'60TH グラフィティ・・・・・その4
ケープコッドはボストンから車で1時間くらいのところにあり、
大西洋に突き出た釣り針のような形をした半島だ。
中でもハイアニスというマリーナで有名な町には、白砂のビーチ、灯台・・・
大きなクルーザーが浮かぶ美しい海岸線には、
全米の富豪たちの別荘が立ち並んでいる。
その中にJFケネディー家の別荘もあり、35代大統領もこの白い砂浜で
オフホワイトのコットンのスゥエーターと、これまたオフのコットンパンツで、
犬と戯れていると書かれていた。
まだ、自分たちの生活が精一杯の我々にとって
海の向こうの・・・別荘・クルーザー・コットンスゥエーターの
アメリカの文化や生活は、憧れそのもの。
しかし、そんな時代に、それを明日の自分たちに重ねて見せてくれた
VAN JACKETの新しさと先見性にみちたプロモーションに
完全に魅せられてしまった。
■禁煙、ついに・・・・1ヶ月達成。
今日も、月末で少しイラついた時には、無性に吸いたくなった。
しかし・・・かと言って・・・吸っても旨くは無いだろうなぁ~なんて思う。
1ヶ月経ったのに、まだ一日に、3回~5回、吸いたい<感覚>が現れる。
'60TH グラフィティ・・・・・その3
メンズクラブ。通称メンクラ。
この記事というか、ファッションページに大きく影響された。
戸田さんが着てるサッカーのジャケットがいい!
一之瀬さんのマドラスのバミューダがいい!
力石さんのブレザーがいい・・・。
こんなに真剣に、全部のページを暗記するくらいの勢いで
読んでいた雑誌が、他にあるだろうか。
VANやKentの商品の情報を仕入れまくった。
しかし、アルバイト禁止の当時の高校生に、欲しいからと言って
すぐに買えるほどの小遣いは無かった。
買えないばかりか、少し手先の器用なオレは、友人たちに頼まれて、
奴らの黒の学生カバンに、赤と白のビニールテープでVANのロゴを
貼ってやったものだった。
4~5人で同じロゴ入りのカバンを持って、登下校する時
不思議な連帯感と、仲間意識が、沸々とわきあがってきたのを
つい昨日の事のように思い出す。
■もう、大丈夫!とは言えない禁煙3週間突破。
一本だけなら・・・の誘惑が依然として続く。
'60TH グラフィティ・・・・・その2
黒のクラ○ーノのプレーンな靴にテトロンのまじめそうな学生ズボンだった。
もちろん、田舎の高校らしく三田明や橋幸夫もどきの
角刈り頭も、少しは混ざっていた。
休み時間に、中学の頃の友人が居る隣のクラスを訪ねた時、
茶色のローファーを履き、これ見よがしに短い黒のコッパンから
赤と紺のラインの入った白いソックスをだしてる男が・・・・・居た。
ヤツは、MGファイブで7・3にキメたオレの髪型を一瞥し、
ニヤッと笑った。ヤツの頭からは、カネボウ・ダンディの香りがしていた。
ヤツは胸のポケットからピッグスキンのケースに入ったアルミのVANの櫛を
オレに差し出した。
「いや、いい」言葉には出さないが、ヤツのコームを制して、
オレは、これまたVANのアルミの櫛を出し、前髪の庇を整えた。
それから、2人で学生服の上着を脱ぎ、
どちらからとも無く、下に来ているシャツを見せ合った。
ヤツは、オックスフォード地の白の半そでボタンダウン・シャツ。
オレは、ブロードの長袖ボタンダウン・シャツだった。
それから、お互いに名を名乗った。
襟元にボタンの付いた、ちょっと風変わりなシャツの俺たち2人の横を
舟木一夫のような角刈り頭に、ラッパズボンの3人組が、
オレたちを交互にガンミしながら、通り過ぎていった。
そのローファーのカネボウ・ダンディとは、未だに親友として
付き合っている。
そう・・・あれから・・・45年だ。
■禁煙継続中・・・なんと19日目
'60TH グラフィティ・・・・・その1
VANに出逢ったのは、1964年。中学2年生だった。
近所のVANSHOPにディスプレイされてる服は、
その頃アメリカのホームドラマ「ドビーの青春」で
ドビーが着ていた、ちょっと変わった服ばかりだった。
見たことがなく、なんとも良い感じのチェックのシャツ。
あとでインディアン・マドラスチェックだと知った。
そのシャツは、襟の先っぽにボタンがついていた。
あとで、ボタンダウンシャツと呼ばれるシャツだと知った。
貯金箱2つを割って、小銭を集め、そのVANSHOPに行った。
一枚の千円札と百円札数枚、そして、穴の開いた50円玉数個・・・。
「こ・これを・・・」しか言えなかった。
「マドラスのボタンダウンですね?!」
若いエド・バーンズに似た店員さんが、飛び切りの笑顔で
応対してくれた。
「こんなチェックもありますよ。」
オレは、そのとき初めてグリーン系のチェックの
アメリカを手に入れた。
1200円だった。買ったシャツは、クラフト紙に赤と黒でVANと
入ったアメリカの匂いのする袋に入れられて手渡された。
次は、この1900円のコットンパンツを買うんだ!・・と
心に決め、店を出た。
シャツ1枚のアメリカ・・・・。
憧れてはいたけど、当時のアメリカは・・・はるか遠くだった。
■禁煙生活18日目・続行中。
小悪魔に唆される毎日。
10日目を過ぎたあたりから、この禁断症状も
急激に楽になってきたように感じる。
おしゃぶり葉巻も、タバコを吸うという習慣動作を
続けていることになるので、
意識的に咥えないようにしている。
「もう、禁煙なんて止めればいい。楽になれ!」
「お前にしては、良くここまで頑張った」
などと囁き、オレに禁煙を止めさせようとしていた
あの<悪魔>は、姿を潜め、
代わりに、1日に2~3度、こんな小悪魔が現れ、
「もう、頑張ったから、今なら・・・一本くらい吸っても、大丈夫よ」
「誰にも言わないし、またそのまま・・・禁煙が続けられるわ・・・」
とオレを唆(そそのか)す。
しかし、禁煙の先輩から「一本でも吸ったら、The END!」
ときつく・・きつく・・きつ~く言われている。
モニカ・ベルッチにそっくりな小悪魔は、大いに魅力的だが
もう少し、我慢を続けるぞ。
それにしても、いつまでもタバ子の呪縛から抜け出せないものだ。





