あれから13年。つくば市は、何か変わったか。
2009年10月7日
市長への報告と要望 ~定時定点回収の実態~
以下、6月に提出した報告と要望書です。
つくば市の現実をまず見つめること。多くの方に事実を知っていただくこと。
ここから始めねばならないと思い、6月以来の私たちの行政への働きかけをこちらに掲載することにいたしました。
読みづらい個所も多いと存じますが、どうかお許しください。
数か月の熟考の末の、掲載です。
**************
つくば市長 市原健一 殿
いつもご政務ご苦労さまです。緊急にご報告と要望がございまして、ペンを執らせていただきます。
「つくば市における定時定点回収の実態」
つくば市桜庁舎体育館前の駐車場で、不要犬・猫の定時定点回収が行われているのはご存じのことと思います。全国的に廃止の方向へ進むなか、茨城県では未だにこの市民サービスが継続し、他県の非難を浴びているのは、アエラの記事でも報道された通りです。
本日、6月9日(火曜日)午前10時40分にも、回収業務が行われました。私はつくば市在住者であり、県内で活動する動物愛護ボランティアの一員です。定時定点回収で動物の遺棄を思いとどまらせるために、あるいは処分される運命の仔犬・仔猫を増やさぬよう親犬・親猫への不妊手術を勧めるために、ボランティア仲間の友人が常日頃活動しておりますが、本日は私も声をかけられ、つくば市の現場へ行っておりました。
定刻前に、すでにつくば市役所環境課の職員が、茨城県動物愛護指導センターの回収トラックに1頭の成犬(綱を引きずっていました)を運び込んでいました。どういった経緯でこの犬は市役所に引き取られたのだろう。迷子になったのか、捨てられたのか、ともかく放浪の末、体は骨ばって、豊かな毛並みは汗と汚れと油ですっかり固まって、団子のように顔に垂れていました。安堵とも解釈できそうな諦念の表情で、怯えることもなく、トラックの荷台に積まれた檻のなかで大人しく座り込んでいました。
市役所の、常にシャッターを閉められたまっくらな、ネズミの出る不衛生な倉庫のなかで、この犬は何日を過ごしたのだろうか。市役所に来るまでどこをどのように徘徊していたのだろうか。飼い主は探しているのだろうか。飼い主はセンターに連絡をとるだろうか。
間に合ってほしい、処分の前に(茨城県の犬の返還率は全国最低で1.6%)…などと思いは巡りました。
私が動物を捨てにきた人だと思ったのでしょう、「センターの方ですか?」と尋ねる私に、つくば市環境課の職員は、「センターの人は運転席です」と明るい笑顔で答えました。動物を持ち込む市民に対し、叱責する、処分を思いとどまらせる、あるいは手元に残った親のほうに避妊去勢を勧める、といった指導は市役所職員からはもちろんありません。その場に留まることもなく市役所の車は走り去りました。
やがて定刻となり、人々が動物を捨てに現れました。
40歳前後の奥さんは、トランクからダンボールを取り出しました。「うちの納屋で野良猫が仔猫を生んだんです。困るわ。何匹かわかりません、見てもいません」ああいやだ、早く厄介払いしたい、といった様子です。指導センターの職員さんがダンボールを覗き、上にあったシートを持ち上げると、その底には生まれたての仔猫たちが。片手に載りそうな、小さな小さな命です。シートにつぶされなくてよかった、窒息しなくてよかった、と思うほど、車の大シートが上からぎゅうぎゅう押し込まれていました。所々に白い毛が混じっている黒猫が4匹、箱の隅で固まって震えています。まだ生まれて1週目くらいでした。
お母さん猫が寄り添ってお乳をあげないと生きていけない週齢です。
「●●公園には野良猫がいて、道路を超えて我が家の周りをよくうろついているんです。そこの猫がうちの納屋で生んだんですよ。」
センターの委託業者さんが尋ねます。「親猫はいっしょじゃないの?」
「親猫は、こどもを捕まえるときにさっと逃げちゃって、捕まえられなかったんです」と、さも悔しそうに言い立てます。仔猫を奪われた母猫にしてみたら、なんと残酷なことでしょうか。それなのに、この女性は猫に対してまるっきり感情が動かないように淡々と語り、厄介払いをしたいだけのようなのです。
