天皇皇后両陛下、日本国民と皆さまに深い敬意を表しますとともにこのたび日本国国会で演説する機会を賜りましたことを謹んでお受けします。衆議院議長閣下、参議院議長閣下、内閣総理大臣閣下、国会議員の皆様、ご列席の皆様。世界史においてかくも傑出し、重要性を持つ機関である日本国国会のなかで、私は偉大なる叡智、経験および功績を持つ皆様の前に、ひとりの若者として立っております。皆様のお役に立てるようなことを私の口から多くを申しあげられるとは思いません。それどころか、この歴史的瞬間から多くを得ようとしているのは私のほうです。このことに対し、感謝いたします。
 妻ヅェチェンと私は、結婚のわずか1ヶ月後に日本にお招きいただき、ご厚情を賜りましたことに心から感謝申しあげます。ありがとうございます。これは両国間の長年の友情を支える皆さまの、寛大な精神の表れであり、特別のおもてなしであると認識しております。
 ご列席の皆様、演説を進める前に先代の国王ジグミ・シンゲ・ワンチュク陛下およびブータン政府およびブータン国民からの皆様への祈りと祝福の言葉をお伝えしなければなりません。ブータン国民は常に日本に強い愛着の心を持ち、何十年ものあいだ偉大な日本の成功を心情的に分かちあってまいりました。3月の壊滅的な地震と津波のあと、ブータンの至るところで大勢のブータン人が寺院や僧院を訪れ、日本国民になぐさめと支えを与えようと、供養のための灯明を捧げつつ、ささやかながらも心のこもった勤めを行うのを目にし、私は深く心を動かされました。
 私自身は押し寄せる津波のニュースをなすすべもなく見つめていたことをおぼえております。そのときからずっと、私は愛する人々を失くした家族の痛みと苦しみ、生活基盤を失った人々、人生が完全に変わってしまった若者たち、そして大災害から復興しなければならない日本国民に対する私の深い同情を、直接お伝えできる日を待ち望んでまいりました。いかなる国の国民も決してこのような苦難を経験すべきではありません。しかし仮にこのような不幸からより強く、より大きく立ち上がれる国があるとすれば、それは日本と日本国民であります。私はそう確信しています。
 皆様が生活を再建し復興に向け歩まれるなかで、我々ブータン人は皆様とともにあります。我々の物質的支援はつましいものですが、我々の友情、連帯、思いやりは心からの真実味のあるものです。ご列席の皆様、我々ブータンに暮らす者は常に日本国民を親愛なる兄弟・姉妹であると考えてまいりました。両国民を結びつけるものは家族、誠実さ。そして名誉を守り個人の希望よりも地域社会や国家の望みを優先し、また自己よりも公益を高く位置づける強い気持ちなどであります。2011年は両国の国交樹立25周年にあたる特別な年であります。しかしブータン国民は常に、公式な関係を超えた特別な愛着を日本に対し抱いてまいりました。私は若き父とその世代の者が何十年も前から、日本がアジアを近代化に導くのを誇らしく見ていたのを知っています。すなわち日本は当時開発途上地域であったアジアに自信と進むべき道の自覚をもたらし、以降日本のあとについて世界経済の最先端に躍り出た数々の国々に希望を与えてきました。日本は過去にも、そして現代もリーダーであり続けます。
 このグローバル化した世界において、日本は技術と確信の力、勤勉さと責任、強固な伝統的価値における模範であり、これまで以上にリーダーにふさわしいのです。世界は常に日本のことを大変な名誉と誇り、そして規律を重んじる国民、歴史に裏打ちされた誇り高き伝統を持つ国民、不屈の精神、断固たる決意、そして秀でることへ願望を持って何事にも取り組む国民。知行合一、兄弟愛や友人との揺るぎない強さと気丈さを併せ持つ国民であると認識してまいりました。これは神話ではなく現実であると謹んで申しあげたいと思います。それは近年の不幸な経済不況や、3月の自然災害への皆様の対応にも示されています。
