自分。不器用ですから。
高倉健です。
嘘です。江南です。ごめんなさい。
そもそも高倉健さんが、不器用のくだりから自己紹介をスタートすることなんてありませんから。たぶん。
不器用というか、口下手なのです。私。
普段色々と考えてるはずなんだけど、
いざ、急に何かを聞かれると、キレイに整った言葉で出てこない。
なんかボヤッとしてたり。
喋ってるうちに、普段思ってる事が出てこないまま、別の結論に辿り着いちゃったり。
たぶん、結論というものを自分の中で固めたくないのです。
ケースバイケースに、臨機応変に。
水の如く柔軟に形を変えて生きてゆきたいのです。
だから、何かについて考えた結論も、
あまりカッチリとは記憶せず、ボヤッと経験のひとつとして持っておく。
ひとつの結論を自分の中のルールにしちゃって、その通りにしか思考・行動できなくなるのが怖いんだと思います。
とはいえ、ボヤッとしたままだと忘れちゃうかも知れないし、人に説明する時になかなかスッキリしない。
だから、自分がいま何を考えてるのか、
どこかにはキレイに残しておこう、って思って、
このブログを書いているのです。
今日は役作りのやり方。
これさえ書いておけば、役者同士で飲みに行って
「役作りどうしてる?」って話になった時に、
「ブログにまとめといた」で済みます。
会話終了。盛り上がらないまま解散。。。
嘘です(笑)そんな事言いませんよ!
さて、本題。
まずは前提として、雑念を捨てます。
なんだかスピリチュアルな感じに言っちゃいましたが、全然そんな事はなく。
要は「目立ちたい」「カッコ良く見られたい」「笑いを取りたい」といった感情からは、作りものの人物しか生まれないのです。
もっと純粋に、ただ台本と向き合う。
で、最初に見えてくるのが、
・大まかな話の流れ
・自分の役の役割
・自分の役のキャラクター
です。
話の流れは良いとして、
自分の役の役割というのは「何故この役が必要なのか?」みたいなところです。
ぶっちゃけ「この役とこの役、別に分けなくても1人で良いのでは…?」みたいな事は往々にしてあります。
そんな時は、その2人を1グループとして、
そのグループが持つ役割を考えます。
そして、キャラクター。
これは正直、一回読んだ段階では見えてこなくても良い。
見えたところで、そのキャラクターが自分の中に無いものだったら、出来ないのです。
無いものは、無い。
僕は、自分の中に有るキャラクターだけで勝負してます。
普段の自分そのままのキャラクターしかできないという意味じゃないですよ。
そのキャラクターで生きて、しっくり来るかどうか。
無理してないか。
といった感覚です。
ここで、先述した雑念があると、自分に無いキャラクターを無理に演じて、人間味のない、作りものの人物が出来上がってしまうのです。
話はそれますが、自分の中のキャラクターをどうやって増やしていくか?
以前、映画とかを観て、その役・その俳優の土台の部分を見つめると、自分のものにし易いみたいな事を書いたのですが、
もっと感覚的に言えば…
人は、色んな人の影響を受けて、自分という人間を作り上げます。
今の自分は、もとは誰かの真似から始まっているのです。
高校とか大学に上がった時、環境が変わって
「こんな人がいるんだ!おもしれぇ!」
って人が出てきて、その人の話し方とか立ち振る舞いを見て真似をして、
いつの間にかそれが自然になってる。
なんて事、ありませんでしたか?
親友の喋り方が移った。とか。
その、「真似をして、いつの間にか自分自身になってる」というプロセスを、色んな人を対象にして行えば良いのです。
映画の登場人物だけでなく、現実で周りにいる人からも。
どんどん吸収しちゃうのです。
…やっぱ、感覚的な話は説明が難しい!
ざっくりしまくりな説明でごめんなさい。
でも、今までの人生でやってきた事だから、出来るはずなのです。
じゃあ、話を戻しますね。
そうやって、自分の中に出来たキャラクターのみを使って、その中で、この役割にハマるのはどのキャラクターかな?って、考えます。
次に、ひとつひとつの台詞に対して、
「なんでこんな事を言うんだろう?」あるいは「言っちゃうんだろう?」を考えます。
こうゆう気持ちの時に、そりゃあこんな事言われたら、こう返しちゃうよな。と。
しっくり来るまで、台詞が自分の言葉になるまで、考えます。
で、1人で台本を読んだら、次は読み合わせです。
ここで、
・他の人とキャラがかぶらないか?
・他の人が台詞を言ってる時、自分の役はどう感じるか?
をチェックします。
特に、自分の役はどう感じるか?は、重要です。
相手が強く出るか、弱く出るか、とか。
同じ台詞でも、言われ方によって感じ方は全然違います。
感じ方が違うと、それに対する返し方も全然変わってきます。
あと、全然自分の台詞がないところでも、
他の人の台詞を聞いてたら、自分の役としては何か言いたくなることがあるかも知れません。
そこにはまた、言わない、または言えない理由があるのです。
理由と言ったら堅苦しくなるのですが、
そんなに難しい事じゃなく、
大人数の飲み会とかで、他の人が喋ってる時、
自分として思うことがあったとしても、
わざわざ話に割って入らず、自分のターンを待つことってないですか?
僕は、めちゃめちゃあります。
そして、自分のターンが来ないまま終わる事がほとんどです(泣)
だから、無理にオーバーなリアクションなんてする必要はなく、ただ、聞いている。
役の人間として話を聞けていれば、
目線や呼吸などで、勝手に自然なリアクションが取れてしまうものです。
役として、その話に興味がない時は聞き流すこともありますが。それも一つの聞き方です。
ここまで来れば、役としての感情の流れが出来て、
台詞もある程度は勝手に出てくるようになってます。
あとは、物語の流れから、
「このシーンでは緊張感が必要だな。自分のこの台詞で、ピーンと張り詰めた空気にしてみよう」
とか、
要所要所の狙いを明確にして、細かい部分を作り込んでいきます。
完成。
は、しない!!
芝居に正解なんてものは無いというのが通説ですから…
ただ、今の自分にとって納得のいくものが出来たかどうか、というのは実感として出てきます。
ひとつひとつの役に対して納得できるものを作りつつ、
でも、満足はしない。
さらなる可能性を疑って、探求を続けていく。
役者って、貪欲な生き物なのです。
最後に、先月舞台やった時の振り返りを劇団ブログのほうに載せてるので、
興味があれば、ご参考までに。
舞台観てない人には、あんま分からないかも知れませんが…
補足:
今回は舞台を想定して書きましたが、
映像の場合は、台本もらった次は、いきなり撮影というのがほとんどなので、
より濃密な事前準備と現場での柔軟な対応が求められます。
でも、役作りに関してやる事は、だいたい一緒かなと思います。
ご意見やご質問があれば、いつでもコメントください。
感覚的に、ざっくりボヤッと答えます!
それでは。また会う日まで。