岡城の石垣のそり見上ぐれば
        石の間に濃きすみれ咲く

  長い坂をのぼって城跡に着くと名残の石垣に寄り
  手に触れてみながら映画で見た戦国時代を思い
  めぐらせていました 何時の代も戦争は或る
  のですね 石垣の隙間に濃紫のすみれがさいて
  をり荒城がいっそう侘しく感じられました      

              

  山路ゆく われにまつはり 来る黄蝶 
          何の花と思ひて飛ぶやら

  少し小さめの 黄色い蝶蝶がなぜか私たちの行く手
  にまつはり付いてくる (花と間違えたのかしら 私を)
  と友の言う(花は私の方よ)等とお喋りしながら~~
  きっと生まれたばかりの蝶かもしれないね

  其所 ここに薄紫の すみれ咲く
          笑くぼのような山の日溜まり
  新緑の風を受けながら小高い山道を登って行く
  と山の窪みの日溜まりに薄紫のすみれがぽつり
  ぽつり 咲いている 久しぶりに見る野草の
  すみれに (なにやら ゆかし)の言葉が
  ぴったり合うとおもいました                
              
       
 

葦の若葉 清き流れに光をり
        (美しい国)先ずはここから
 
  川の近くに住む人たちの努力によって川底が
  見える程 澄んで葦のわかばが微風にきらきら
  しています  美しい国  はここにも始められて
  いるのですね 

隠蔽も談合もなく菜園に
        燦々と陽をあび空豆育つ
 
 小さな菜園に空豆やかぶ等すくすく育っていく
  ニュースで見る談合とか隠蔽とは関わりなく
  太陽は均等に地上に降り注ぎ自然のめぐみを与えて
  くれるんですね~  空豆の花は薄紫に咲くとか
  
           

川岸に小首すっくと白鷺は 
          戸塚の駅のラッシュを見てをり

 東海道の宿駅であった戸塚  駅のプラット ホーム
 の下を柏尾川が流れてをり駅から少し離れた川岸に
  白鷺や青鷺が飛来しています 乗降客の多い駅の
  様子は鷺の眼にどう映っているのでしょうね

夜すがらの雨かぜ止みて 陽に透ける
        水木の花は水彩のごと

 雨と風で夜どうしあれてゐたようでしたが
 朝には晴れて水木の花は朝日に透けて 潤ん
 だように見えて美しい なんとなく水彩画を
 見る感覚になっていました
             


  抜く草に転び出でたる幼虫は
        土に塗れず白く透けをり
 
  窓の下に草が伸びてきたので抜いていると
  草の株を引きぬくと同時に幼虫がころんと
  ころがり出てきた 土の中にいたのに土が
  全く付いていなく真っ白で丸まっている
  初めて見た土中の虫に驚きました どんな
 虫になって地上に現れるのかしら  もしかしたら
 秋に美しい声で鳴くかもしれないね  土の中にもどし
 そっと 土をかけておきましょう 

里山の廃家に揺れる看板の
       青地に白く(塩)の一文字
  
 ひなびた温泉に友人と出かけた重なる山々の
 小さな芽吹きは春の陽に輝き明日への希望が
 湧いて来るような気持ちになれた 山里にさし
 かかると家家が点在してをり 道沿ひに昔 
 商いの店であったのでしょうか廃屋になってをり
 軒に小さな看板が風にゆれてゐるコバルト ブルー
 の地色に白く(塩)と一文字書かれている面白い
 看板なので友人に聞くと戦後 塩は自由に買へなかった
 時代が あったとか その頃の看板かもしれないね
         
          

  秩父嶺の大夕焼けに黄金雲
      浄土というを思うふるさと

  秩父連山に沈む夕日を見ながら育つて来た
  ふるさと 嬉しいときや悲しいときにも夕焼け
  に癒されながら家に帰った思い出 この間春祭り
  に帰郷したときのこと夕日が沈みながら雲に反射
  し金色に染まっている なんと美しいんだろう 
 浄土とはこういう所なのかな~ふっとおもってみた