「最近、粗製濫造が目立つね・・・・」

先日お会いした、あるコンサルタント会社社長のコメントでした。

つまり、社労士はもちろんのこと、税理士や会計士、弁護士など、その会社がクライアントに紹介するスペシャリストの方々に関して、知り合う人数こそ増えるものの、安心して紹介出来るだけの質を備えている人はだんだん少なくなっているということです。


若輩者の私にとっても他人事ではなく耳の痛い話です。


これは、安易に需要を煽る受験産業によるところも大きいとは思いますが、それに踊らされる方にも責任があるのではないでしょうか。


この不景気の中、「資格を得ることで何かプラスになれば」くらいの軽い気持ちで受験する人が増えています。

しかし、動機が希薄なので、難関資格の場合は受験が長期化して受験産業を喜ばす状況になります。

受験生は落ちたくやしさだけを支えに、時間や経費のコストチェックもなしに勉強にのめりこむようになり、いつの間にか資格取得がキャリアUPの単なる手段から”崇高な”目的へとすり替わり、結局受かっても「あれ、オレ何したかったんだっけ?」とか「オレ、もっとやれるんじゃね?」ということで、更なる難関資格を目指しちゃったりするわけです。

そうして知識をいっぱい身につけてようやくスペシャリストとしてデビューしても、百戦錬磨の経営者にとっては単なる「ものしり君」でしかなく、せいぜいパシリとしてこき使われるのがオチで、決して対等のパートナーにはなり得ません。

もちろん、知識はないよりはあった方がいいと思いますが、最初から知識だけでプロの動きを完璧にやれる人はごく少数で、大多数の人は、数多くの試行錯誤を繰り返しながら知識(というか知恵)を身につけて着実に成長していく訳です。

しかし、「ものしり君」は全般的にプライドが高く独善的な人が多いので、周りのサポートが得られず実践経験も少ないまま成長が止まってしまうのです。

そして、自分の不甲斐なさを棚に上げて、周りに八つ当たりしながら、いづれは業界を去っていくことになるのです。


せっかく試験に合格してスペシャリストになったものの、こうした道を辿りかねない人たちが、今かなりの数増えています。

これから希望の業界を目指す人は、「自分がやりたいこと」も大事ですが、まずは「クライアントがしてほしいこと」を優先して満たしてあげるような人物になる努力をすることが大切だと肝に銘じて勉強していってほしいと思います。


以上、自戒の念をこめて申し上げます。

実際は5月31日消印分までOKなのですが、2009年に関してはその日が日曜日に当たるので、近くに集配局がないという方は、土曜日を予備日として、今週金曜までには手続を済ませる段取にした方が無難です。

忙しい方も時間に余裕がある方も、つい目の前のことに気を取られて、ふとカレンダーを見るともう6月1日だったということがありますので、十分注意してください。


私は、ウェブ上にある音声・動画のコンテンツや自分で録った他人の講演会やセミナーの音声等を利用して、CD-Rに焼いてカーステで視聴したり、スピーカーの方のしゃべり方等をトレースして実際に話してみたりする「一人ロープレ」を車内で実施したり、MP3プレイヤーに落として携帯したりするのがほぼ日課になっています。

理由としては、勉強法のところでも書いたように移動中でも時間を無駄にしたくないというのもありますし、自分がセミナーを開く際の勘を鈍らせないためでもあります。

しかし、今までは実用性の高いものがメインでしたが、最近は小説やエッセイの朗読、映画や落語の音声なども多く聴くようになりました。

やはり、感情の部分を養うには、そうしたものもバランス良く取り入れた方が良いことに気づいたのです。

外国映画の音声は特に面白くて、一度観たものであればその時の情景を思い浮かべながら、未見であれば情景を想像して後で答え合わせするような形で聴いています。言葉の正しい意味は分からないのですが、想像力はとても養われます。

収録・編集の時間すら惜しいという方は、市販のオーディオブックを携帯CDプレイヤー等で直接聴くという手もあるので、ぜひ試してほしいと思います。同じ事柄でも、黙読で活字を追うのに比べて理解がより深まります。