噛まれている子、震えている子 | CAPIN(キャピン)公式活動報告

CAPIN(キャピン)公式活動報告

認定NPO法人「動物愛護を考える茨城県民ネットワーク CAPIN」
公式ブログ

 




茨城県では、「犬猫殺処分ゼロをめざす条例」が施行され、昨年12月からは半年にわたり殺処分を行わずにいました。そのため犬の収容数が多くなりましたが、生かすために収容場所を広げることなどはせず、犬を間引き殺処分して収容適正数を保つことにしました。この間引き殺処分を行うために県は6月、ガイドラインを作成し発表しました。これは譲渡適性がある犬か譲渡不適の犬かを判定するもので、譲渡不適とされた犬を殺処分の対象とするものです。けれども、そもそも茨城県センターに収容される犬の大部分は迷子の元飼い犬たちであり、凶暴な犬はほとんど見当たりません。収容適性頭数を越えた犬は譲渡適性があるにもかかわらず譲渡不適と判断され殺処分されてしまいます。しかも、譲渡不適として殺処分した犬達は殺処分にカウントすらされず「ニセの殺処分ゼロ」が宣言されるわけです。茨城県の「ニセの殺処分ゼロ」を目指す方法が、全国自治体に広がる恐れがあります。この生命軽視のガイドラインを撤廃し、生かすための施策を推進してください。
 
要望
1本ガイドラインを即刻廃止すること。
2動物指導センターの敷地に犬舎を増設し、過密収容を避け個別管理を徹底すること。
3県内1箇所ではなく複数箇所に保護譲渡機能を分散させること。
4職員増員やドッグトレーナーの雇用とボランティアの受け入れを行うこと。

署名送付先・連絡先: 全国動物ネットワーク (担当:小田島)
〒305-0051 つくば市二の宮2-7-20 坂本博之法律事務所
029-851-5580 (TEL) 029-851-5586 (FAX)



手軽にできるオンライン署名はこちら。
https://www.change.org/p/%E8%8C%A8%E5%9F%8E%E7%9C%8C%E7%9F%A5%E4%BA%8B%E6%AE%BF-%E8%8C%A8%E5%9F%8E%E7%9C%8C%E8%AD%B0%E4%BC%9A%E8%AD%B0%E9%95%B7%E6%AE%BF-%E8%AD%B2%E6%B8%A1%E5%80%99%E8%A3%9C%E7%8A%AC%E3%81%AE%E9%81%B8%E5%AE%9A%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%99%E3%82%8B%E3%82%AC%E3%82%A4%E3%83%89%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%B3-%E3%82%92%E6%92%A4%E5%BB%83%E3%81%97-%E7%94%9F%E3%81%8B%E3%81%99%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AE%E6%96%BD%E7%AD%96%E3%82%92%E6%8E%A8%E9%80%B2%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%8F%E3%81%A0%E3%81%95%E3%81%84 


署名のダウンロードはこちらから。
https://docs.google.com/document/d/1JQNvjEPtZWCFMqqbb6CZE5FTOQSW4N0u1hyPyYdifoY/edit?usp=sharing



参考
知事定例記者会見要旨
http://www.pref.ibaraki.jp/bugai/koho/hodo/press/19press/p190624.html##4

ガイドライン
http://www.pref.ibaraki.jp/soshiki/hokenfukushi/doshise/documents/guideline.pdf



意見書  〈 7.3全国動物ネットワークから県知事に提出 〉

主旨
令和元年6月11日に策定された茨城県「譲渡候補犬の選定に関するガイドライン」は安易な殺処分を全国的に助長させるものであり、直ちに廃止し、弱い立場の犬猫こそ救う真の殺処分ゼロを目指す方針を策定していただくことを要望します。

内容
茨城県は、これまで「犬猫殺処分ゼロを目指す条例」に基づき、いばらき自民党をはじめとする県議会各会派、県内・県外の譲渡団体の協力のもと、真の殺処分ゼロを目指して今年1月より殺処分をせずに来ましたが、6月、新たなガイドライン」を策定して、一転、安易な殺処分を再開しました。
このガイドラインを用いると、例えば平成30年度では446頭の殺処分が行われたが、18頭だけしか殺処分しなかったことになります。つまり428頭を今後、堂々と殺処分できることになります。
この428頭には人馴れしていないためや、収容場所不足による「間引き」のために殺処分される犬猫が含まれています。殺処分になる犬猫の判定も曖昧であり「譲渡適性が無かった」の一言で多くの命が葬られていくことになります。

