はじめまして、さようなら | small planet

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日々の散文。
もしくは 独り言。

連れ合いのお婆ちゃんの通夜に出席した。

結婚したばかりの身で、親戚一同の前にでるなんて大変だねと周りにいわれ、

そういえばそうだったと考え始めたら昨日はちっとも眠れなくなってしまい寝不足のまま今日を迎えた。


会場は人で埋め尽くされて、車も花かごも会場内には入りきらず、車は葬儀会場の向かいにあるパチンコ屋の駐車場を警備員つきで開放し、花は外にずらりと何メートルにも及び鎮座していた。

それもそのはず、おじいちゃんという人は、先代の会長と呼ばれ町で知らない人がいないほどのセレブリティ。今は、三世代にわたり受け継がれている会社。連れ合いのいとこのお父さんが会長で、その息子が社長。枝分かれした会社の社長は、連れ合いのお兄さんで連れ合いもそこに勤務。聞けば親族がずらりと肩を並べて、様々なセクションで社長を行うような会社であり、私は今日その事実を知ったのであった。(笑)

のんきなのは私一人である。


正直いって今日会場を見たとき、とんでもない家に嫁いだかもしれない!!とおもった。

親族の席に座りながら、右をむいても左をむいても知らない人たちの中で

見慣れたお兄さんの顔に安堵し、相変わらず美人な義理の姉に安堵した。


最後に家族写真を撮影しようとしたとき、よくなじんだ町の写真屋のおじさんが

女性は二列目に並んでねというのを聞き私たちはそこに並んでいく。

するとおじさん「具合の悪い男性もそこにはいってね。」というので一同小首をかしげていると・・・「あっ、あたしのことだ!」とおねえちゃんがならんだ。(笑)


しかし、どこを見渡してもお姉ちゃんほど素敵で妖艶な人などいない。

お姉ちゃんは、髪だって夜会まきだ。

イカしてる。実にかっこいい!!


そんな中で、お座敷の時間になる。

義父は、スマホを取り出して家族写真を撮るといいだし私は実の家族とだって撮ることがなかった写真を撮った。


これは、お婆ちゃんがくれたギフトだ。


お婆ちゃんのおかげで、たくさんいる連れ合いの家族に一度に全員と会うことができた。


はじめまして、さようなら。偉大なるお婆ちゃん。


最後にみとったのはほかでもない連れ合いたった一人である。


話でしか知らないお婆ちゃん。

若いころ、プラットホームから転落し片足を失ったお婆ちゃん。

苦難を乗り越えて三人の偉大なる子供たちを育てた。


私に新しい家族ができた。


お婆ちゃんありがとう。