トラブル修理-VW ニュービートル(16CBZ)アクセルを踏んでも加速しない | フリークのブログ

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「それって幾らになるの??」にも、明確にお答えします(^^)

今回の修理は、診断機と10kg程度の握力があれば、原因が分かるという変な故障探求です。

 

 

さてさて、

今回の患者さんはニュービートルさんです。

 

整備振興会の青年部でもお世話になっている同業者さんからのご依頼で、連絡頂いた内容は、

 

「EPSランプが点灯して、ダイアグコード06521が出ています。今の所不調は無いのですが、何回かIGのON/OFFを繰り返すとエンジンチェックランプと横滑りランプが点灯してフェイルセーフに入る感じです」

との事。

 

出ているコードは明らかにディーラーコードの様。

VW&Audi用の、ディーラーコード一覧はもっているものの、81ページに渡り目を凝らして見て行ってもそんな故障コード載ってなくて・・・

 

 

続けて、診断機での情報を送ってくれたのですが・・・、

 

 

そりゃ、読めないよりは読めた方がいいけど・・・

丸投げ感が否めない・・・(笑)

ツールプラネットさんの診断機は持ってないけど、輸入車に関してはこんな感じなのね。

 

そして続けて入電!

「しばらくゴゾゴゾと弄っていたらDTCの消去が出来たのでやっておきました!今は普通です!」

 

 

 

すみません。持って来て下さい(^^;

 

 

運ばれて来たニュービートル。

フリークの診断機で診てみます。

 

 

すぐに繋いだのはBOSCH。

連休前の繁忙で、みんなそれぞれが診断機を使っていたので、空いている診断機を作業の都度で繋いでいくのですが、今回は修理完了までの間合計3種類の診断機を繋ぎました。

 

話し戻りますがこのDTC、実はちょうど1年前にも別のニュービートルで直しています。

その時はブログに載せていないかったので、今回はその原因と、簡単な診断手順を書いておきますね。

 

 

と、その前に、

少し聞きたい事があったので、再度、ご依頼頂いた整備工場さんに電話。

 

・アクセルを踏んでも進まないことがあった

・暖機後に症状が出やすい

というのも聞けました。

 

 

夏場に多発するこの症状。

 

まずはデータモニターします。

違う診断機を繋いだので、そちらの画面も一緒に。

 

 

 

LAUNCHのPAD-Vです。

 

 

 

データモニターです。

数値が固定して動かない所があります。

 

 

 

データモニターしながら、スロットルボディの背中側樹脂カバーをグッと掴みますと・・・

 

なんと、固定して動かなかった数値が動き始めます。

 

 

 

犯人は、

 

 

 

こいつ!!

 

 

 

この樹脂カバーが熱変形して、内部の接触が悪くなり、正確な数値が読めなくなってしまう事が今回の原因なんです。

 

熱変形が原因なので、特に夏に発症しやすく、暖機後には顕著に症状が現れます。

 

最悪の場合、お出かけ先で突然アクセルを踏んでも吹け上がらなくなるという事も・・・

 

 

 

今回はご予算の事もあり、中古を使用することになりました。

程度の良い中古が見つかったのでとってもラッキー!!

 

 

ガスケットはもちろん新品に。

 

交換作業が終わったら、最後はスロットルボディの学習を実施。

そして今度はAUTELのMaxiSysを使用。

 

MaxiSysは、学習ステップは非常に分かりやすいし、使い方については、弊社フリークにて購入された方やアカウント継続して頂いた方には、無料で「AUTEL整備サポート」が使えるようになります。

「この作業ってどんな手順で行えばいいの!?」という疑問って出るはずですが、そういった時も安心です!

 

 

 

このDTCは、「基本調整が出来てないよ!」って事です。

まずは基本調整の状態を確認してから基本調整を行います。

 

基本調整が上手く完了しない場合は、再び戻ってIG-ONのE/G-OFFでDTC消去後再び基本調整に入れば上手く行きます。

 

 

 

 

 

基本調整まで全て完了!


 

 

フォルトも全て消えて無くなりました。

 

 

 

交換後のデータモニターを AUTEL MaxiSys にて。

 

 

 

交換後のデータモニターを LAUNCH PAD-V にて。

 

 

 

最後に、少し長めの試運転を行って、帰って来てから今一度トータル診断を行い、DTCが入っていない事、その他の異常も無い事を確認して、全ての作業終了です。

 

 

ご用命、ありがとうございました!!

 

 

 


※同じ内容の故障事例でも、必ずしも原因は同じとは限りません。同じDTCでも原因が多岐にわたる事もあります。修理の基本である、しっかりとした問診と診断手順で原因究明して下さい。「同じ部品を交換したけど直らなかったけど、どうして?」という意味不明の連絡が同業者様から寄せられています。基本の順守をお願いします。ユーザー様も、症状が同じだからといってお付き合いのある整備工場さんに「この部品を変えて下さい」といった指示はお控え下さい。
 

 

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愛媛新聞社の「マイベストプロ」に掲載されました