ルルお嬢様と妖怪「ネコノケムシール」

私、ルル。

CAPINに来たのは去年の10月だったかしら。

私と同じく真っ白な男の子、「ココ」と一緒に保護されたわ。

ある日、真っ白な猫と初めて触れ合う下僕が興奮してシェルターボランティアにやって来たわ。

昔、中学校の美術の時間に、

「白は色じゃない。光だ」

って先生から教わったんですって。

そう、私は光

神々しくってよ

って、下僕。

逆光で白とびしてるだけじゃない

ちゃんとカーテン閉めなさいよ。

そういえば、このところ、暑くなってきた頃からシエルターに

「猫の毛をむしる妖怪」

が出るって猫達の間で囁かれているの。

なんでもその妖怪は顔には目しかなくて、ファーミネーター片手に音もなく忍び寄って、毛並みの悪い猫を見つけると毛をむしるんですってしかも、むしりとった毛でボールを作って猫のおもちゃにするらしいの…

お、恐ろしいわ

私、これまでシャーシャーで長いことブラッシングなんてしていないから…有り余る毛、どうしたら…

そしたら今日、噂通り、メガネとマスクでほとんど顔が見えない妖怪がやって来たわーー

絶体絶命ー

なんだ、妖怪の正体は下僕だったのね
今日は気が向いたから、触らせてあげても良くってよ

スッキリしたわ

この下僕、調子に乗って、むしった毛をこねて、ボールを作りだしたわ

毛ぇこねるんじゃない

まぁ普段、私の身の周りのお世話をしたり、遊んでくれるから多目にみておくわ

下僕の相手をしていたら、なんだか疲れてしまったわ

私、ルルは頑張って人慣れ中。おしとやかな美人よCAPINのシェルターで一生涯の下僕を探しているわ

私をお世話できる幸せ者は誰かしら

お見合いやトライアルはCAPINのHP、里親様募集中（猫）を見てくださるかしら

お待ちしてますわー

（tresbonsuke さんブログより・転載ドラメイ）