トラブル修理-アウディ S4(B8)ミッション不良で全く動かない | フリークのブログ

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「それって幾らになるの??」にも、明確にお答えします(^^)

いつもブログを見て頂いているというお客様からのヘルプ。

 

お仕事が終わって帰ろうとしたら、

愛車のエンジンはかかるものの、前にも後ろにも全く動かないという ”まさか!?” の症状。

 

なに!?なに!?なんで動かない!?!?

 

 

 

幸いご加入されていた自動車保険が「東京海上日動」だったので、フリークロードとして私が直接引き取りにお伺いさせて頂きました。

 

レンタカー特約もご加入されていましたので、こちらからレンタカーを積んでお伺いし、入れ替えでお車を預かって、代わりのレンタカーを同じ場所に置かせて貰いました。

 

これら特約が付いていると、私どもが車をお預かりしても以後の移動手段に困る事はありません。

しかも、これらの保険特約を使っても、保険料は上がりません

 

更に、フリークを通じてレンタカーを出させて貰えたら、基本、修理が完了するまでの間はレンタカーを借りっぱなしでOK(稀に、レンタカーと代車の入れ替えをお願いする事があります)。

 

保険会社の規約では15日を過ぎたらお客様負担として日額が発生する事になっていますが、フリークをご利用頂いた場合は、レンタカー費用は16日目からゼロ円に切り替えています。

 

つまり、納車完了までお客様のご負担は無し

 

 

 

 

まぁ、それはさておき、

こちらは現場でトラブルの様子を写真に収めたものです。

 

エンジンはかかっていますが、トランスミッションの警告メッセージが出て、本当に前にも後ろにも、全く動いてくれません。

 

 

 

Dレンジに入れて吹かしても全くの無反応。

 

 

 

挙句の果てには、

「早くPに入れて、エンジン切りなさい!」

とのメッセージが。

 

 

 

何かの役に立てばと持参しておいたLAUNCHで診断したら、けたたましい数のエラーを検出。

 

これはもう、診断機があろうと無かろうと、この場所ではどうしようもありません。

フリークまで持ち帰らせて頂きます。

 

 

 

改めて、動画を撮りました。

 

シフトポジションをどこに入れようが、アクセル踏んで回転数上げようが、全くの無反応です。

 

 

続いて、コンピュータ診断機を接続してエラー内容の確認。

 

・U010100 ギアボックスECU/コミュニケーション無し

・01315 ギアボックスECU/信号・通信無し

・01330 コンビニエンスシステムセントラルECU

・01315 ギアボックスECU/信号・通信無し

・01314 エンジンECU/イベントメモリ

・01315 ギアボックスECU/信号・通信無し

・U111100 メッセージ無効による機能制限/Pブレーキ

・P070000 ECU故障

・P061300 ギアボックスECU/プロセッサー故障

 

以上です。

 

なかなかの量です。

内容のむつこさに、若干胸焼けしそうな位(笑)

 

 

結局今回の原因は、トランスミッション内部にあるTCU(トランスミッション・コントロール・ユニット)のプロセッサー故障。

 

修理するにはTCU交換するしかないのですが、

 

 

 

TCU単体の供給は無くて、メカトロとセットでの供給になります。

正規の方法で直す場合、TCUの部品代だけで税込60万円超え

しかもこの部品、日本国内には無いので「本国オーダー」となります。

本国に在庫があるのかどうか分かりませんが、

もし本国にも在庫無ければ、一体いつ直せるのか?

※TCUは世界的に欠品が続いています。

 

もうこの時点で結構現実的では無い金額に・・・

 

そしてこの金額にプラス、DTCフルードだったり、オイルパンガスケットだったり、DTCストレーナーだったり(2ヶ所あり)で、そこに工賃もプラスすると、総額で・・・一体どの位になるのでしょう。

想像したく無い(^^;

 

 

 

 

更にそこからも紆余曲折はそれなりにありましたが、

それはさておき、

このTCUプログラムデータを丸ごと抜き取ります。

 

 

 

FLEXならこの手のクローン作製も可能です。

 

