1冊の本との出会いからはじまった

認知症原因探る旅は、

今回で最後となる。

 

ここから読まれる方は、

唯物的な現代医学だけを信じてきた

我々には難解であるため、

下の囲みをクリックして、

前の回をご一読いただければ幸いです。

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今日も

『認知症――その隠された原因』

和田悠希・遠藤真理 共訳/涼風書林)を元に、

認知症の原因を探る航海に出て行こう。

 

 

振り返りになるが、

現段階の現代医学(西洋医学)では、

認知症の原因説明は行われていない。

いきなり、次のような説明からはじまる。

 

最も多いアルツハイマー型の場合、

発症20~25年前から、

健康な人なら溜まらない

アミドイドβ(Aβ)という蛋白質が、

脳内に溜まりはじめ、

アミロイド斑が形成される。

 

このアミロイド斑は、

記憶や学習、その他の機能を

司る部分に広がっていく。

 

もうひとつのタウ蛋白質は、

15年ほど前から、

神経細胞の中で絡み合い、

神経原線維変化を起こす。

 

やがてアミロイドβと

タウが関与するホヤが

神経細胞損傷を与え、

脳の各部に影響を及ぼす。

 

一方シュタイナー医学では、

人間は4つ構成体から成るという。

物質である肉体と、

目に見えないエーテル体と、

アストラル体、

自我《私》である。

 

記憶はエーテル体と関わりがある。

時間経過とともに、

エーテル体の表層から、

深い部分に収納されて長期記憶となる。

 

エーテル体表層の短期記憶は、

オーバーフローを繰り返すと、

加齢とともに希薄になるはずの

エーテル体は物質化し、

硬化するとともに肥大化する。

硬化による物質化が行き過ぎると、

脳の機能破壊されていく。

 

その一方で、

自我はから離れようとするため、

私が私でないような状態になる。

これが認知症原因である。

 

肉体から他の3つの構成体が

旅立つ準備を高齢になるとはじめるが、

それが正常に行われない状態のようである。

 

かなり乱暴なまとめ方をしてしまったが、

何故、溜まるかわからない

2つの蛋白質説よりはわかりやすい。

 

 

だが、この説明だけでは

若年性認知症原因は、

十分にはわからない。

 

だがヒントになることは、

この本に書かれていた。

 

『若者が忘れっぽくなる場合も、やはり同じ
プロセス、つまりエーテル体の拡がりが根底

にあります。けれどこの現象は若年時に起こ

ってはならないのです。それでもこのような

若者の場合も、高齢者と同様、エーテル体が

「希薄になる」といえます。より適切には若

者の物忘れは、エーテル体の「衰弱」が関係

しているというべきでしょう。』『認知症

――その隠された原因』 ユーディット・

フォン・ハレ著/涼風書林 33ページより引用)

 

エーテル体が過剰衰弱した結果、

高齢者の認知症と同じプロセスが起こることが、

文脈からは想像できる。

 

過剰な衰弱を起こすものは何だろうか?

「ストレス」という言葉が浮んだが、

この本には書かれてはいない。

 

この本は、

認知症患者のための

介護施設設計が出発点であるため、

後半は介護に紙幅を割いている。

また「救済」の可否も書かれてる。

 

この本の目標でもあるため、

これ以上触れてしまうと、

引用の域を超えてしまうので、

あとは本書を読んでいただきたい。

 

5回に渡り、

行きつ戻りつしながら、

長々と綴ってきたが、

最後にひとつだけ気になったのは、

一般高齢者の施設に、

認知症の人の施設を設けるのは、

推奨できないと書かれていた。

 

日本に認知症の人専用の施設は、

どれくらいあるのだろうか……???

 

 

(「認知症の原因を探る」おわり)