当会にはメールや電話相談が相次ぎます。
助けたい人たちが困り果てています。
助けたいと思うのは人として当然だと思います。
これを放置できる感覚のほうがわかりません。
「どうしていいかわからない。
役場や警察に相談してもセンターを紹介するばかり。
放置かセンターでの処分をすすめられるだけ。」
私たちは、捕獲も含めた手術のお手伝い、病院紹介、里親探しの手伝い、子猫のミルクやりのサポート、場合によってはこちらでの預かりをしながら、ひとつひとつに対応をしていくよう心掛けています。
かつて自分が捨て猫たちを前に困ってしまい、どうしていいかわからなかった、
ほんとうに悩みました。
行政には解決の方法論もなかったし、そんな相談を持ち込まれても困る、といった対応でした。
お金を出す人もいない、自分の責任でやるしかないことがわかり、愕然としました。
そのときにネットで調べ、
捕獲器を病院で借りて、手術をしたことが始まりでした、
だからどうすれば助けてあげられるかの道筋を示すだけで、
人の心は救われるのをよくわかっているから、
何とかしてあげたいと思うのです。
(しかしできる範囲は限られています。)
助けられる人が増えていくことが、私たちの願いです。
木曜日、北茨城から相談がありました。
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花園渓谷の公衆トイレで、脚の折れた子猫が捨てられている、
あばら骨が浮き出るほどのやせ方。
人に慣れており近寄ってきた。
日曜日にバイクで行って発見した。
火曜日に様子をみにいったらまだいた、餌をたっぷりおいてきた。
釣り人しか使わないトイレ。
沢はあるので水は飲んでいるのだろう。
どうしたらよいか。
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そうすると、やはりこちらとして話すのは、
「助けるなら早いほうがいいです。
大きさは?
月齢は?弱っていますか?食欲は?
まわにり兄弟はいませんか?」
小さいと聞くと、ミルクやり3時間おきなので低体温で衰弱します、
温めて、早く病院へ。
病院で待ち合わせましょう。
入院が必要なこともあります。
ミルクよりブドウ糖がいいかも、とにかく早く!」
と話します。
で、来たのは子猫でなく成猫、授乳の終わった子でした。
ミルクはでていなかったのでもう離乳したはずです。
近くに子猫はいなかったといいます。
(育ったのかな。釣り人が連れ帰ってくれていればいいけれど。)
あおともさんも駆けつけてくれました。
前脚は折れて、骨折した骨が飛び出ていました。
事故からだいぶ経っているとプリン先生に言われ、レントゲンをとって
そのまま入院となりました。
やさしい男性が依頼者でした。
丸投げすることもなく、シェルターでのボランティアを約束してくださいました。
また、この子の里親さがしにも協力をしてくれることになりました。
そして、治癒した暁には、ご家族が引き取られることになったのです。
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この日、病院から帰ったら、けがをした黒猫が玄関に届けられていました。
TNRをがんばる相談者の方で、捕獲器をお貸ししたことのあるHさんです。
急いでハンサム先生に連れて行き、治療と避妊手術をして頂くようお願いしてきました。
依頼者さんによればTNR希望。
でも、けんかで大きな傷がからだじゅうにいくつもできており、猫かハクビシンかにいじめられているようなので、これからは餌場に近寄れないことになるかもしれません。
この子はリリースでなく家のなかで飼ってもらうように交渉し、それが何とかかなうことになりました。
子猫はすでにHさんが保護されており、これから譲渡をされます。
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少し前に9匹の子猫がやってきました。
もふなさん、まりちゃん、うねうねさんに預かりをお願いし、みなおかげさまで大きく育ち、
ワクチンをすませてシェルター入りできた子もおり、譲渡が始まっています。
そのうちぼんぼりが風邪ひきで、戻ってきました。むっちりと太って、大きくなって、
感激でした。
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そして、昨日は雨の中よちよち歩いていた子猫の保護相談がありました。
中学生の女の子が学校帰りに保護したそうです。
桜川市からやってきたうすいミケの「さくらこちゃん」。
目薬して、レボリューションして、ごはんをあげました。
ビブラマイシンあげて、落ち着いたらミルベマイシンでおなかの虫を出して
風邪が治ったらワクチン、里親会です。
この子は、しろくんの里親様が火曜日にご寄附をくださったケージ
にさっそく入っております。
入院中の子猫がおりますが、その子用にと火曜日の夜に自宅に持ち帰り、組み立てておいたのが、急きょあった翌日の電話相談に対応して、さくらこちゃんがすぐに入れることになりました。
しろくんの里親様、ありがとうございます。
福島浪江からの、もう若くはないしろくんをお受けくださったことにも感謝ですが、
こうしてご寄附をくださって、さっそく使わせて頂けております。
さくらこちゃん、むっちりと可愛い長毛風のミケです。
可愛がってくださる里親様をさがしています。
こんな子を放置することはできなかった、という中学生の女の子の気持ちは、尊いものです。
会員の皆様も、この子を助けようよ、預かるよ、カンパするよと声をあげてくれていました。
助ける方向にみんなが向いています。
ありがとうございます。