 皆様、日本および日本国民は素晴らしい資質を示されました。他の国であれば国家を打ち砕き、無秩序、大混乱、そして悲嘆をもたらしたであろう事態に、日本国民の皆様は最悪の状況下でさえ静かな尊厳、自信、規律、心の強さを持って対処されました。文化、伝統および価値にしっかりと根付いたこのような卓越した資質の組み合わせは、我々の現代の世界で見出すことはほぼ不可能です。すべての国がそうありたいと切望しますが、これは日本人特有の特性であり、不可分の要素です。このような価値観や資質が、昨日生まれたものではなく、何世紀もの歴史から生まれてきたものなのです。それは数年数十年で失われることはありません。そうした力を備えた日本には、非常に素晴らしい未来が待っていることでしょう。この力を通じて日本はあらゆる逆境から繰り返し立ち直り、世界で最も成功した国のひとつとして地位を築いてきました。さらに注目に値すべきは、日本がためらうことなく世界中の人々と自国の成功を常に分かち合ってきたということです。
ご列席の皆様。私はすべてのブータン人に代わり、心からいまお話をしています。私は専門家でも学者でもなく日本に深い親愛の情を抱くごく普通の人間に過ぎません。その私が申しあげたいのは、世界は日本から大きな恩恵を受けるであろうということです。卓越性や技術革新がなんたるかを体現する日本。偉大な決断と業績を成し遂げつつも、静かな尊厳と謙虚さとを兼ね備えた日本国民。他の国々の模範となるこの国から、世界は大きな恩恵を受けるでしょう。日本がアジアと世界を導き、また世界情勢における日本の存在が、日本国民の偉大な業績と歴史を反映するにつけ、ブータンは皆様を応援し支持してまいります。ブータンは国連安全保障理事会の議席拡大の必要性だけでなく、日本がそのなかで主導的な役割を果たさなければならないと確認しております。日本はブータンの全面的な約束と支持を得ております。
 ご列席の皆様、ブータンは人口約70万人の小さなヒマラヤの国です。国の魅力的な外形的特徴と、豊かで人の心をとらえて離さない歴史が、ブータン人の人格や性質を形作っています。ブータンは美しい国であり、面積が小さいながらも国土全体に拡がるさまざまな異なる地形に数々の寺院、僧院、城砦が点在し何世代ものブータン人の精神性を反映しています。手付かずの自然が残されており、我々の文化と伝統は今も強靭に活気を保っています。ブータン人は何世紀も続けてきたように人々のあいだに深い調和の精神を持ち、質素で謙虚な生活を続けています。「両国民の絆をより強め深めるため不断の努力を行う」 今日のめまぐるしく変化する世界において、国民が何よりも調和を重んじる社会、若者が優れた才能、勇気や品位を持ち先祖の価値観によって導かれる社会。そうした思いやりのある社会で生きている我々のあり方を、私は最も誇りに思います。我が国は有能な若きブータン人の手のなかに委ねられています。我々は歴史ある価値観を持つ若々しい現代的な国民です。小さな美しい国ではありますが、強い国でもあります。それゆえブータンの成長と開発における日本の役割は大変特別なものです。我々が独自の願望を満たすべく努力するなかで、日本からは貴重な援助や支援だけでなく力強い励ましをいただいてきました。ブータン国民の寛大さ、両国民のあいだを結ぶより次元の高い大きな自然の絆。言葉には言い表せない非常に深い精神的な絆によってブータンは常に日本の友人であり続けます。日本はかねてよりブータンの最も重大な開発パートナーのひとつです。それゆえに日本政府、およびブータンで暮らし、我々とともに働いてきてくれた日本人の方々の、ブータン国民のゆるぎない支援と善意に対し、感謝の意を伝えることができて大変嬉しく思います。私はここに、両国民のあいだの絆をより強め深めるために不断の努力を行うことを誓います。
 改めてここで、ブータン国民からの祈りと祝福をお伝えします。ご列席の皆様。簡単ではありますが、(英語ではなく)ゾンカ語、国の言葉でお話したいと思います。
「(ゾンカ語での祈りが捧げられる)」
 ご列席の皆様。いま私は祈りを捧げました。小さな祈りですけれど、日本そして日本国民が常に平和と安定、調和を経験しそしてこれからも繁栄を享受されますようにという祈りです。ありがとうございました。