仔猫から逃げず離れす、いっしょに捕獲される母猫もたくさんいます。親子で殺処分の運命です。それほど猫の親子の情は深いのです。猫というものを理解できる人にとっては、この女性の言動は残酷・野蛮極まりないものです。
私は申しました。「危険な場所だと思ったら、仔猫は親猫がくわえて運ぶものだから、そのままにしておけばいなくなってしまいますよ。もう少し待てなかったのでしょうか。あるいは、仔猫が少し大きくなったら里親を探すとか、生かす方法は考えていただけなかったのでしょうか。ここに運べば即日処分です。それに安楽死ではなく、安い炭酸ガスを使うので、肺呼吸の機能がまだ発達していない仔猫は、とても長く苦しむんです」
すると「どこかへ行ってほしいと思って、箱を外に出したりしたんです。でもどこにも行かなかったから…。うちで飼っているわけじゃないし、それに飼い主探しなんてできませんよ、子供がアレルギーなんです」との返答です。
この人はお母さんなのです。それなのに。
小さな命への軽視は恐ろしいものだと感じました。
親はどんな色だったか尋ねると、黒白のまだらであるといいます。
私は説明しました。「●●公園の猫は、少しずつ、避妊去勢を進めているところです。猫は繁殖力が旺盛ですから。捕まえてセンターに送り殺してしまうのではなく、一代限りの命を生かしてやるための唯一の方法が避妊去勢です。私たちボランティアがお金を出し合って細々と着実に行っているのです。黒白の、身重の雌猫がいたのは知っています。たぶんその子どもたちでしょう。こんな形で母猫から引きはがされて持ってこられるなんて」
いくら言っても、その女性は理解しませんでした。
そこに、まっ白い子犬を抱いた男性が駆けてきました。
「うち、もう犬がいるのに、子どもがもらってきちゃったもんだからさ。●●市から。うちじゃ何頭も飼えないから。」
「5ヶ月くらいの仔犬だね。いつから飼ってるの?」とセンターの委託業者さん。震えあがる雄の仔犬を、手際よくトラックの檻に収容しながら尋ねます。
「2ヶ月前くらいからさ」
「2ヶ月間、ごはんをあげていた犬なら、あなたの世話した犬、あなたの家の犬でしょう。命あるものを、生ゴミみたいに捨てられるのですか?こんなに怖がって震えています」と私は申しました。
「うちだって、そんなに飼えないよ」と男性。立派な身なりの、清潔な服装です。
「この子、放棄された犬だから留置期間は短く、すぐに殺処分されます。安楽死ではないんですよ」
「じゃ、苦しまないように頼むよ」と薄ら笑いをして言いました。
(デイズ・ジャパンの写真を見せながら)「この資料を読んでくださればわかります、センターでこの犬に何が起こるかが。」
「読まねえよ。お前はなんだよ。お前が引き取れよ、やるよ、この犬。お前が連れてけ!」
男性は、トラックに積まれ、白い子犬の入った檻をこじ開けようと、乱暴に檻を揺さぶりました。センターの職員さんが慌てて押さえてやめさせたのです。
仔犬は怯えて震え続けています。
私は申しました。「私はすでにたくさん保護していて、里親探しをしています。これ以上は無理です。ボランティアも限界です。元の飼い主が里親探しをし、引き取り手を探すのが鉄則です。そのお手伝いはします」
「手伝いなんかいらねえ!センターの人だって大変だなあ!被害者だよ!」
「もちろん、後始末をさせられるセンターの職員さんも被害者です。加害者は捨てる人です」と言うと、男性は腹を立てて車に乗り込みました。走り去った車には、「●●●●」と社名が表記されており、ボンネットには「子ども守り隊」のシールが輝いていました。
今日、お子さんが家に帰って、白い子犬がいなくなっているのを知って、お父さんに何と言うでしょう。あのお父さんは、お子さんに何と答えるのでしょう。
センターの委託業者さんによると、つくば市は動物に対するモラルが低く、猫の避妊去勢を説得しても聞く耳を持たない住人が多いそうです。回収される猫の数は、神栖、江戸崎に並んで特に多いといいます。「つくば市の職員は、犬猫去勢避妊の助成金を出してから猫の数が大幅に減ったというが、ぜんぜん減っていないじゃないか」というのが現場の声であります。
