車検をご用命頂きありがとうございました<(_ _)>
車検整備の内容を、写真付きで解りやすく紹介しております。
整備の内容だけでなく、同時にお車の状況を把握する事も出来ると思いますので、
ぜひ、最後までお付き合い下さい(^^)
◆◆お願い◆◆
本文中に専門用語なども出てまいります。
理解しにくい内容になってしまうかも知れませんが、
解説付きのだらだらと長い文章になる事を避ける為、
専門用語の使用についてはご理解下さい。
なるべく解りやすくお伝え出来る様、努めてまいります<(_ _)>
◆◆◆◆◆◆◆
それでは説明に移らせて頂きます。
リフトで上げてタイヤを取り外し、各所点検を行います。
ウォッシャータンクが漏れている様で、
ウォッシャー液を満タンに補充しても、翌日には空になっているとの事ですので、フェンダーライナーを取り外し、ウォッシャータンクを引き出して点検します。
原因は写真左側の黒いウォッシャーポンプ。
ポンプ本体から漏れていますので、
取り外して液状ガスケットでクラックを塞ぎましたが・・・
翌日テストすると今度は別の所から。
悔しいので、強力な2液式のエポキシでガチガチに塞ぐ!
結果は後ほど。
お預かり時に試運転をしましたら、ブレーキング時に少し違和感が。
原因はこの「テンションストラット」という部品。
こちは右側で、
こちらが左側。
バールを差し込んで荷をかけると、
前後にガクガクと動きます。
正常な状態のものは殆ど動きません。
テンションストラットを新品に交換します。
ブッシュの打ち替えも可能ですが、
まるごと新品に交換する事で、必然的に反対側のボールジョイント部も新品になりますから、ASSY(アッセンブリー)交換がお勧めです!
それに、ブッシュ打ち替えは工賃が結構お高くつきます!
純正部品は高価ですが、社外優良部品を使う事でお財布に優しい修理が可能です。
左右とも交換完了です。
オイルフィルターハウジングのガスケットからオイルが漏れていますので、エンジンの後ろ側を覆っている部品を取り外してからカバーを取り外し、ハウジングを取り外します。
ハウジングが丸見えの状態になりました。
ハウジングガスケットからのオイル漏れは、
この辺りの年式のBMWでは非常に多く見られる症状。
いわゆる、ウィークポイントです。
油圧が非常に高く掛かっている場所ですので、
これ以上劣化すると、とんでもない位ボタボタと漏れ始めます。
現状でも結構酷く、
漏れたエンジンオイルがエンジン本体の前側を伝って、
アンダーカバーに溜まっています。
ハウジングを取り外して、そこから更に分解します。
こちらは、エンジン本体との当たり面側のガスケット。
ここに付いています。
そしてこちらが、オイルクーラー側のガスケット。
右側に転がっている部品には、冷却水が流れ込んで来ています。
この部品との当たり面にもガスケットがありますので、
当然そちらも同時交換です。
ガスケットの装着面だけでなく、
ハウジング本体を全体的に綺麗に掃除。
新品のガスケットを取り付けて、組み上げます。
フィルターカートリッジも当然新品に。
冷却水ホースの内、ヒーターポンプに向かうホースから冷却水が滲んでいます。
このホース、よく漏れます。
※写真は下から見上げた状態です。
取り外します。
こんな状態です。
新品がこちら。
脱着はエアクリーナーボックスを取り外して行います。
交換完了。
色々と部品を外していますので、スロットルボディが丸見えの状態に。
この状態まで来てスロットルボディの掃除をしない手はありません。
開いてみるとよく分かりますが、
バタフライのすぐ後ろには大量のカーボンが溜まっています。
陰になっていて黒く見えるのではありません!
綺麗に掃除しました。
ね、奥も本当はシルバーなんです!
袋から出す前に撮影するもんだから、
中身は何なのか分からないですね。
ブレーキホースが入っています。
取り外したブレーキホースはこんな状態です。
疲労のかかる箇所には多数のヒビが!
新品に交換しました。
発電、エアコン、パワステ・・・その他色々と動かしているドライブベルトです。
パッと見た感じでは、劣化があまり感じられませんが・・・
取り外してみるとこんな状態です。
無数の小さなヒビが入っています。
万が一切れると結構なダメージがありますので交換します。
N46のベルト交換はとっても簡単。
その分工賃もお安いので、早めの交換をお勧めします。
ブレーキフルードは汚れていてまっ茶色です!
