場所なのかどうか?
こんなことを考えながら、将来も予測してマッチングを見ていくわけです。
クイズの答えあわせではありませんから、くれぐれもその会社に関連する知識の羅列で
終わらないように、面接では気をつけてくださいね。
それから、「その企業に知人がいる場合は名前を出すと良い」という話ですが、これはしょっちゅう
出くわします。
ボクはプロ面接官なのでその会社に存在しません。
ですから名前を出されても実は知らない場合が多いのです。
口では「あぁ、あぁ、そうですか!」などと、さも知っているかのように答えていますが・・・・(苦笑)
こういう場合どう感じるかというと、正直に言えば「それが本当なら、あまり冷たくはできないよなぁ。」
と思います。
たとえ落とすとしてもクレームにならないように、より丁寧な応対になったりもします。
結果的には若干点数が甘くなる場合もあるのではないでしょうか?(これは一般論としてね)
ただ、採用責任者の人に「さっきのAさんは、○○営業所のTさんの知り合いだそうです。」など
と情報提供しても、「別に関係ないですから。普通に判断してください。」と言われるのがほとんどですね。
いちいち取り合っていたらキリがないということです。
確かに、本当にプッシュしたい人材なら知人である社員本人から事前に話がくるはずで、
そうでなければシビアに見るのが当たり前ですよね。
結論としては、「知人の話をした場合に、面接の場はなごむ可能性が高いものの、面接結果に
影響するケースはほとんどない。」ということです。
面接官の中には、こういったテクニック?に対してあからさまに嫌悪感を持つ方もいらっしゃる
ようなので、知人本人と人事の間ですでに話ができている以外は言わない方が賢明ですね。
文章にすると簡単なことですが、実際の面接ではなかなか冷静に思ったようにはできないものです。
そんな状況の中で、とってつけたような発言を繰り返してもうまくいきません。
やはり誠意を持って真実を語ることが、一番相手に伝わる唯一の方法だとボクは確信しています。