私は熊本市の取り組みについての記事を拝読いたしました。また、船橋市のセンターを見学し、主事ともお話ししました。どちらも処分数を減らしていることで全国的に注目されておりますが、経済的な理由や飼い主本人の入院など、よほどの理由がなければ捨てに来る人を断っています。別の飼い主を当たらせる、しつけをさせる方向で説得し、殺処分以外の方法を見つけ出そうと努力しています。たとえば先述の男性の遺棄理由「すでに別の犬がいるから」は、引き取りの理由としては通用しないはずです。「要らなくなった」の簡単な理由では受け取りません。そもそも、捨て犬捨て猫は犯罪なのです。茨城県も市町村もそうした認識が甘く、里親探しの努力もしない飼い主から安易に引き取るシステムが存在します。桜庁舎の体育館前の、目立たない場所に定められた定時定点で、簡単な書類を書くだけで、ものの5分もかけずにあっさりと引きとるのでは、市民への啓発や教育の機会が存在しません。犬猫の命の軽視にもつながります。市民への説得の場が設けられてしかるべきではないでしょうか。多くの市民に知らされないまま、白昼堂々とこの命の引き渡しが行われていることに、大きな憤りを覚えます。茨城県の処分数が全国トップとなっているのは、このあたりに原因があるのではありませんか。むろん、基本的に動物行政は県の業務とされております。しかし、茨城県は動物愛護推進計画を定めており、これによりますと動物愛護推進に向けての市町村の役割が明記されており、期待されてもいるわけです。つくば市の一角で、まかり通っている定時定点回収サービスの実態、そのサービスが必要なほどに市民のあいだにまかり通っている「命への軽視」「避妊去勢への無理解」。これが、つくば市の動物行政の実態であり、一般的なモラルであるとすれば、市民としてたいへん遺憾であります。早急に対策を講じるようお願い申し上げます。以上、ご報告と要望まで。
動物愛護を考える茨城県民ネットワーク つくば市民の会
つくば市の現実をまず見つめること。多くの方に事実を知っていただくこと。
ここから始めねばならないと思い、6月以来の私たちの行政への働きかけをこちらに掲載することにいたしました。
読みづらい個所も多いと存じますが、どうかお許しください。
数か月の熟考の末の、掲載です。
**************
つくば市長 市原健一 殿
いつもご政務ご苦労さまです。緊急にご報告と要望がございまして、ペンを執らせていただきます。
「つくば市における定時定点回収の実態」
つくば市桜庁舎体育館前の駐車場で、不要犬・猫の定時定点回収が行われているのはご存じのことと思います。全国的に廃止の方向へ進むなか、茨城県では未だにこの市民サービスが継続し、他県の非難を浴びているのは、アエラの記事でも報道された通りです。
本日、6月9日(火曜日)午前10時40分にも、回収業務が行われました。私はつくば市在住者であり、県内で活動する動物愛護ボランティアの一員です。定時定点回収で動物の遺棄を思いとどまらせるために、あるいは処分される運命の仔犬・仔猫を増やさぬよう親犬・親猫への不妊手術を勧めるために、ボランティア仲間の友人が常日頃活動しておりますが、本日は私も声をかけられ、つくば市の現場へ行っておりました。
定刻前に、すでにつくば市役所環境課の職員が、茨城県動物愛護指導センターの回収トラックに1頭の成犬(綱を引きずっていました)を運び込んでいました。どういった経緯でこの犬は市役所に引き取られたのだろう。迷子になったのか、捨てられたのか、ともかく放浪の末、体は骨ばって、豊かな毛並みは汗と汚れと油ですっかり固まって、団子のように顔に垂れていました。安堵とも解釈できそうな諦念の表情で、怯えることもなく、トラックの荷台に積まれた檻のなかで大人しく座り込んでいました。
市役所の、常にシャッターを閉められたまっくらな、ネズミの出る不衛生な倉庫のなかで、この犬は何日を過ごしたのだろうか。市役所に来るまでどこをどのように徘徊していたのだろうか。飼い主は探しているのだろうか。飼い主はセンターに連絡をとるだろうか。