本日の午前は衆議院の予算委員会、午後は参議院の予算委員会、どちらもTPPに関する集中審議だった.
しかし、そこで明らかになったのは、総理が本気で国民に説明する意図は皆無であるということ。


結局、昨夜の表明の一日延期は、本日の予算委員会での追及をかわすための小手先の防御術であり、野田総理の言う「誠心誠意」が聞いてあきれる。参加表明も初めっから決まっていたもので、「万機公論に決す」つもりがはなからなかったことに激しい怒りと脱力感を感じた。

日本の民主主義は完全に崩壊したようだ。

これだけ国論を二分する問題でありながら、政府の説明は断片的なものに終始していた。楽観的推測に基づき、不安材料に対する対応策も何も提示しないまま、逃げの答弁に努めた7時間であった。

マスメディアも、反対する勢力を「反自由貿易&農業団体保護」とレッテルを張り、いかにも我が国の発展を阻害している勢力の様に矮小化し続けた罪をいつか償う時が来るだろう。
日本メディアのジャーナリズムとは無縁な商業主義が、我が国を滅ぼす…。


これはまるで、戦時中の日本政府の体質そのものではないか!


偽りの情報により盲たる民を躍らせ、勝つための戦略も撤退の条件も無きまま、世界の潮流に遅れてはならないと前のめりになって突き進む姿は、『かつて来た道』以外の何物でもない。



政治は損得勘定でするものではない。政治には「義理」がなくてはならない。

「義理」とは、『正の道』である。

つまり、内閣には「日本国としての正義の道理」を国民に示す責任があるのだ。

FTAAPなどという絵空事は、鳩山政権が夢見た「東アジア共同体」となんら変わらない。文化、言語、政治思想、宗教価値、民族性の全てが異なる国々が、共同体になれるはずがない。仮になれたとしても、強く結びつきすぎた経済に政治は引きずられ、気が付いたら「亡国の民」となっている危険だって十分にある。

「政治と経済を切り離して」などという政治家は、夢想家であり机上の空論を述べる学者や評論家と変わらない。

政治とは、徹底したリアリズムの追求だ。そこに道義を求めていくからこそ、真の政治は崇高な作業なのである。

道義なき行き過ぎた市場原理主義と自由経済の何処に「国家の正義の道理」が存在するのか?
野田総理は、損得勘定などではなく、我が国の進むべき道として、TPPへ参加することが、いかに我が国にとって価値あることであるか、国際社会からの信頼と尊敬を得るか、将来の日本国の安寧と存続に寄与するかを自らの言葉と情熱と信念をもって訴えなければならなかった。

本日は、そのための集中審議だったのである。




TPP(環太平洋経済連携協定)への参加交渉を巡って、国内輿論が二分している。国民への説明も十分になされないままに、先に国際公約として外国に表明し、強引に押し切ってしまう政治手法は、もはや民主党政権のお家芸となりつつある。このような手荒な手法は、議会制民主主義を崩壊させ、政治の信頼と質を著しく低下させるため、国民はもっと憤慨しなくてはならないのだが、野田政権の支持率が一向に下落しないのは、日本社会が完全にニヒリズムに陥ってしまった証左であるとも受け止められる。

さて、TPP議論の中身を聞いていると、賛成派・反対派の双方が、交渉参加による利点と不利点を主張するのだが、それを相対的に比べられるだけの情報量がないために、議論は終始かみ合わずに平行線を続け、その収束を見ない。しかしそもそも、参加するか否かを決定する尺度を、日本にとってどれだけの経済的効果があるか、というメリット・デメリットに求めてもいいものだろうか。私はTPPへの参加には反対である。しかし、それはメリット・デメリットの観点からではない。保守主義を信条とする一議員として、そこに「政治理念の一致」が見られないからである。私には、我が国の進むべき道として「新自由主義」路線を選択し、現在のグローバリズムの流れに乗り遅れまいと組することが、日本国の安寧と日本国民の幸福に繋がるとは到底思えないからだ。

第二次世界大戦以降、国際社会は戦前の反省を踏まえ、より安定した国際経済を構築することを目的に、包括的な国際通商ルールを協議する場としてのWTO(世界貿易機構)を中心とした枠組みつくりに努力してきた。しかし、現下の世界情勢は、米国発のサブプライムローンに端を発した世界同時不況と、猛烈に勢いづく後進国と衰退しつつある先進国との経済摩擦により、さながら大戦前のブロック経済に逆戻りをしたような感さえする。経済のブロック化は、道徳なき大国のエゴイズムを生み、行きつく先は、自国の生き残りを懸けた殺伐としたサバイバルレースである。

