トラブル修理-三菱FUSO キャンター(FBA60) AdBlueのトラブルで警告音が鳴り響く | フリークのブログ

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「それって幾らになるの??」にも、明確にお答えします(^^)

仲良くして貰っている県外の整備工場さんからのご依頼です。

 

お客様の乗られているキャンターがAdBlueトラブルに見舞われていて、最初の頃はエンジンチェックランプが点灯しているだけでしたのでそのまま乗り続けていたそうですが、その内車内で警報ブザーが延々と鳴り響き始めたそうです。

 

かといって、AdBlueの修理をしようにも部品は欠品中という状態(仮に、すぐにあったとしても凄く高額・・・)。

 

このままブザーが鳴り響き続けたままこの車を運行していいのか!?

その内、最近よく耳にする”スターターロック”が始まって、エンジン始動が出来なくなるのでは??

そうでなくても、出先や、大事な仕事の途中でトラブルを発症し動かないとかなると、仕事が出来なくなるし、契約先にも多大な迷惑をかけてしまう事になる。

 

お仕事で使われる車は収入にも直結するので、自家用車なら最悪、部品が入荷するまでの間半年でも1年でも駐車場で放置でもいいけど、、、いや、良くないけど、この手のお仕事車の場合、信用関係にも直結し、最悪の場合会社経営にまで影を落とす可能性だって出て来ます。

 

 

 

 

福井県のお友達の会社に入庫したキャンターです。

 

 

 

エンジンチェックランプが点灯。

AdBlueのチェックランプも点灯。

 

 

 

AdBlueの充填レベルセンサー故障を検出。

本当に充填レベルセンサーがダメな場合は、タンク丸ごと交換になります。

ただ、乗用車でもそうですが、AdBlueトラブルは複合故障も多いし(レベルセンサー、ヒーター、NOxセンサー、メタリングバルブなど・・・あれこれ同時に悪くなる事が多いです)、どの部品も結構なお値段。

 

実際こちらのキャンターも、AdBlueは入っているのにLowレベルと検知しています。

 

 

 

一先ずこのままでは運行にも支障が出るので、AdBlue撤廃をして欲しいとのご依頼です。

 

ECUはBOSCHの”EDC17CP52”です。

 

遠隔操作で少し触らせて貰い、その後ECUを取り外して送って貰います。

 

 

 

福井からですので、発送の翌日にECUが届きます。

この手の作業にルーペが必須なお年頃・・・

 

 

 

基盤には1本のみアクセスでOK。

 

AdBlue撤廃と、そこに追加で予防プログラムとで、いつもの2段構えプログラムインストール。

 

現車は一度も診ずの作業ですので、一度のプログラム作成で上手く行くのかどうかのリスクは正直ありますが、とは言えこのキャンターを愛媛まで運んで来ていたら一体幾らかかる事やら・・・

 

ですので、もしかすると何度かECUを往復させないといけないかも知れない可能性がありますが、その辺りを事前にご理解頂ける業者様にはこの様な対応もさせて頂いております。

※どうしても現車が必要なモデルもありますので、全てに対してこの対応が出来る訳ではありません。

 

 

届いたECUを取り付けて貰い、エンジンスタート。

エンジン始動直後に、エンジンチェックランプとAdBlue警告灯は消灯。

始動直後こそ、AdBlueレベルはLowを表示しており、Emptyランプも点灯していましたが、敷地内を100~200m動かしたらすぐにFull表示に変わりました。

 

 

 

DPFの自動再生も始動。

 

下は、ご依頼頂いた業者様とのやり取りLINEです。

 

 

ECU取り付け後にどんどん改善していきます。

 

このBOSCH ECUは、SCRプログラムが別体では無くこのECU内に存在していますので、プログラムがそれぞれのユニットに対して進行していくには少しだけタイムラグがありますが、それでも概ねこの様な時系列で進んで行きます。

 

 

その後、少し試運転を行って頂きました。

 

本来なら、出来る限り40km程度の試運転を行って頂く様お願いしておりますが、このキャンターのお客様は凄く仲良しの方だそうで、「試運転はこちらでやってみるから良いよ~!!」との事らしく、一先ずこの状況で納車されました。

 

 

そして早速にお仕事で約200km以上走行されたそうで、全く問題無く絶好調との事でしたからほっと一安心。

 

 

以後も経過観察を続けて貰えるようお話ししましたが、正直もう大丈夫でしょう。

 

 

 

 

 

<ECUプログラミング施工に付いてのブログ注意書き>

毎回書かせて貰っておりますが、これを「修理」とは言えないと思っています。
ただ、NOxにしてもAdBlueにしても、部品はどちらもかなり高額である上、長期欠品のため直したくても直せないトラブルです。
それをプログラムで少し「調整」してあげたり、部品が入荷するまで運用出来ないお車を一時的に”撤廃”作業を施し、運用出来るようにするというものです。

エンジンチェックランプが点灯し続けていて、
その原因・内容が分かり切ってはいるものの、
NOxやAdBlueがチェックランプを点灯させ続けている事で、
全く別の重大なトラブルが発生したとしてもドライバーさんは気付く事が出来ません。

過敏に反応する所を少し調整してあげてチェックランプが反応しない様にしてあげる事で、
別で発症した”本当に重大なトラブル”が生じた際にはきちんとドライバーさんにお知らせしてくれるという、
本来の「エンジンチェックランプ」としての機能を取り戻す作業です。

同作業をご希望される方は、その辺りをご理解下さい。

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この技術・情報はまだまだ発展途上の所もあります。
多くの事案を頂いている中、殆どは成功し続けて行っておりますが、それでもごく稀に”なかなかエラーが消えない”等を含む、不具合を払拭し切れない事案もございます。1度2度のプログラムインストールでは成功しない事もありはしますので、その辺りもご理解の上、完治までお付き合い願えればと思います。

私が始めたこれらの事は、今や12社まで広がり、まだ更に広がる可能性を含んでいます。
そしてお互いに情報を共有しつつ、時にはトライ&エラーを続けながら全員で前に進んでいます。

完璧に仕上がった技術では無い事や、もしかするとその「ごく稀」な案件に当たってしまう事もあるかも知れません。
不本意ながらご迷惑をおかけしてしまう事だってあるでしょう。
そんな時こそそのネットワークを駆使し、施工している仲間たちで知恵を絞り出し合って、精一杯対応させて頂きます。
全員が本気で取り組んでいます。
暖かい気持ちで見守って頂ければ幸いです。

もちろん、その様な事が起こらない様に、日々学び、日々ステップアップし続けていますので、もし「依頼してみたい」と思って頂けた方は、お気軽にお問い合わせ下さい。

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