間に合ってほしい、処分の前に(茨城県の犬の返還率は全国最低で1.6%)…などと思いは巡りました。
私が動物を捨てにきた人だと思ったのでしょう、「センターの方ですか?」と尋ねる私に、つくば市環境課の職員は、「センターの人は運転席です」と明るい笑顔で答えました。動物を持ち込む市民に対し、叱責する、処分を思いとどまらせる、あるいは手元に残った親のほうに避妊去勢を勧める、といった指導は市役所職員からはもちろんありません。その場に留まることもなく市役所の車は走り去りました。
やがて定刻となり、人々が動物を捨てに現れました。
40歳前後の奥さんは、トランクからダンボールを取り出しました。「うちの納屋で野良猫が仔猫を生んだんです。困るわ。何匹かわかりません、見てもいません」ああいやだ、早く厄介払いしたい、といった様子です。指導センターの職員さんがダンボールを覗き、上にあったシートを持ち上げると、その底には生まれたての仔猫たちが。片手に載りそうな、小さな小さな命です。シートにつぶされなくてよかった、窒息しなくてよかった、と思うほど、車の大シートが上からぎゅうぎゅう押し込まれていました。所々に白い毛が混じっている黒猫が4匹、箱の隅で固まって震えています。まだ生まれて1週目くらいでした。
お母さん猫が寄り添ってお乳をあげないと生きていけない週齢です。
「●●公園には野良猫がいて、道路を超えて我が家の周りをよくうろついているんです。そこの猫がうちの納屋で生んだんですよ。」
センターの委託業者さんが尋ねます。「親猫はいっしょじゃないの?」
「親猫は、こどもを捕まえるときにさっと逃げちゃって、捕まえられなかったんです」と、さも悔しそうに言い立てます。仔猫を奪われた母猫にしてみたら、なんと残酷なことでしょうか。それなのに、この女性は猫に対してまるっきり感情が動かないように淡々と語り、厄介払いをしたいだけのようなのです。
仔猫から逃げず離れす、いっしょに捕獲される母猫もたくさんいます。親子で殺処分の運命です。それほど猫の親子の情は深いのです。猫というものを理解できる人にとっては、この女性の言動は残酷・野蛮極まりないものです。
私は申しました。「危険な場所だと思ったら、仔猫は親猫がくわえて運ぶものだから、そのままにしておけばいなくなってしまいますよ。もう少し待てなかったのでしょうか。あるいは、仔猫が少し大きくなったら里親を探すとか、生かす方法は考えていただけなかったのでしょうか。ここに運べば即日処分です。それに安楽死ではなく、安い炭酸ガスを使うので、肺呼吸の機能がまだ発達していない仔猫は、とても長く苦しむんです」
すると「どこかへ行ってほしいと思って、箱を外に出したりしたんです。でもどこにも行かなかったから…。うちで飼っているわけじゃないし、それに飼い主探しなんてできませんよ、子供がアレルギーなんです」との返答です。
この人はお母さんなのです。それなのに。
小さな命への軽視は恐ろしいものだと感じました。
親はどんな色だったか尋ねると、黒白のまだらであるといいます。
私は説明しました。「●●公園の猫は、少しずつ、避妊去勢を進めているところです。猫は繁殖力が旺盛ですから。捕まえてセンターに送り殺してしまうのではなく、一代限りの命を生かしてやるための唯一の方法が避妊去勢です。私たちボランティアがお金を出し合って細々と着実に行っているのです。黒白の、身重の雌猫がいたのは知っています。たぶんその子どもたちでしょう。こんな形で母猫から引きはがされて持ってこられるなんて」
いくら言っても、その女性は理解しませんでした。
そこに、まっ白い子犬を抱いた男性が駆けてきました。
「うち、もう犬がいるのに、子どもがもらってきちゃったもんだからさ。●●市から。うちじゃ何頭も飼えないから。」
「5ヶ月くらいの仔犬だね。いつから飼ってるの?」とセンターの委託業者さん。震えあがる雄の仔犬を、手際よくトラックの檻に収容しながら尋ねます。
「2ヶ月前くらいからさ」
