ATF交換-トヨタ 86(ZN6)トルコン太郎での圧送交換+ストレーナー交換他 | フリークのブログ

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「それって幾らになるの??」にも、明確にお答えします(^^)

トヨタ86のATF圧送交換のご依頼です。

 

 

 

 

リフトで上げて交換作業に取り掛かります。

 

 

 

 

オイルパンの脱着を多少マフラーが邪魔しますが、

ちょっと工夫すればマフラー脱着しなくても大丈夫です。

 

 

 

現在のATFを比較用の瓶に採取しておきます。

弊社にて、約3万キロ前に圧送交換を行った86ですので、

しっかりと赤身も残っていて赤みも残っています。

 

 

 

 

オイルパンを取り外し。

 

 

 

 

ストレーナーも取り外し

 

 

 

 

ストレーナーのフィルター部分は結構どす黒い赤色になっています。

 

 

 

 

実はこのATFストレーナーは、86では部品供給がありません。

(もちろんスバルのBRZでも)

 

少々粗目の金属メッシュフィルターなら掃除も出来ますが、

このタイプのフィルターですと掃除も不可です。

 

 

 

 

ですが、フリークでは新品のATFストレーナーが手に入ります。

 

 

 

 

新旧比較。

 

 

 

本来設定が無いって・・・なぜ???

ある程度走ったら、壊れて欲しいの???

なんて、要らぬ事考えたりします。

 

 

 

 

抜き取ったATFです。

 

 

 

 

3万キロ前の時も勿論綺麗にしましたが、

写真の通り、鉄粉がそれなりの量、吸着されています。

 

 

 

 

 

オイルパンを綺麗に掃除。

 

 

 

 

新品のATFストレーナーを取り付けて、

 

 

 

 

オイルパンを取り付けます。

 

 

 

 

今回はお客様からのご要望もあり、

WAKO'SのプレミアムスペックATFを使用します。

 

 

 

 

オイルクーラーはボディ側に設置されています。

わざわざホースを介してここに設置したという事は、

今後大容量ATFクーラーを設置する事も頭に入ったレイアウトなのでしょうか。

 

 

 

 

トルコン太郎を接続して、まずは抜けた分のATFを充填します。

 

 

 

エンジン始動。

 

そして圧送交換開始です。

 

 

 

 

20リットル近くを使ってATF圧送交換を完了。

 

元々赤色のATFだったところに、無色に近いプレミアムATFを入れた訳ですから、赤みが残るのは仕方ありません。

この辺り、ある程度少数に引っ張られます。

 

透明度で判断する事が必要です。

 

 

 

 

新旧比較です。

透明度は全く違います。

 

 

 

 

これは「余計なお世話」ですが、色んな事が気になる年頃な私。

もうすぐ、48歳になります。

 

 

 

 

ブレーキフルードの色味、なかなかのものです。

 

 

 

 

でも、マスターバックを見るとステッカーが!!

「DOT-5」を入れていますよ!!というもの。

 

たまたま今現在、ブレーキフルードの選定を色々行っていて少々かじってはいるので、簡単に説明を。

 

元々、DOT-3が主流だったのが世の自動車たち。

今でも殆どの整備工場さんでは、主に使用しているブレーキフルードはDOT-3ではないでしょうか!?

 

そして、DOT-3の上がDOT-4。

ドライ沸点・ウェット沸点共に上がりますので、

危険なべーパーロックという現象を防ぐ事が出来ます。

 

そして、その上にあるのがDOT-5 !

 

 

 

 

ですが、少し注意が必要です。

 

性能は、DOT-5は上です。

ドライ沸点及びウェット沸点は、

共にDOT-4よりもそれぞれ約30℃上になります。

 

 

ただ、このDOT-5が出来た頃、

ブレーキフルード主成分であるグリコールでの「DOT-5基準」達成が実現不可でした。

 

なので、シリコンでDOT-5の性能を実現したのですが、

その後、技術向上の末、グリコールでの高沸点フルードが出来上がりました。

これをシリコン製の「DOT-5」と差別化する為に、グリコールで作られているブレーキフルードを「DOT-5.1」とした訳です。

 

 

 

「DOT-5」には注意する点があります。

 

グリコール製のブレーキフルードも吸水性が高いのですが、シリコン製は吸水性がありません。その為、短期間での交換が必要となります。

 

この特性の為、「高性能ブレーキフルードは劣化が早い」と総じて言われているのですが、これは「間違った情報」になります。

DOT-5は劣化が早いのですが、DOT-5.1は車検毎の交換で問題ありません。

 

 

そしてもう一点。

こちらが重要ですが、DOT-5はシリコン製の為、他のブレーキフルードと混ぜる事が出来ません。混ぜても分離してしまいます。

 

 

 

DOT-5やDOT-5.1は低温流動性にも優れています。

これはブレーキフルードの低粘度を示すものですが、

寒冷地や極寒地でのABSやトラクションコントロールの働きを良くします。

長時間使用されたABSポンプユニットからの異音を防ぐ為に使用する事もありますよ!と、フリークスタッフの丸山君。

ほんと、何でも知ってるねぇ~

 

 

ちなみにフリークでは、基本はDOT-4を使用していますが、

MOTULのDOT-5.1も在庫しております。

 

 

 

 

変色が著しいのでちょっと不安になりましたので、

 

 

 

 

フルードテスターでチェック。

色はこんな状態ですが、吸水に関しては大丈夫そうです。

ただ、早めにDOT-5に交換するか、

もしくは完全抜き替えでDOT-5.1にする事をお勧め致します。

 

 

 

 

今回のATF圧送交換では、

 ・ATオイルパンガスケット交換

 ・ATFストレーナー交換

 ・ATFストレーナーOリング交換

 ・ATドレンプラグガスケット 2枚交換

 ・ATF(WAKO'SプレミアムスペックATF)使用

以上の作業を行っております。

今回の修理ご請求額は、 ¥ 90,000- となっております。

ご用命、ありがとうございました<(_ _)>

 
 <参考データ:車両走行距離  70,500km>



■作業メカニック - 野間雄司
■写真撮影 - 野間雄司
■文 - 野間雄司




※同じ内容の故障事例でも、作業内容や手順、個体差や経年劣化、部品価格の変動等により必ずしも同一価格・同一修理とはなりません。上記価格や修理内容を他の整備工場さんに強要する様な行為はお控え下さい。


 

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