先週に引き続き、重粒子線治療のことについて書きます。
そもそも、重粒子線治療法は魔法の治療法みたく、どこのがんでも治療効果があるわけではありません。
2016年4月にようやく、切除非適応の骨軟部腫瘍が保険適用になりました。
現在、どんな部位に治療ができるかというと限局した固形がん、ようするに、いろいろな場所に転移した固形がんであったり、血液のがんは対象外になります。
あとは特殊な手術のできないがんですね。
部位は
脳や頭蓋底、頭蓋部、乳腺、肺、食道、肝臓、膵臓、大腸、前立腺、子宮、骨・軟部、眼、眼窩(がんか)、腎臓です。
放医研のページにはこんなデータが出ています。
さらに、2011年から放医研では従来の治療のコリメーターやボーラスを通して照射する方法から三次元スキャニングに変わっていました。より正確な腫瘍の形に照射できるようになっていますね。
現在、三次元スキャニングは放医研と神奈川県立がんセンターで受けることができるとのことです。
ご自身の現状や治療後の生活の質や価値観を考えて治療を選択していくことが大切です。
前回のプログに書きましたが、生命保険の医療保険やがん保険で先進医療特約という特約がありますが、その説明時に、大げさに説明する保険営業がいるかもしれません。
医療は、決して万能ではなく、メリットもあれば副作用などのデメリットもあります。
必ず、もし治療が必要な場合は、正確な情報とご自身の要望を考え、主治医や信頼できる人に相談しましょう。