 地球上の全ての国々が、自由競争と市場原理主義により、自国の経済発展を優先し膨張しつつける未来に、いったい何が待っているのだろうか。今世界に求められているのは、自然と共生し、他国と共存共栄し、経済を成長させることよりも持続することに価値を置く「新たな調和的な経済システム」ではないだろうか。
そして、それができるのは「和」の精神を持った日本国だけであり、それが道義ある国家として、世界の平和に貢献し国際社会からの信頼と尊敬を獲得する近道だと考える。
長いことブログを休んでいました。

私が休む時は大抵の場合、行き詰っている時です。

3/11の震災以降、遅々として進まない日本の政治。

国会では復興復旧ありきで、震災前から懸念されていた

金融、経済、産業、外交、防衛、教育といった問題は、

議論もされないどころか、委員会すら開かれないありさま…。

「一体何のために国会議員になったのだろう…」

と自責の念に駆られる毎日でした…


ツイッター、フェイスブック、ブログ、HP それぞれに

どのような区分をして情報を提示していくか…悩ましいものです。

これからは、ブログに関しては、政局や時事問題はできるだけ避け、

長期的課題や国家ヴィジョンといった大きな議題についての

宇都隆史の考え方を綴っていきたいと思います。


今日から179回臨時国会の開会です。

中身のある熟議の国会にしていきましょう!
参議院は、衆議院と違い人も少なく、また専門性を持った議員が多いため、一年議員と言えども容赦なく質問が回ってきます。

時折、支援者の方々から「早く質問に立てるように頑張ってね」と激励を頂くのですが、私も結構立ってるんです。

しかし、NHKテレビで放映する予算委員会には、まだ立てないものですから、普通の方々には「何時立つんだろう…」と思われてしまうのでしょうね。

質問のオファーは、各委員会の理事からいただきます。


理事「今度の火曜日、外防2時間コースであるんだけど、30分質問してくれる?」

宇都「了解しました。」

というような具合で。


しかし、オファーが来るときはかぶるもので、昨日今日と連ちゃんで質問でした。

たいてい質問前夜は、午前様になるくらいまで議員会館に残って、質問作りやイメトレをしているので、二日続くと結構疲れます。

しかし、議員の一番の仕事は「国会審議」ですから、一片たりとも手を抜くわけにはいきません。

準備を重ね、懸命にこなした質問の様子、是非ご覧ください。


私自身も、いつも自分で振り返りながら、自分自身の

表情、口調、スピード、内容、構成、服装、ジェスチャー

等を反省しています。

是非とも色々なご意見ご指導をお寄せください。


↓インターネット中継はこちらから

8月9日(火)参議院 外交防衛委員会 「馬毛島関連」1330~1400】

【8月10日(水)参議院 沖縄及び北方領土に関する特命委員会「尖閣諸島関連」1405~1435】




本日は日本の宇宙政策についてのレクを受けていた。

平成20年に「宇宙基本法」が制定されたものの、本格的な宇宙開発利用という点では、世界に比べて大きく出遅れているのが現状である。

そもそも、宇宙開発利用に占める予算はたったの3000億円/年というから、本気で宇宙開発利用を目指そうとするものでないことが金額からも解る。

民主党政権になり、鈍化した宇宙開発は、この度の震災によってさらに財源確保が厳しくなりそうで、今後もしばらくは、我が国の宇宙開発利用は促進されないであろうと思われる。残念ながら…。


さて、国際社会で宇宙利用を積極的にリードしているのは、米国とロシアだが、近年はEUと中国も積極的に乗り出してきているらしい。特に中国は「北斗」と呼ばれる測位衛星システムを2020年までに全世界で利用開始できるよう計画し、昨年だけでも5基の人工衛星を打ち上げた。

