チュウハイです。
本件、しつこくてスマヌ。
自作ピックアップの製作過程についてはあまり触れてきませんでした。
製作の話を記録としてダーッと(長いが)。
最初の最初で、その大変さにビビったXLRコネクターの穴あけ。
自作ボール盤で曲面に12個の穴を開けるわけですからねぇ。
時間はかかるし、位置は微妙にズレるし汗だくだし…でした。
マイク前方のシールディングに使ったメッシュの絞りもなかなか大変でしたね。
これが一次試作品から外したメッシュです。
必要な径でメッシュを切り取る。
↓
外周にかなり細かく切れ目を入れる。
↓
丸棒に当てながら、少しずつ曲げて球形を作っていく。
こんな感じでした。
何の職人か?とw
で、例のグースネック。
この商品を利用したのでした。
これほどバッチリなモノは他には無く、グースネックを見つけて、内心「ウオー!」と盛り上がるヘンタイに。
が、これもなかなか硬くて、ドレメルでのカットが大変でした。
筐体とグースネックの固定には、「ケーブルグランド」という機器内にケーブルを引きこむためのコネクターを使っています。
こんなモノの存在を初めて知りましたよ。
ナットを締め付けると、グースネックが締め付けられ固定されます。無駄に防水仕様ですw
が、ただ締めれば良いってものでは有りませんで。
ナットの内側には樹脂のブッシュが使われていて、グースネックとコネクター・筐体が絶縁されてしまいます。
絶縁は困る(ノイズ対策的に)。
てことで、
ブッシュを跨ぐように、細く切った金属メッシュを入れて締め込み、導通を取っています。
木工じゃあり得ない解決です。
こういうの思いつくのに時間がかかるんですよねぇ。
アルミ筐体への穴開けは楽チン。そして、何かやった感がとても有って楽しかったです。
マイク部の造りに関しては、
アメブロ内の『ShinさんのPA工作室』の情報を全面的に頼っております。
Shinさん無しでは絶対に作れませんでした。
この場を借りてお礼申し上げます。
マイク部分のこういう写真は今まで上げてませんでしたね。
1度バラすと組み立てるのが結構面倒なのですが、バラしましたよw
毛糸の吸音材が入っていたりします。
製作時は、まずXLRコネクターの電極を力づくで引っこ抜きます(スゲー大変)。
電極があるとECMがマウントできないので、やらざるを得ない。。。
配線通せるように穴を開けたうえで、ここの金具からハウジングをグランドに落とす。
ここらへんが、腹が立つほど面倒でしたw
ただ、ハウジングは普通には半田付け出来ない金属なので、既存の構造を利用するしかなく。
電気のところは、昨日も書いた通り、超簡単。
リファレンスの回路に可変ローカット用のポットを加えただけ。
(例によって回路図の書き方は知らん!)
チューニングとして、ポットとコンデンサはいずれ詰めるとします。
東京コスモスのポットを使うなら、味付け濃い目のマイルド系オイルコンデンサとかでも良さそうに思っています(ここの考え方はエレキのトーン回路と同じです)。
昨日の投稿で、音を簡単に比較しましたが、
1次試作は音が荒く、2次試作は音が滑らかだ、と書きました。
恐らく、そこに関わったのが筐体のデッドニングです。
1次試作品は明らかに、ECMにギターの振動が干渉してしまっているんですよね(わざわざ検証はしていませんが)。
ギターから物理的に伝わる振動をカットすることで、安定的な音になった。
てのがデッドニング対応した2次試作です。
マイクってやっぱり物理的な側面がかなり強いのね。
電池の話。
1次→2次試作で、9V電池からリチウムコイン電池CR2016の3個使いに変更しました。
エレキギター野郎ならご存じと思いますが、
新品電池って、スペック以上の電圧出るじゃないですか?
いわゆる9V電池の初期電圧なら9.5Vくらいは出ることが多いでしょうか。
これに対し、新品のCR2016を3つだと実測の初期電圧は10.8Vくらいでした。
より高い電圧でECMを駆動し、ヘッドルームを広くとっておきたかったのが電池変更の理由です。
万が一にもオーバードライブ内臓ピックアップになっちゃ困りますので。
最後の最後に、コストの話もしときましょう。
完成品そのものに掛かっている費用は4,000円くらいです。
が、工具も含めてちょこちょこ個別に買い物をしてしまったせいもあり、
トータルでは10k円くらいはかかりましたかね。
まあ、それでもこれの半額以下では有ります。
珍しくDIYで勝利した感が有ります!www
んー、、、大体書いたかな。
過去に書いた部分もありますが、今回の製作の裏側をいろいろとまとめてみました。
では。