No.2「自身の生きた証を多くの方の記憶に残したい」挑戦内容:スピーカー活動 | 挑戦記インタビュープロジェクト

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キャンサーペアレンツ会員たちの挑戦記をご紹介していきます。


名前:金澤雄太さん
年齢:36歳 
仕事:人材紹介会社勤務、コンサルタント 
家族構成:妻、娘二人(8歳、4歳) 
疾病:虫垂がん 
罹患時年齢:32歳 
概要:盲腸手術時にがんであることが発覚。その後2016年、2017年に2度転移。現在は経過観察中。 


◆がん宣告前後◆
Q・がん宣告前後の状況を聞かせてください。
2014年11月初旬の日曜日、急激な腹痛で歩けなくなり、救急外来に罹ったところ、緊急手術が必要となりそのまま手術、入院となりました。

その後も周辺部位の予後がよくなかったため再手術をすることとなり、医師が準備をしている最中に盲腸部位が悪性腫瘍であることがわかり、虫垂がんとして告知を受けました。当時はステージⅡbでした。

Q・そのときの心境はいかがでしたか?
なぜ自分が、という思いと、今まで自身が真剣に人生を生きていなかったことに対する天罰だと思いました。
 

Q・そこからどのように頭を切り替えていったのですか?
入院生活が長く続く中で、『人生とは、仕事とは、生き死にとは』ということを何度も何度も自問自答しました。

その結果、『自身の生きた証を多くの方の記憶に残して頂くために、仕事をする』という結論に至り、そのためにも早く職場復帰したい、仕事がしたい、だれかに貢献したいと思い、それが治療に対して前向きになるモチベーションとなりました。
 

◆挑戦について◆
Q・現在、どんな挑戦をされているのですか?
自身の闘病経験や、『がんと就労』ならびに『ダイバーシティマネジメント』を軸としたスピーカー活動をしております。


Q・なぜその挑戦を始めようと思ったのですか?
先ほども述べたような、『自身の生きた証を多くの方の記憶に残したい』という思いと、がんサバイバーの生活実態を伝える事例の一つとなりたいという思いからはじめました。
 
Q・その挑戦は金澤さんにとってどんな意味を持っていますか?
がんに限らず、ダイバーシティの推進には多くの事例と、『甘えるのではなく、きちんと戦力として結果を出す』存在の事例が必要です。その事例の一人として実態を発信し、1社でも多くの企業がダイバーシティを持った組織づくり・制度作りに前向きに取り組めるようにしたいです。 



◆皆様へメッセージ◆
Q・これから何かに挑戦しようとしている方に、挑戦することの重要性を伝えてください。
がんにかぎらず、生きる上で困難を感じる瞬間や状況は誰しもに訪れると思います。

私の場合、最初のがんは冒頭に述べた通りですが、その後2016年に肝臓、2017年に肝門部リンパ節に転移をしました。通算で4回の手術と2回の抗がん剤治療をしています。

でも、そういった困難に負けて取り込まれてしまうのではなく、希少な体験として認識を転換し、どう武器にして人生を切り開くかが、とても大事だと思います。


(了)

取材日:2019年3月3日