「2ヶ月間、ごはんをあげていた犬なら、あなたの世話した犬、あなたの家の犬でしょう。命あるものを、生ゴミみたいに捨てられるのですか?こんなに怖がって震えています」と私は申しました。
「うちだって、そんなに飼えないよ」と男性。立派な身なりの、清潔な服装です。
「この子、放棄された犬だから留置期間は短く、すぐに殺処分されます。安楽死ではないんですよ」
「じゃ、苦しまないように頼むよ」と薄ら笑いをして言いました。
(デイズ・ジャパンの写真を見せながら)「この資料を読んでくださればわかります、センターでこの犬に何が起こるかが。」
「読まねえよ。お前はなんだよ。お前が引き取れよ、やるよ、この犬。お前が連れてけ!」
男性は、トラックに積まれ、白い子犬の入った檻をこじ開けようと、乱暴に檻を揺さぶりました。センターの職員さんが慌てて押さえてやめさせたのです。
仔犬は怯えて震え続けています。
私は申しました。「私はすでにたくさん保護していて、里親探しをしています。これ以上は無理です。ボランティアも限界です。元の飼い主が里親探しをし、引き取り手を探すのが鉄則です。そのお手伝いはします」
「手伝いなんかいらねえ!センターの人だって大変だなあ!被害者だよ!」
「もちろん、後始末をさせられるセンターの職員さんも被害者です。加害者は捨てる人です」と言うと、男性は腹を立てて車に乗り込みました。走り去った車には、「●●●●」と社名が表記されており、ボンネットには「子ども守り隊」のシールが輝いていました。
今日、お子さんが家に帰って、白い子犬がいなくなっているのを知って、お父さんに何と言うでしょう。あのお父さんは、お子さんに何と答えるのでしょう。
センターの委託業者さんによると、つくば市は動物に対するモラルが低く、猫の避妊去勢を説得しても聞く耳を持たない住人が多いそうです。回収される猫の数は、神栖、江戸崎に並んで特に多いといいます。「つくば市の職員は、犬猫去勢避妊の助成金を出してから猫の数が大幅に減ったというが、ぜんぜん減っていないじゃないか」というのが現場の声であります。
私は熊本市の取り組みについての記事を拝読いたしました。また、船橋市のセンターを見学し、主事ともお話ししました。どちらも処分数を減らしていることで全国的に注目されておりますが、経済的な理由や飼い主本人の入院など、よほどの理由がなければ捨てに来る人を断っています。別の飼い主を当たらせる、しつけをさせる方向で説得し、殺処分以外の方法を見つけ出そうと努力しています。たとえば先述の男性の遺棄理由「すでに別の犬がいるから」は、引き取りの理由としては通用しないはずです。「要らなくなった」の簡単な理由では受け取りません。そもそも、捨て犬捨て猫は犯罪なのです。茨城県も市町村もそうした認識が甘く、里親探しの努力もしない飼い主から安易に引き取るシステムが存在します。桜庁舎の体育館前の、目立たない場所に定められた定時定点で、簡単な書類を書くだけで、ものの5分もかけずにあっさりと引きとるのでは、市民への啓発や教育の機会が存在しません。犬猫の命の軽視にもつながります。市民への説得の場が設けられてしかるべきではないでしょうか。多くの市民に知らされないまま、白昼堂々とこの命の引き渡しが行われていることに、大きな憤りを覚えます。茨城県の処分数が全国トップとなっているのは、このあたりに原因があるのではありませんか。むろん、基本的に動物行政は県の業務とされております。しかし、茨城県は動物愛護推進計画を定めており、これによりますと動物愛護推進に向けての市町村の役割が明記されており、期待されてもいるわけです。つくば市の一角で、まかり通っている定時定点回収サービスの実態、そのサービスが必要なほどに市民のあいだにまかり通っている「命への軽視」「避妊去勢への無理解」。これが、つくば市の動物行政の実態であり、一般的なモラルであるとすれば、市民としてたいへん遺憾であります。早急に対策を講じるようお願い申し上げます。以上、ご報告と要望まで。
動物愛護を考える茨城県民ネットワーク つくば市民の会
署名用紙をHPからダウンロードできます!