世界測位市場は2005年段階で7兆円規模の巨大マーケットであり、2025年には56兆円まで膨れ上がると見込まれているまさに金のなる木なのである。

中国の企図は、アジアにおける測位システムのマーケットを独占したいのだろう。カーナビや携帯電話の位置情報等、民間産業でも幅広く利用されている測位衛星システムは、現在のところ日本は米国の「GPS」を利用しているが、中国の「北斗」の方が使用料が安価であれば、乗り換える民間企業等が出てきてもおかしくはない。

しかし、問題であるのは、警察、消防、海保といった国民の生命財産を守るための官庁組織の装備品等にもこの測位衛星システムは至る所で利用されているため、自前の測位システムを持たない国は、有事の際にシステムを利用できず、統治機構が機能不全に陥る危険性を孕んでいる。そういう点からも中国の「北斗」には強い警戒を示し続けなければならない。

では我が国は自前の測位衛星システムを持つつもりがないのかというと、ちゃんと「準天頂衛星」という計画が着実に進行しており、昨年初号機の打ち上げに成功している。しかし、測位システムとして常時運用するためには最低でも残り3基を打ち上げなければならず、7基打ち上げることができればGPSに頼らなくて良くなる。

衛星一基を打ち上げるのにかかる費用は700億円。残り7基を打ち上げるには4900億円の費用をかければ測位システムを他国に依存せずとも済む。

生き残りをかけて国際社会がしのぎを削っているのは宇宙空間も同じである。近視眼的ポピュリズムしか念頭にない現政権には逆立ちしたってできない戦略的事業である。

東北の本格的復興のためにも、一大宇宙開発促進特区を宮城県辺りに作ってはどうだろう。最終的には産業を誘致し、安定した雇用を作り出さなければ復興を成し遂げたことにはならないはずだ。
東北大学は宇宙分野については力を入れている有力大学の一つであるし、何より「宇宙開発利用」という夢のあるプロジェクトは、被災者の皆さんの沈んだ気持ちを天空に向かわせるに違いない。
さて、〇〇に入る言葉はなんでしょう?

鴻毛とは、鳥の羽毛のこと。それほど軽いものという意味です。

7/21付けの産経新聞朝刊によると、海江田大臣が首相の脱原発依存発言に対して、「個人的発言であり、鴻毛よりも軽い」と切って捨てたらしい。

海江田大臣に言わせれば、〇〇の中身は

「菅総理の言葉」

ということでしょう。

確かに、今日の参議院予算委員会でも、総理としての矜持を感じるような重厚な発言は一つも見当たりませんでした。

参議院予算員会の中継はこちらをクリック

これをご覧になれば、参議院自民党は足を引っ張る質問などしておらず、正々堂々と真摯に質問をしているのがよく解ると思います。

それに比べ、総理始めとした閣僚の「ごまかし、すり替え、はぐらかし」…もうウンザリしてしまいます。


ちなみに、私なら〇〇に

「死」

を入れます。

軍人勅諭(明治天皇が明治15年、帝国陸海軍の防人らに下賜された訓示)の一説です。

一、軍人は忠節を尽くすを本文とすべし
 (前略)
 義は山獄よりも重く、死は鴻毛よりも軽しと覚悟せよ。
 その操(みさお)を破りて不覚を取り、汚名を受くるなかれ。


私は軍人だけでなく、国家に忠誠を尽くす全ての公務員(特に国会議員)にも当てはまる言葉だと思います。

自衛官は「事に臨んでは危険を顧みず、身をもって職務に邁進し、もって国民の負託にこたえるものとする」という宣誓をして、まさに命懸けで事に当たります。今回の災害派遣でも、それを実践してくれました。

それは、

職務に対する責任と国民の負託は何よりも重く(義は山獄よりも重く)
自らの生命は、その任務の前には羽毛のごとく軽いもの(死は鴻毛よりも軽し)

と常日頃より覚悟しているから出来ることなのです。

残念ながら、今の民主党議員の多くは、

政権と政党の維持存続は山獄よりも重く、
約束や言行は鴻毛よりも軽し


なんでしょうか…
なでしこジャパンの活躍には皆感動したことでしょう。

私もリアルタイムでは見られませんでしたが、朝になって朗報を聞き小躍りしました。

しかし、その戦いぶりをダイジェスト版で見たときに、最後まで「折れないハート」を持ち続けた大和撫子らを、心からの尊敬の念で見つめる自分がいました。

私はスポーツの観戦はあまり好きではありません。

というのも、贔屓にしているチーム等を応援しているときに押されていると、焦りと苛立ちから、だんだんと敗北のムードが漂ってくる…あのなんとも逃れられないような空気が嫌だからです。

