CAPINでは毎月第3木曜日に
飼い主のいない猫の
集団不妊手術を実施しています。
＜詳しくはこちら＞
ケガをしている猫などは
手術時に、ケガの手当てもしてもらい
シェルターで面倒をみて、治癒してから
元の場所に戻すこともあります。
ある集団手術から数日後、ボラに行くと
そんな「一時残留組」がいました。
同じ場所から来た10匹前後の大所帯で、
大きさに違いはあるものの、みんな揃って
黒白の子猫と思しき猫たちの中に
ひとりだけ、白茶のおとな猫がいました。
「おとな」と思ったのは
大きさの違いよりなにより
小さなケージの中で、あり余るエネルギーを
発している子猫たちと比べ
この白茶さんだけ、ひとり全身から
「育児疲れ」オーラを放ち、
人慣れ云々以前に「上げ膳据え膳で
狭くともひとりでゆっくりできることが
あたし、なにより幸せなの…ありがと…」
と表情だけで物語っていたからです。
その後、里親さんが見つかったり
ひどい猫風邪を見かねて、看病のため
ボラさんに連れ帰ってもらった（ら
真菌持ちなことが判明し治療に半年近く要した…）
のち、里親さんを見つけてもらったりと
子猫たちは、ずっとのお家に旅立ちましたが、
この白茶さん（＋黒白1匹）は
FIV陽性だったこともあり
CAPINで保護いたしました。
本日は、この「元育児疲れ」姐さんを
ご紹介します。
名前 コスモス
特徴 いつも眠そうで目が拝めない
性格 処世術に長けている、気が強い
そろって黒白揃いだった子猫たちが
ひとりでも我が子だったかはともかく、
とにかく疲労困憊していた、コスモス。
シェルターで、たっぷりの栄養と
休養を確保できるようになり、
肉付きも毛並みも見違えるように良くなり
ついでに、くたびれていた表情も
すっかり柔らかくなりました。
とは言っても、「休養」を
取りすぎることはないらしく
「寝ている」状態がデフォルトです。
そのせいか、いつ見ても…
いつ見ても…
いつ見ても…
（友情出演：一緒に保護された黒白ダリア）
まともに目を拝めません…。
しかし、下僕が部屋にいることがわかると
たとえ近くにいなかろうと、寝ぼけたまま
「ミャー、ミャー」と甘えた声…
と見せかけて、じつはなかなかの
命令口調を発し続け『ご奉仕』をねだります。
それでも下僕に無視されると
（しぶしぶ？）ベッドから出てきて
下僕のひざに（勝手に）よじ登ってきます。
現在シェルターのひざ乗り猫材が
かなり限られていることもあり
これをされると、筆者も含め
（多分）大抵の下僕は、イチコロなことを
知っての行動に違いありません。
そう、皆さん、この一見
人畜無害の象徴のような『眠り猫』の表情に
だまされてはいけません。
コスモス姐さん、伊達に過酷な外猫の世界を
生き延びてきていません。
欲しいものは、自ら取りに行く処世術を
身につけています。
例えば、ピカソをナデナデしていた
筆者のひざに勝手によじ登ってきて…
（またも友情出演：控えめダリア）
ピカソのナデナデ継続のおかげで
自分へのご奉仕が手薄になっている時の
ピカソへの八つ当たり猫パンチなど
えぇ、えぇ、コスモス姐さん、
『脅威』への正当防衛ですよね。
また同室の、血気盛んな男子猫が
売られたケンカは律儀に買う男子猫と
よもや一触即発状態に陥った時のこと。
まさにケンカになろうとした、その瞬間、
ものすごい速さで駆けゆく白いものが
筆者の目の隅に…？と思ったら
なんと！コスモス姐さんでした。
（え、さっきまで熟睡してましたよね…？）
じつは外の世界では、なかなか血気お盛んな
やり手だったんじゃないかしら、
“ちょびひげ”も生えちゃってるし！？
なんて、好き勝手な妄想を
楽しませてくれるコスモス姐さんですが、
運よく目が冴えている時に会えると
とってもキレイな緑色のおめめを
していることがわかります。
この緑色の目で、若い頃は男子を
次々と手玉に取って…しまったおかげで
「育児疲れ」に陥ったのかしら！？
などと、やはり妄想の宝庫です、姐さん。
あとはもう、下僕のひざの上でご奉仕を受け
甘えながらのんびり余生を送りたい（のに、
ついつい若い頃のやんちゃがたまに出てしまう…）
コスモス姐さんの、ずっとの家族
鋭意、募集中です！
by ぐっちゃん