相談事例から 日影なし草ぼうぼうの無人の家に残された犬 | CAPIN(キャピン)公式活動報告

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認定NPO法人「動物愛護を考える茨城県民ネットワーク CAPIN」
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5月末に、ネグレクト犬のご相談がありました。


「空き家の庭に、ご主人を失った(近所の人に聞いた話だと、ここ1~2年の間に亡くなったご主人)ワンちゃんが一匹、短い鎖に繋がれたまま衰弱しています。

娘さんと思われる方が夜に来ている様子がありますが、毎日ではなく水も餌も満足に得られず削痩しており、散歩している様子はありません。

現時点で庭は、ゴミと雑草、糞でまみれており、蚊が大量に発生している劣悪な環境です。

あそらくこのままだと半年持たない状況です」

...というご相談でした。
小さな柴犬ミックスでした。


夜に行ったときには暗くて場所が分かりませんでした。2度目に行って分かりましたが、ちょうどご家族が来ていたらしく、水とごはんはあり、あまり異常とは感じませんでした。

しかしこの猛暑で無人の家に置かれているとしたら、と不安になり、また様子を見に行きました。

窓は閉まり、人のいる気配はなく、またヨシズもなく、陽のあたる南向きの、草ぼうぼうのなかにあの小ぶりな犬が居ました。

大きなバケツに水はたっぷりありましたが、相談者さんに確認しますと、なんと飼い主でなく、見るに見かねて相談者さんが毎朝取り替えていて、手作りごはんもあげているそうです。

それほど痩せてはいないのは、そのお世話のおかげでしょう。

水がない、ごはんがない、と訴えてもまずこの程度では警察は動かないでしょう。警官で法律を知らない人はまだたくさんおられます。

センターに指導してもらうことは可能だけれど、飼い主は動揺します。うるさい近所の目があって、行政の指導が入れば、犬は見えない場所に隠されてしまう。
引っ越した、とか、里親が見つかった、とか。
あるいは事故を装い首環を外され放されたり、捨てられてしまう。

テメエに関係ないだろ、誰にやったかなんて、個人情報だから教えられねえよ。

と、小突かれたこともあります。

助けられないところに行ったらもうおしまいです。


西欧なら、ネグレクトを目の当たりにして近所は黙っていない。
通報されるし、犯罪として飼育禁止令や罰金など懲罰の対象になるし、保護された犬にはちゃんと行き場がある、つまり保護施設があり、世話を受け、命は助けられる。
譲渡はなかなか困難でも、緊急に保護される場所はある。


でも日本はまだまだ。警察も行政も動かない。
虐待致死でも実際はおとがめなしも同然。刑は軽いし執行猶予がつく。


犬を引き取る場所もない。
せいぜいが保護場所はセンターや保健所。
つまり保護団体が引き出さねばほとんどが殺処分の道へ。


なぜこれで先進国?
なぜオリンピック?

溜息をつきながらも、虐待やネグレクトについては、ひとつひとつを警察に訴え続け、市民が見逃さない、黙ってないよと発信し、
警察や行政に動いてもらうように働きかけるしかありません。


でも、犬猫は人質だから、飼い主には相当に気をつけねば。飼い主に犬を隠されないように。


上手に手放してもらうように説得。喧嘩したら終わり。


難しいときには仲間で役割分担を。
法的に攻め厳しい態度をとる人と、
優しい理解者装う愚痴の聞き役と。


身近な犬猫に常に目を配り、異変があれば、ごはんをあげたり水をくんだり、ご近所パワーで助けることができる社会が理想。かつてはそんな時代もありました。社会がサポートをする。犬猫や子ども、弱い者の悲鳴は、おとなの心の「助けて」の叫びでもあるから。

でも今の社会は、子ども虐待も高齢者虐待も、教室のイジメも、解決できる力に乏しい。

それに犯罪に対しては、サポートでなく、決然とした対処が必要。

いざというときのためにまずは証拠を残す。写真を撮る。ボイスレコーダーを使う。

水がない、ごはんがない事実を記録。
掃除の前、
肉がつく前の痩せたままの、写真を撮っておく。

さらに積極的に助けるなら、先を考え、
預かり様を探す。

「里子に欲しい方がいるから譲ってくださいませんか」と言える日のために。



あ、疲れていて思考がまとまらない


☆☆☆☆☆☆

さて、シェルターのワンたちの様子を圭さんがご報告くださいました。


チコさん、Kさん奥様が、ムクたちを連れてお散歩中。

何だか、ルノワールの絵画の世界のように優雅に見えます。


ボーノ


愛くるしさが増した、あんこ、きなこ
一時シェルター帰宅中


散歩後でバテ気味のマルモ


おやつもらい元気なジョン

 
めぐ

バリケン内で撫でようとすると、これまではビクッとして、なるべく後ろのほうに逃げていましたが、昨日はたまたまだったのか、びっくりもせず、撫でられました。


飛鳥

散歩後にパチリ。
疲れたーって言ってます 笑

by  圭さん  写真とコメント

皆様、シェルターでのお世話をありがとうございます!

次は、預かり様宅のコタロウのナイスショットです。



「今日は初めてコタロウのジャンプーをしてみました。
若干ビビっていましたが、気持ち良さそうにうっとりしてくれました。
もちろんジョージには負けますが...(笑)」

by  預かりボランティアK様

さっぱり涼しげなコタロウ。
天国の飼い主さん、そして半年以上お世話をしてきた常総ボランティアのコペンさん、こおりさん、八間堀さんたちの、喜びに輝く顔が目に浮かびます。

辛い冬のあとは、いいことたくさん待っているねえー。


以下、鹿嶋ひめちゃんの預かりボランティアK様から。
(どうやっても逆さま写真が直せなくて、すみません!)

「先日は坂本様よりフィラリア薬とノミダニ駆除薬を送って頂き、ありがとうございました。
イベルメック、早速あげましたが特に問題なく、美味しくいただけた様です。

ひめちゃんは、梅雨明けしてから少し食欲が落ちていたのですけど
最近は暑さに慣れてきたようで食欲も戻って元気にしています。
毎日楽しそうにお散歩するのが、とても可愛いです」


ふっくらしたような、元気なひめちゃん。
安心致しました。


次は、今日は頑張ったしろちゃんです。


ドリームハウスさん預かりのしろちゃん、避妊手術が無事に終わりました!

いちばん辛いことをよく乗り越えました。

女の子のワンちゃんは、子宮を残すと子宮蓄のう症など病気になることがあり、やはり避妊手術にはメリットが多いと痛感します。

しろちゃん通院をサポート下さいましたキョウコさん、ナナさん、ドリームハウスさん、ありがとうございました。






毎日色々ありますが、みんなで、何とか、ぼちぼち、です。

by  鶴田おかめ