これまでも、「なんか不味いムードだな…」と思うような試合を多く目にしてきました。いつも最後は見ていられなくなって、チャンネルを変えてしまう私…心が弱いんでしょうね…。

しかし、ナデシコ達は違いました。最後の最後まで勝つことを信じ切っていたかのようなフェアプレー、目の輝き!まさに日本人の強さを証明してくれた彼女らに、心からのエールを送りたいと思います。

ありがとう!ナデシコJAPAN!


しかし、こんなことも政権浮上に利用しようとする政治家はさもしいですね。国民栄誉賞とか、内閣総理大臣顕彰とか彼女らに必要ですか?

誰がそんなペテン師の名前の入ったマガイモノを欲しがるんでしょう?
国会にて「私もやるべきことがある限りは、諦めないで頑張らなければならないと感じた」と答弁した菅総理、

「一緒にするな!」という怒号が日本全国から聞こえた瞬間でした…。
福島第一原発の事故により、御苦労されている被災者の皆さんへの東電による損害賠償金の支払いが遅すぎかつ少なすぎる。

「原子力損害の賠償に関する法」(通称:原賠法)では、

「原子炉の運転等の際、当該原子炉の運転等により原子力損害を与えたときは、当該原子炉の運転等に係る原子力事業者がその損害を賠償する責めに任ずる。ただし、その損害が異常に巨大な天災地変又は社会的動乱によって生じたものであるときは、この限りでない」(3条1項)

と定まっていて、直接的な責任は事業者たる東電にあり無限責任を負うが、同時に原発を推進してきた国も事業者が適切に賠償するよう、最大限の支援をしなければ成らないことになっている。

しかし、今回の事故を受けて、東電の株価は下落し、銀行等から融資も断られている状態で、東電自体も会社の運転に汲々となり、被災者への賠償金をスムーズに行える環境になくなっている。

そうであれば、当面は国が何とかするしかないではないか。


よって、まずは「被災者の救済を第一に考えよう」と地元福島県出身である佐藤正久議員(自民党)が中心となって、国が仮払いできるようにするための議員立法

「平成二十三年原子力事故による被害に係る緊急措置に関する法律案」

が野党側より参議院に提出された。

これまで、災害復興特別委員会において審議がなされ、与野党ともに計9回にわたる修正協議が重ねられてきたのだが、与党である民主党側が一歩も譲ることなく最後の折り合いがつかなかったため、協議を打ち切り、本日本会議にて採決が行われた。

民主党は「賠償責任は東電にあり、国が肩代わりすべきでない」との一点張りで法案の成立に反対した。

委員会において「反対討論」で述べられた反対理由は

1.賠償を請求する先が、国と東電の二つの窓口となり、過払いや二十払いで混乱する。混乱を避けようと慎重になるため、結果として支払いのスピードが鈍る。

2.国が先払いした後、東電に対して求償を請求した際、確実に払われない可能性がある。

3.実際に実務を行うのは福島県であり、唯でさえ多忙な被災地の知事に、さらなる負担をかける。


との、全くもって納得のいかない理由ばかりだった。

背景には、財務官僚の「国庫から支出をするのは可能な限り避けたい」という役人根性が強く働いており、民主党が最終的に出してきた修正案は

東電が資金不足を理由に、あるいは算定方法を定めずに支払いを行わない場合のみ国が仮払金を支払うというもので、上記3つの反対理由との整合性が全く取れず、反対するための言い訳であったことが解る。

そこには、「助けを求めている国民を少しでも早く救わねばならない」という政権を担う党としての気概や焦りなどは、微塵も見られない。あるのは政権の延命と、野党に功績を与えたくないという幼稚な意固地さだけである。

被災地の復旧や支援が遅れているのは協力しない野党のせいだろうか?国民は下記の投票結果という事実を括目して、これでも民主党に日本の舵取りを任せ続けるのか、子供たちの未来を託し続けるのか判断を下して欲しい。

投票結果はこちら