Eagle-eyed Cinema Review-鷲の目映画評- -21ページ目

Eagle-eyed Cinema Review-鷲の目映画評-

イーグルドライバーの観た映像作品について、あれこれ書いて行きます。
主に「洋画」ですが、ジャンルにはあまりこだわらず、インスピレーションで拝見する作品を選んでいます。
海外の「ドラマ」も最近は気になります。

『イノセント・ガーデン』(原題:Stoker /2013年アメリカ、イギリス/99分)

監督:パク・チャヌク

脚本:ウェントワース・ミラー

製作:トニー・スコット、リドリー・スコット、マイケル・コスティガン

製作総指揮:スティーブン・M・レイノルズ、マーク・ロイバル

音楽:クリント・マンセル

撮影:チョン・ジンフン

編集:ニコラス・デ・トス

出演者:ミア・ワシコウスカ、ニコール・キッドマン、マシュー・グッド、ダーモット・マローニー、ジャッキー・ウィーヴァー、ルーカス・ティル、アルデン・エーレンライク、フィリス・サマーヴィル、ラルフ・ブラウンら

100点満点中73点



 トニー・スコット、リドリー・スコットらが製作に携わったサイコ・スリラー作品。

 照明の明滅やカットバック、カットインを挿入し、やや実験的な試みを導入したスリラーで、音楽や効果音も凝った渾身の一作のようですが、地味な上、筋立ても盛り上がる箇所がなく“眠たい”作品です。

 唯一の救いはミア・ワシコウスカやニコール・キッドマンら素晴らしい俳優陣です。




 監督のパク・チャヌク(↑右)は韓国出身で、脚本も書き映像プロデューサーでもあります。今作が初めての英語作品です。2003年公開の『オールド・ボーイ』では第57回カンヌ国際映画祭審査員特別グランプリなどいくつかの映画祭で賞を受賞しています。




 主演のミア・ワシコウスカは「インディア・ストーカー」を演じます。この役は18歳の誕生日に最愛の父を亡くす少女で、母親とはなぜか“微妙に”距離のある娘です。本人はオーストラリア出身で、オーストラリアで活躍した後ハリウッドデビューし、2010年公開のティム・バートン監督『アリス・イン・ワンダーランド』の「アリス」を演じました。



 その母親「イヴリン・“エヴィ”・ストーカー」はニコール・キッドマンが演じます。この役は、夫があまりにも娘を溺愛したため娘に夫を奪われたような夫婦関係となってしまった美貌の母親役です。美しい顔が欲求不満で爆発しそうな場面が何回もあり、その辺をキッドマンは抑制の効いた演技でこなしています。


 重要人物「チャールズ・“チャーリー”・ストーカー」はマシュー・グッドが演じます。彼はイギリスの俳優。2005年のウディ・アレン監督の『マッチポイント』や2009年の『ウォッチメン』、『シングルマン』にも出演しています。ずっと地味な作品に出続けています。今作でも、相当な存在感を示します。外見上・・・目立つのからですが。

 

(あらすじ)

 「インディア・ストーカー」は州外に向かう国道の路肩から畑の中を覗いている。でも?何を観ているのだろう?

 彼女の家は裕福で、広大な敷地に大きな庭と豪華な屋敷を所有している。彼女は将来の不安を何も感じないまま18歳の誕生日をもうすぐ迎える。

 彼女の父「リチャード」は、毎年、一人娘「インディア」への誕生プレゼントを広大な庭のどこかに隠して、「インディア」本人に探させることにしている。毎年、そのプレゼントは彼女の足のサイズにあった靴である。

 ところが、「インディア」が18歳の誕生プレゼントを高い木の上で見つけるのだが、箱の中はいつもの靴でなく、一本の鍵である。

 その日、最愛の父「リチャード」は交通事故で帰らぬ人となる。「インディア」は通夜、葬儀、埋葬と進んで行く中で、謎の人物の“視線”を感じるが、誰から送られてくる視線かは分からない。