茨城・笠間にある指導センターから週に1度、回収車輌がまわってくるまで、捨てら
れた犬猫は市町村にいったん収容されて一定期間を過ごしますが、
そのあいだに衰弱し命を落とす犬猫(特に仔猫)が多いことは、大変残念なことです。
つくば市の場合、6月の要望書を機に犬猫収容場所の移動が叶い、窓のある明るい場
所へと移されたのは喜ばしいことですが、
衛生管理の不徹底、そして現場職員への動物飼育に関する専門的指導がなされていないことにより、
感染症の蔓延と仔猫の衰弱死は免れず、抱える課題が多いことを
私たち会員もこの夏の市役所引き取りで実感いたしました。
これが、環境にやさしい、つくばスタイルを目指す知的未来都市つくばの実態です。
「ちいさないのち」への思い、福祉への関心、こういったものが抜け落ちていては、
いくら「科学」「知的」を名乗ってみても空疎に聞こえてきます。
この問題に切り込み、私たちはつくば市新庁舎建設を機に、収容犬猫のための法に
則った保護施設を建設あるいは確保して頂きたいとの請願をすることになりました。
保護施設の改善に加えて、さらにいくつかの請願事項も加わりました。
センターに送るのでなく新たな飼い主をみつける方法はないものか、
ならば飼い主希望者登録制の導入を!
同じ税金を投じるのであれば、殺すのでなく生かすための道を!
収容犬猫の写真を市のHPで公開し、迷い犬猫の返還率を上げ、同時に里親希望者を募っていくことで、
つくば市から指導センターへ送られる犬猫の数を減らしていけるのではないか、
そのためには獣医師の先生方のお力をお借りし、ご指導を仰がなければならない、
まずは獣医師、行政、ボランティアの話し合いの場を定期的に設定していただきたい、
そのような思いをまとめて5つの請願事項にいたしました。
そして、請願に付ける署名を集めることとなりました。
外国人でも他の都道府県在住者でも海外在住者でもご署名して頂けます。
1月末を締め切りにし、1万名の署名を集めていきたいと存じます。
ぜひ署名にご協力お願い致します。
署名用紙は私たちのホームページ(動物愛護を考える茨城県民ネットワーク=http://www.capin.jp/)
からダウンロードできます。
あるいはご連絡を頂ければ郵送させて頂きます。
市町村保管の問題は、つくば市に限りません。
他の都道府県のご友人にもお伝えくだされば、この問題意識が全国に広がり、全国で
声をあげていけるのではと期待いたします。
小さなつくば市から発信したこの署名活動も、
それぞれの地で、動物行政に問題意識を持つ方への問題提起となれば、
これが全国的なムーブメントにつながり得るのではないでしょうか。
署名集計作業が終わりました!
請願書提出のご報告
事前の緊急記者会見では、当日朝の申し込みであったにもかかわらず、
6人の記者が集まってくださいました。
署名数11590筆のインパクトのお陰と思います。
改めて多くの方々のお力添えに感謝いたします。
請願書には筆数の総数を明記して提出しましたが、
署名そのものは市長に直接手渡した方が良いとのアドバイスに従い、
要望書を添えて来週改めて提出予定となっております。
取り急ぎのご報告とさせていただきます。
12年前の2010年2月、つくば市に請願をしました。
2月24日13:00~。
つくば市谷田部庁舎にて、全国から集まったご署名とともに、市長宛て要望書を岡田副市長に提出して参りました。
このたびご協力下さった市議会議員のお二方にご同行頂きながら、
当会からは、さむがりさん、山猫さん、ライムさん、おかめが出席致しました。
副市長との会談のお時間を頂戴し、2月18日に提出した請願の内容とも重なる要望書を副市長に託しました。
ご署名を下さった皆さまおひとりおひとりの、動物行政向上への熱い想いが込められた厚みのある署名用紙を、
それこそ祈るような気持ちで。
市議会での一般質問、市長・環境保全部長によるご回答、環境経済常任委員会開催、審議結果を見守りたいと思います。
おかめ
2009年ブログ記事より再掲