茨城県ガイドラインの大きな間違い(環境省分類の誤った使われ方)
茨城県のガイドラインは環境省の殺処分の考え方に基づいているとしていますが、これは大きな誤解です。
茨城県がガイドラインのもととしているのは、環境省「殺処分ゼロ目標の考え方の再整理」「殺処分数の試行的分類」です。(以下環境省の区分)
http://www.env.go.jp/council/14animal/y140-47/mat03-2.pdf

しかし、環境省にも確認しましたが、「環境省がこのように犬猫を分類したのは殺処分をゼロに近づけていくためであり安易な殺処分を推進させるためではない。自治体は特に収容場所が足りないとか人なれしていないなどの理由による殺処分を減らすことを優先的に取り組んでいくべきだ」とのことです。

(環境省資料より説明)
分類① 譲渡することが適切ではない(治癒の見込みがない病気や攻撃性がある等)
分類② 分類①以外の処分 
分類③ 引き取り後の死亡
     ↓
今後は、いわゆる「殺処分ゼロ」ではなく、分類②による殺処分 数を減少させていく方向で対応していくことが必要ではないか? (以上環境省原文)

具体的には殺処分を環境省が減らそうとしているこの分類②の中にはたとえば「施設の収容可能頭数等の物理的制限により飼養が困難な動物」や「人に馴染まないため、希望者があらわれない動物」(環境省原文)も含まれていますが、茨城県動物指導センターが殺処分を再開しようとする理由は、まさに施設の収容可能頭数の物理的制限や人馴れの問題です。茨城県がこれから殺処分していこうとしている犬猫は環境省が分類②でこれから助けていきたいとしている犬猫でもあります。また茨城県動物指導センターには 区分①にある「人や他の動物に重大な危害を及ぼす」ような犬はほとんど収容されていません。これはセンターを視察した議員団や譲渡団体の証言から明らかです。


私達は「不可逆的な疾病や事故のための耐え難い苦痛を取り除くための措置としての安楽死」を除いて殺処分はあってはならないと考えています。

収容場所が足りない、人手がない、予算がないなどの工夫次第でどうにでもなる理由によって殺処分される犬猫がなくなることを目指していかなければなりません。人や動物に重大な危害を及ぼすような僅かな犬についても神奈川県の様に社会化のトレーニングを行う等、救済していくべきだと考えます。

茨城県はこの様に環境省の意図を誤用して、最も弱い立場の犬猫を安易に殺処分ができるようなガイドラインを運用しようとしていますが、全国自治体も同じ過ちを犯す可能性がありますのでここで正しておかなければなりません。


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噛まれている子、ブルブル震えている子

次に殺される犬は教えていただけない

 

 

716日 茨城県動物指導センターの犬達

 

 

716日、以前から当会が引き出す予約をしていた犬達を迎えに当会会員2が動物指導センターに行きました。


(この日、引き出したのは殺処分予定の犬達ではありません、未だに殺す予定の犬がどの犬か教えていただけないので、どの子が次に殺されるのか不安でたまりません)

 

以下、当会会員が見てきたセンターの犬達の様子です。

(会員の報告より)

 

噛まれている犬達がいました。

足を噛まれて痛さで足をつけない子。

鼻先を噛まれてる子。

腿の辺りを噛まれている子が目につきました。


 

 

当会会員「この子足を噛まれてますよね。あの子も頬を噛まれてますよね。噛む子は、どの子ですか。個別房が空いてるから噛む子を移してもらえませんか」


当会会員「この子はクルクル回ってしまってますが、収容された時からですか。病気ですか。飼い主持込みですか」


センター職員、「どうなんでしょうね、分かりません、 私、ここに入ったの初めてですから」

 

ご飯は、どの部屋にも置いてありませんでした。個別房にもありませんでした。お水も無しです。

ちょうど、そういう時間帯だったのでしょうか。

 

奥の方に居た白色の子が、遠くから見ても分かる位、ブルブル震えてうずくまっていました。

ほかに3匹震えてる子がいました。

以前より尻尾を振って近付いてくる子が少なく感じました。

 

 

当会会員「1匹だけ産んだですか。他の赤ちゃんはどうしたのですか。他の犬達に噛み殺されたのですか」


センター職員「分かりません」

 

 

 

この報告を受けて、当会はセンターに対し「けんかっ早い子、または噛まれやすい子を夜間だけでもケージを購入して入れてください」、「センター敷地内の空きガレージなどに分散してあげてください」と要望しました。


センター長は「ケージは検討します」とのことでしたが、ガレージ等の空きスペースへの分散はお答え頂けませんでした。


母子犬については再度問い合わせをする予定です。


by 鶴田おかめ