 埋葬の夜、母「イヴリン」は不仲だった夫の死に気もそぞろであり、多くの来訪者との挨拶が、むしろ楽しそうである。そこへ、叔父を名乗る「チャーリー」の訪問を受ける。知的で容姿端麗な「チャーリー」は、母「イブリン」の心を溶ろけさせるに十分である。この日から、叔父「チャーリー」はしばらく同居することとなるが、ストーカー家の周辺にいる人物が次々と失踪する事態となる。

 
























『キャプテン・フィリップス』(原題:Captain Fillips /2013年アメリカ/134分)

監督:ポール・グリーングラス

脚本:ビリー・レイ

原作:リチャード・フィリップス、ステファン・タルティ『キャプテンの責務』

製作:スコット・ルーディン、マイケル・デ・ルカ、デイナ・ブルネッティ

製作総指揮:エリ・ブッシュ、グレゴリー・グッドマン、ケヴィン・スペイシー

音楽:ヘンリー・ジャックマン

撮影:バリー・アクロイド

編集:クリストファー・ラウズ

出演者:トム・ハンクス、バーカッド・アブディ、バーカッド・アブディラマン、ファイサル・アメッドキャサリン・キーナー、デヴィッド・ウォーショフスキー、コーリイ・ジョンソン、マックス・マーティーニユル・ヴァスケスクリス・マルケイら

100点満点中82




 実際に起きた“海賊事件”=「マースク・アラバマ号」乗っ取り事件でソマリア海賊の人質となったリチャード・フィリップスの体験をを描くノンフィクション作品。

 リチャード・フィリップス本人とステファン・タルティによる共著『キャプテンの責務』を基にビリー・レイが脚本を書きました。


 ビリー・レイは映画監督でもあります。2003年の『ニュースの天才』で監督デビューし、主に実際に起こった事件を題材にした社会派の作品を描くことを得意としています。他の脚本作品としては『サスペクト・ゼロ』(2004年)、『フライトプラン』(2005年)、『消されたヘッドライン』(2009年)などがあります。

 監督のポール・グリーングラスはイギリス出身。社会派作品だけでなく、アクション作品を撮ることも得意な監督で、他に『ボーン・スプレマシー』(2994年)、『ボーン・アルティメイタム』(2007年)、『ユナイデッド93』(2006年)、『グリーン・ゾーン』(2010年)などがあります。



 今作は134分とやや長めの作品です。これが、洋上の時間の流れの遅さとうまく連動している印象があります。

 つまり、ソマリアの海賊に拉致されて何日も助けが来ない絶望感と優秀な乗組員のおかげで、米海軍の機敏な対応が連携してくるが、航空機に比べ、大海に浮かぶ船舶(艦艇)の巡航速度の相対的な遅さゆえの焦燥感とが、この134分に“ギュっ”と凝縮されている感覚です。

 全体を通して、強烈な緊迫感に満ちた作品であり、序盤の大型貨物船と、漁船を改造した海賊船との攻防から、中盤の乗組員、船長と海賊のリーダーとの頭脳戦、そして終盤の海賊対米海軍の駆け引きと悲惨な結末までが間延びすることなく、鑑賞者の心理を高揚させながらバランス良く、見事に流れていく傑作です。




(あらすじ)

 2009年4月、「アブディワリ・ムセ」らソマリア人漁師は、不漁が続く中、地域を仕切る長老たちから、漁では稼げないような金を稼ぐよう常に強要されている。「ムセ」はすでに常習犯となっているが、「ノール・ナジェ」と「ワリド・エルミ」、10代半ばの「アダン・ビラル」を連れて海賊行為を今週も行おうとしている。

 「リチャード・フィリップス」が船長を務めるコンテナ船マースク・アラバマ号は、アデン湾からモンバサに向って航行している。危険なソマリア沖に入り海賊対策の訓練を始めた時、武装した「ムセ」らが乗った漁船がマースク・アラバマ号に接近してくる。それを見た「フィリップス船長」はこれは海賊であると判断し、巧みな操船と無線によるブラフをもって、海賊の追跡を振り切ることに成功する。しかし、翌朝には「ムセ」ら4人のソマリア海賊が再び現れ、「フィリップス船長」らはホースによる放水を行い追い払おうとするが、海賊の侵入をゆるし、マースク・アラバマ号は彼らにシージャック されてしまう。