ホース交換も行っているので、エアーの噛み込みがあります。
圧送交換にてエアーをしっかり押し出します。
フリークでは、しっかりと量を使って交換しています。
ちなみに、ここまで綺麗になったブレーキフルードは、
2年後の車検時でもこれ位の透明度を保っています。
※タンク内がすでに真っ黒に汚れ、壁面に汚れがこびりついている場合は、その限りではありません。
こちらのE91も、前回までの車検は他の整備工場さんでした。
他にも、真っ黒だったり茶色だったりというブレーキ―フルードを非常によく見ますが、それはつまり・・・・・
輸入車のブレーキフルードはDOT-4を使って、
しっかり交換してあげて下さい。
エンジンオイルを排出。
指をあててみると、真っ黒に汚れているのがよく分かります。
ドレンプラグはお客様のお持ち込み。
新品に交換しておきます。
パワステフルードが、レベルゲージ先端に辛うじて付く位。
パワステホースから少し滲みがありますが、
酷い状態ではないので、
パワステポンプを保護してくれる添加剤を足したフルードを補充しておきました。
さてさて、問題のウォッシャーポンプ。
さすがにここまで固めるともう漏れないだろう!
2つある口の片方を塞いで、もう片方から軽くエアーを入れて点検。
すると、
今度はカプラーの端子の所から勢いよく2本の水柱が・・・
後ろのウォッシャーなんて使った事無いからと言われていたので、
整備士あるあるの塞ぎ方を決行する事に。
液状ガスケットを塗布した、同径のボルトをプスッ!!
数時間経っても液面を保持。
完全に止まりました。
ポンプと戦った時間を返して欲しい位、あっさりと(T_T)
一連の作業が終わった後は、診断機を接続して整備後のチェックです。
今回スロットルボディを清掃していますし、センサーカプラーも抜いていますので、フォルトが幾つか立っています。
エンジンをかけると、アイドリング状態で1100回転を少し上回るレベル。
アイドル回転数の学習を行います。
アイドルアップ制御の有無でそれぞれの調整が出来ます。
負荷無しでは700rpm。
負荷有り(エアコンONとリヤデフォッガーON)の状態なら850rpm。
それぞれ基準値で設定です。
学習させてエンジンを切ってから再始動。
学習完了です。
前後のブレーキパッドを、お付き合いのあるガソリンスタンドさんで交換されたそうです。
もしかしてと思い見てみると、初期化が行われていませんでした。
このままでは、もうすぐメッセージが出始めます。
前後とも初期化しておきました。
オイルが漏れて汚れた跡を、高圧洗浄機で綺麗に洗浄。
カバーも元通りに全て戻して、更に全体を綺麗に洗浄しておきます。
これで、オイル漏れや水漏れが起こってもすぐに分かります。
家に帰ったら、とっても楽しいお料理の時間(笑)
アレクサが色んな音楽をかけてくれるので、
一緒に歌いながら、そしてお酒を飲みながら料理するのが本当に楽しい(^^)
真っ先に作るのは、料理している時用の肴(笑)
おつまみ作りながら晩御飯作ります。
しめさばが売っていたので、切ってバーナーで炙っただけですが、
結構お気に入りの肴です。
安売りだった鶏肉をホワイトソースで。
ホワイトソースって、
牛乳と薄力粉とコンソメ&バターがあれば数分で作れるのに、
何だかレベル高い様なイメージがあるので、
作るととっても喜んで貰えます(^^)
この料理だって、本当に簡単。
鶏肉としめじ炒めて、それを出来立てのホワイトソースの中に投入。
緑を少し足してあげると見た目もいい感じになります。
パスタも簡単。
しかも、ちょっとレベル高い感じに仕上がるという不思議(笑)
上記交換部品も含め、今回の車検で交換した部品や作業した箇所は、
・エンジンオイル交換
・オイルドレンパッキン交換
・オイルエレメント交換
・オイルフィルターハウジングガスケット2枚交換
・ブレーキホース2本交換
・ブレーキフルード(DOT4)交換
・冷却水ホース交換
・ロングライフクーラント(冷却水)交換
・ドライブベルト交換
・テンションストラット左右交換
・ウォッシャータンク修理
・スロットルボディ清掃
以上となります。
交換を必要としなかった部品につきましても、
各所点検・調整・清掃・グリースアップなど行っております。
今回の車検ご請求額は ¥ 240,000- です。
(内、諸費用は 108,870円です)
ありがとうございました<(_ _)>
<参考データ:車両走行距離 103,900km>
■作業メカニック - 野間雄司
■写真撮影 - 野間雄司
■文 - 野間雄司
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★愛媛新聞社の「マイベストプロ」に掲載されました