以前、自分の営業力を鍛えるために読んだ本として「営業の『聴く技術』」 を紹介いたしましたが、それを更に強化する意味で読んだ本があります。それがこの「編集会議2005年5月号」です。


candyflip’s warehouse-取材の極意


この中の巻頭特集「プロに学ぶ取材の極意」は、プロの編集者が取材の際に心得ていることをジャンル別に書いてあります。

私は、ここに書かれていることを自分の営業にあてはめて、様々なタイプの相手から有効な情報をどうスピーディーかつ詳細に収集していくかの具体的方法を学び、実行してみたところ、予想外に上手くいって、成約のペースも上がりました。

自分本来の活動とは異なるジャンルでも、いや異なるジャンルだからこそ、参考になることが多いなぁ、ということを実感させてくれた一冊で、これ以降、それまで以上に他ジャンルの本を読みあさるようになり、今でもその習慣は続いています。


社労士試験に合格しているにも拘らず、実務経験が2年に満たない等のために登録の要件を満たせない方が結構いらっしゃいます。

そうした方はそのまま経験を積んで2年になるのを待つことになる訳ですが、それまで待てない、何とか早く登録したいという方のために、事務指定講習 という制度が設けられています。

これは、事例を読んで書類を作成し添削を受ける通信指導課程と4日間の集合研修を行う面接指導課程で構成されています。

ちょうど今頃、添削を目安日までに終われなかった方は、最終締切である5月31日を目前に控えて、奮闘していることでしょう。

面接指導課程を受ける会場は全国の指定地域から選べますし(選定後の変更は特別な理由を除いて原則不可)、各地で開催日程にズレがありますので、例えば福岡在住の方で福岡で勤務又は開業登録予定の場合でも、早い時期に開催される地域を選んで受講し修了すれば、福岡で受講するよりも早く登録が可能です。

講習の申込の詳細は、合格発表時の官報連合会のサイト 等に載りますので、興味がある方は目を通してみて下さい。

申込代金が7万円と高めですが、実務経験を満たす時間が惜しい方は、開業資金の一部を払うんだと割り切りましょう。






「一所懸命に勉強しているのに、どうして合格しないのか」

こういう悩みを抱えている人は多いと思います。



かく言う私も、社労士試験には1回落ちてます。


何のリサーチもせず、ただ独学は面倒だし職場から近くて人気があるからという理由で予備校の通学講座に申し込んだものの、本業が忙しく、授業は受けっぱなしで復習はほとんどやってませんでした。

実際の仕事が社労士の業務に結構重なっていたために、授業も聴いただけで分かった気になっていた訳です。

しかし、いざ本試験を受けてみると、午後の択一はぎりぎり及第点(しかもまぐれで当たったものを含めて)でしたが、午前の選択式の健康保険法で足切りに遭い、結局不合格でした。


そこで、受験に対する考え方を転換しようと思い、きちんとした勉強法を身につけようと、いろんな書籍を当たりました。

どれも抽象的な精神論や小手先のテクニック論に終始する中で、司法試験受験界で有名な柴田孝之氏永山在浩氏の著書 を読んで、大変な感銘を受け、受験にあたっての心構えと方法論を学びました。

つまり、資格試験というのは、答案に「自分がしたいこと」を自分都合で盛り込むのではなく、「相手がしてほしいこと」に的確に応えるという、実務家としての素養を問う試験だということです。

司法試験は論文がありますのでそれが顕著に表れますが、マークシート方式の社労士試験もそれは共通していると思います。選択肢を検討する過程で、自分が身につけている知識を何が何でも反映させようとして主観を強めてしまうと、問われていることが分からなくなって混乱し、時間の浪費を招いてしまいます。ですから、問題文を素直に読んで、問われていること(=相手がしてほしいこと)に素直に応えることが、返って解答時間の短縮につながる上に正答率も上がるのです。

では、実務経験がそこそこあった自分がなぜ落ちたか。それは、試験で聞いているのが飽くまで法律の基本的知識であって自分が経験で身につけた実務上での例外的な対処法ではないことに気づかなかったことが大きいと思います。

このことを肝に銘じて、以前書いたような方法で勉強し直したところ、翌年受けた2回目の試験で合格しました。



勉強の努力が報われないという方は、まず意識を変えてみて、その努力の方向性が正しいのかどうかを検討してみると、活路が見えてくると思います。