 























 

『レッド・ドーン』(原題:Red Dawn /2012年アメリカ/93分)

監督:ダン・ブラッドリー

脚本:カール・エルスワース、ジェレミー・パスモア

原案:ケヴィン・レイノル脚本『若き勇者たち』(1984年公開監督:ジョン・ミリアス)

製作:ボー・フリン、トリップ・ヴィンソン

製作総指揮:ヴィンセント・ニューマン、ケヴィン・ハロラン

音楽:ラミン・ジャヴァディ

撮影:ミッチェル・アムンドセン

編集:リチャード・ピアソン

出演者:クリス・ヘムズワース、ジョシュ・ペック、ジョシュ・ハッチャーソン、エイドリアンヌ・パリッキイザベル・ルーカス、コナー・クルーズ、ジェフリー・ディーン・モーガンら

100点満点中78点




 1984年公開の戦闘作品『若き勇者たち』のリメイク。

 今作はケヴィン・レイノルズの原作脚本をカール・エルスワース、ジェレミー・パスモアがオリジナル脚本として再構築し、ダン・ブラッドリーが監督しました。

 前作では、ソ連の後ろ楯を受けキューバ軍が、アメリカ本土に大挙襲来し、東半分を占拠するという、冷戦時代ならではの設定でしたが、今作では、欧州で覇権を示し始めたロシアが北朝鮮軍を動かし、ハイテク兵器で国家機能を麻痺させた上で、北朝鮮軍の空挺部隊がアメリカの大都市のほとんどを制圧するという設定です。




 監督のダン・ブラッドリーはマット・デイモン主演の『ボーン・アルティメイタム』(2007年)やトビー・マグワイア主演の『スパイダーマン3』(2007年)の第二班監督やスタントコーディネーターを務めました。




 主演のクリス・ヘムズワーズは「ジェド・エッカート」を演じます。彼は『マイティ・ソー』で有名ですね。彼の役はイランでの戦闘経験のある海兵隊員で、休暇のため故郷に戻ったところ、北朝鮮の奇襲に巻き込まれます。高校生に軍事教練を施し、彼らを率いて抵抗活動を始めます。

 その高校生の一人「ロバート・キャトナー」を演じるのはジョシュ・ハッチャーソンです。彼は、2005年のSF作品『ザスーラ』や2008年の『センター・オブ・ジ・アース』等に主役級で出演した子役出身の役者で、最近では『ハンガー・ゲーム』シリーズで主演しています。

 また、チアリーダー「エリカ・マーティン」を演じるのはイザベル・ルーカスです。彼女はオーストラリア出身ですが、2009年の『トランスフォーマー/リベンジ』で美人女子大生「アリス」(実は悪者ロボット)役でハリウッドデビューし、プライベートでは、相当以前、今作主演のヘムズワースと交際していたことがあります。このタイプは小悪魔系美人と言うのでしょうか?



 初めからやや設定に無理があるのですが、こういった国威発揚的?アメリカ絶対主義的映画が大好きな、かの国では、それなりに、この手の映画の需要があるようで、今回のようなリメイクが実現したようです。激しい戦闘作品、特に市街戦がお好きな方々には、それ相応に“お楽しみ”を与えてくれる作品ではありますし、登場人物もかなり魅力的です。


(あらすじ)

 ワシントン州スポケーン。ここはシアトルから約450Kmに位置する州第2の地方都市ではあり、人口は約19万人いる。地元高校のアメフトチーム「ウルヴァリンズ」は対抗戦を戦っていた。主力選手の「マット」の活躍を見物するため、海兵隊員「ジェド」はイラクから休暇で戻っている。その夜、謎の停電が起こる。

 翌朝、空一面に見知らぬ輸送機が現れ、空挺兵士が次々に降下してくる。、これは北朝鮮軍がアメリカ本土、そしてスポケーン占領への序章である。警察官の父の指示を受け、「マット」ら高校生と共に、山小屋へ逃げた「ジェド」は眼前で父を殺され、北朝鮮軍にに対し徹底抗戦することを決意する。