鶏肉等の生の食肉を洗うと、肉に付着しているカンピロバクター等の食中毒の原因細菌が水と共に飛び散り、調理器具や食品を汚染するおそれがあります(二次汚染といいます)。
米国農務省によれば、300人の消費者の行動を調査した結果から、家禽(飼育されている鶏、アヒル、七面鳥などの鳥類のこと)の肉を洗うと、肉についていた細菌が飛沫によりシンクに付着し、そのまま残ってしまう可能性があることも報告されています。
二次汚染を防止するため、生の食肉を料理する時は、食中毒予防の3原則のうち「つけない」を徹底しましょう。
・生の食肉は洗わない。
・料理の前に、石けんをつけてしっかりと手を洗う。生の食肉にさわった時も、同様にしっかりと手を洗う。
・生の食肉に使った包丁やまな板は、すぐに洗う。洗った後、熱湯をかけると消毒効果がある。
・まな板や包丁は、食肉用と野菜用など食材ごとに用意して使い分けることが好ましい。
・保存時や調理時には、生の食肉が、調理済みの食品や加熱しないで食べる食品に触れないようにする。
これまで3回にわたり、食材別の食中毒予防のための下ごしらえのポイントをお知らせしました。
「野菜、一尾ものの魚、貝類は【洗う】、生の食肉は【洗わない】。」
食材を適切に扱って食中毒を予防しましょう。
(参考)
・食中毒予防のポイント
http://www.fsc.go.jp/sonota/shokutyudoku.html
・米国農務省(USDA)
“Washing Raw Poultry: Our Science, Your Choice”(英語)
https://www.usda.gov/media/press-releases/2019/08/20/washing-raw-poultry-our-science-your-choice