※㈱フリークは、イタリア製FLEXの日本正規代理店です。興味のある方はお問い合わせ下さい。

 

 

 

上で書いていた紆余曲折の中で一番問題だったのがこれ。

全く同じ品番で無いと上手く動いてくれないので、このTCUを販売している所に巡り会えたのはお客様のお陰であり、作業がスムーズに進んで行く事は、本来知り得ない情報を事ある毎に教えてくれるスペシャリスト”Sさん”のお陰でもあります。

 

 

TCUは上記で抜いたプログラムを使ってクローン化済み。

EPROMまでも全て抜いて丸ごとクローン化していますので、セキュリティに弾かれてエンジンかからないとか、シフトフィールが悪いとかいう不具合は起こりません。

 

 

 

TCUが届くまで少し待ちましたが無事到着。

早速移植作業へ。

DTCフルードを排出。

 

 

 

ストレーナー、メカトロ、色々付いていますがどんどん外していきます。

 

 

 

メカトロ取り外し。

 

 

 

メカトロそのままでTCUのみ交換。

 

 

 

元のTCUは、内部プロセッサーがダメ。

 

 

 

メカトロが無くなったミッション。

この辺りも組み付け前に綺麗にします。

 

 

 

結構重量級のメカトロ。

そろりそろりと、そしてそれぞれの組み合わせ位置が狂わずたがわず相違せず、注意しながら組付けて行きます。

 

 

クローンTCUだから当然と言えば当然ですが、

そのまますんなりエンジン始動、そして、

何事も無かったかの様に、普通に前後に動いてくれるようになりました。

 

 

 

ここから更に、学習という意味でも、そして「100kmは乗った方が良いよ!」というS氏からのアドバイスもあり、街乗りメインで学習を進めながら3回に分けて合計120kmを超える距離を試運転させて貰いました。

 

S氏によれば、70km程走った所でエラーが出た事もあったとの事でしたので、かなり長めの試運転とは言え、念には念を入れての試運転。

 

そして、試運転から帰って来る毎に診断機を接続し全てのユニットを点検。

 

 

 

あれほどまでに入っていたエラーは、3回目の試運転を終えても尚、全く入る様子も無ければ、逆に気持ちいい位スパンッ!スパンッ!!とシフトチェンジするミッションに、少し感動を覚える位。

 

 

これで心置きなく、岡山県への納車が出来ます!

※ご加入の自動車保険を使って、納車もお客様負担無しで行えます。瀬戸大橋とか通行料高いので、メチャクチャ助かる特約です(ご加入保険内容により、無料納車が出来る・出来ないがあります。詳しい事はご加入されている自動車保険さんへお問い合わせ下さい)

 

 

現在、納車の最終準備に移らせて頂いております。

 

ご依頼、ご入庫ありがとうございました!

 



※同じ内容の故障事例でも、必ずしも原因は同じとは限りません。同じDTCでも原因が多岐にわたる事もあります。修理の基本である、しっかりとした問診と診断手順で原因究明して下さい。「同じ部品を交換したけど直らなかったけど、どうして?」という意味不明の連絡が同業者様から寄せられています。基本の順守をお願いします。ユーザー様も、症状が同じだからといってお付き合いのある整備工場さんに「この部品を変えて下さい」といった指示はお控え下さい。


※弊社では時々整備ブログを書かせて頂いておりますが、ブログ掲載を行って欲しくないお客様は事前に申しつけ下さい。出来る限りこちらからも「掲載可否」を頂く様心掛けますが、折り悪くその接点を持てない事もあるかと思います。ご来店時アンケートにも、「掲載可否」の項目を追加させて頂きました。掲載内容・記述内容に付いて訂正・削除をご希望の方はご連絡下さい。出来る限り早急に対応させて頂きます。


 

 

 

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(1) フリークでは、密閉式ミッションの圧送交換が出来る様、様々なアタッチメントを製作・販売しております。メーカーから提供されていないストレーナーや、長期欠品しているストレーナーの在庫も出来る限り取り揃えています。商品一覧はこちらです → F-PETシリーズ

 

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愛媛新聞社の「マイベストプロ」に掲載されました

 

 

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