名村 怜 展 | 現代アートは心への入口

現代アートは心への入口

自分を知る為にアートを日常生活の一部に。

本日は、美大卒業から2年目の若手 名村 怜 さんの個展についてご紹介致します。

当日は、

「今日は10件廻るぞ!」

という目標を片手に自宅栃木県の畑の中の家を出発。

天気も良さそうで何より、というより、暑くなりそうな予報にちょっとビビリながら。

予報通りとても暑い一日となるのだが。

池袋をスタート地点に、

池袋 → 新宿 → 東京駅 → 日本橋 → 築地 → 銀座

のルート。

東京駅あたりから徒歩移動も多くペットボトルの水で喉の乾きを潤しながらの移動は辛かった。

銀座のあと、神田に移動する予定だったが、暑さと足の疲れに挫折。

でも、この時点で9件。あと、1件廻らねば。

この時点で、結構フラフラで歯をくいしばっている感じ(笑)

諦めて帰ったら、今日の今迄が報われないと強く思いながら、銀座の歩き回る。

そんな時、目に入ったのが、今日ご紹介したい

名村 怜 さんの個展 (なびす画廊) 

本当に偶然、でも、ピンと来た。初めて行く画廊は、まだ最初緊張するのですが、それ以上に早く観たい!が勝ちました。

作品と対面して、キタぁ~って感じです。

正面の大作が圧倒的な存在感。でも、変に格式高い名画の大作というより、私個人にはもっと身近に入ってくる感覚に飲み込まれて、思考がとまった感じです。そして、次に心の中で「ニヤッ」としている自分がいました。

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そして正面から左側に目を向けると、3点作品が並んでいて、

鮮やかな ブルー!

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個人的にブルーは大好きで、作品を観る時もついつい自然とブルーに目が行くのですが、

でも、このブルーは鮮やかでありながら周りの色と重なり部分は深みが出ており、

正直、やられました。

作家の名村さんが入口にちょこんと座っているのですが、「こんにちは」くらいのやり取りで作品から目が離せない状態が、しばらく続きました。それくらい、心をつかまれた感じです。

現代アートは心への入口

私は、作品を通して自分の人生観にアクセスしてしまうのですが、作品の抽象的な表現の中にあるものからその場で内省してしまっていました。
その時間が、私にとっては最高の時間です。この時点で、今日の疲れは全て吹っ飛び、体の中からパワーがみなぎってきました。

このあと、やっと、作家の名村さんに作品や作家活動についてお話を伺うステップに移行。

正直、家に持ち帰りたい衝動で、

 「いくらですか」

と聞きました。帰って来た答えが

 「えっ、値段ですか?」

値段がないんです。

実は、今回の展覧会は名村さんが個人で作品発表の場を求めて開催している展覧会だったのです。

話を伺うと、卒業後、作品発表の場が無く今回個人で開催し、多くの人から感想を貰う事が目的だとの事でした。

名村さんのように実力はあるのに作品の発表の場が少ない。これが実態だなぁと感じました。

勿論、作家さん自身も作品を作り続ける為に、自らの発表の場を探したり、名村さんのように自分で開いたりする姿勢は、まず初めに必要です。

逆に私のように観る側としても、いい作品を見続けたいなら、作品を観て感想を作家に伝える、購入する、良さを多くの人に伝えるなどの行動が必要だと改めて実感しました。

残念ながら、名村さんの個展は31日で終了でした。本当、最終日に出会いが間に合って良かったと心底思います。

最後に名村さんには、

  是非活動続けて下さいね、私はまた観たいですから!

と声を掛けさせて頂きました。


素敵な作品との出会いの一日と、今年観賞100件もクリアー出来た一日になりました。

年間目標は150件なので、あと50件ありますが、100件クリアー出来た充実感と次へ進むぞという強い思いで心を満たしながら過ごせた一日になりました。