'60TH グラフィティ・・・・・その2
黒のクラ○ーノのプレーンな靴にテトロンのまじめそうな学生ズボンだった。
もちろん、田舎の高校らしく三田明や橋幸夫もどきの
角刈り頭も、少しは混ざっていた。
休み時間に、中学の頃の友人が居る隣のクラスを訪ねた時、
茶色のローファーを履き、これ見よがしに短い黒のコッパンから
赤と紺のラインの入った白いソックスをだしてる男が・・・・・居た。
ヤツは、MGファイブで7・3にキメたオレの髪型を一瞥し、
ニヤッと笑った。ヤツの頭からは、カネボウ・ダンディの香りがしていた。
ヤツは胸のポケットからピッグスキンのケースに入ったアルミのVANの櫛を
オレに差し出した。
「いや、いい」言葉には出さないが、ヤツのコームを制して、
オレは、これまたVANのアルミの櫛を出し、前髪の庇を整えた。
それから、2人で学生服の上着を脱ぎ、
どちらからとも無く、下に来ているシャツを見せ合った。
ヤツは、オックスフォード地の白の半そでボタンダウン・シャツ。
オレは、ブロードの長袖ボタンダウン・シャツだった。
それから、お互いに名を名乗った。
襟元にボタンの付いた、ちょっと風変わりなシャツの俺たち2人の横を
舟木一夫のような角刈り頭に、ラッパズボンの3人組が、
オレたちを交互にガンミしながら、通り過ぎていった。
そのローファーのカネボウ・ダンディとは、未だに親友として
付き合っている。
そう・・・あれから・・・45年だ。
■禁煙継続中・・・なんと19日目
