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妖怪が作った蕎麦?…車内に持ち込んだ時代が懐かしい上野駅のセルフ駅そば
今回の記事は、下記のような人には参考になるかも?・・・
JR上野駅ホームの完全無人店「自販機そば」を、いちど食べてみたいと思っている人
駅蕎麦(そば)を食べる前に、先ずは自宅の傍(そば)にある神社に「今日も美味しい食事ができて、ありがとうございます」と、日頃の感謝の意を伝えてから出かけましょう♪
今日も警戒心旺盛ながら、参道を行く人に興味津々の地域猫さんが出迎えてくれました!
水神様から溢れ出る水で清めた後は、美味しい汁が浸る1杯のかけそばを食べに出掛けます。
ああ上野駅
上野駅2階の「高いホーム」ではありながら、その先の東京駅方面には行けない行き止まり式の11番・12番線ホームに着きました♪
このホームのいちばん東京寄り末端部に2023年6月にオープンしたのが、調理機能付きの自動販売機を活用した無人の駅そば店舗です。
※「セルフ駅そばYO-KAI express 上野常磐ホーム店」
店員さんが1人もいないのに、熱々の蕎麦が食べられるので・・・
機械の中に棲む妖怪が調理しているの?
っていう子供受けしそうなPOPが外壁に貼ってあるけど、そんな訳ありませんよね(笑)
冷凍された在庫を注文に応じて解凍・加熱調理し提供するもので、精算から注文・受け取りまですべてセルフで行われる1台の自販機で対応するというお店なのですよ。
客1人に対し
所要4分で提供
はじめて利用する人は、どうしても機械の前に立ち止まって右往左往しちゃうけど・・・
いちおう、操作方法を記したポスターが自販機の右手に貼ってありました。
調理時間は、決済後(約)90秒という事ですが・・・
客1人あたりにかかる時間は、人の入れ替わりと機器の調理準備に1分+客の精算に30秒+調理に1分30秒で、合計おおよそ3分といったところ。
タッチパネルの操作に慣れない人は少しまごつき、さらに1分ほど長くなりますね。
今のところ、自販機の設置台数が1台だけなので、混雑時は行列必至・・・
むしろ別ホームにある有人店舗へ行ったほうが早く食べられるかも(笑)
一度利用して慣れちゃえば、メニュー選択して「次へ」で進み、交通系IC決済を選択してSuicaでピピっとやっちゃうだけなので、簡単です!
※2023.12.29時点で、交通系IC決済以外は使用不可
もちろん、モバイルSuicaにも対応していますよ。
JR東日本の子会社が出した店なので、交通系ICだけ利用可能というのは仕方がないですね。
※JR東日本クロスステーションフーズカンパニーによる運営
狸×狐が踊る♪
でも、この調理時間90秒というのが意外と長く感じてしまいまして、後ろに他の客が並んでしまった時とか結構イライラして待ってしまいます(笑)
そんな客の気持ちを紛らわす為なのか(?)、機械の画面では狸と狐を掛け合わせて化けたようなキャラクターが、調理中ずっと踊っていました。
取り出し口の下部には、割り箸と使い捨てのプラスチック製レンゲが入っていますよ。
ってか、このレンゲはぶっちゃけ、コンビニで貰えるスプーンと大差ない形状と大きさです。
今回は最廉価メニューである「たぬきつねそば(税込600円)」を購入、なんやかんやで合わせて約4分後に出てきた1杯は・・・
昔懐かし、
車内持ち込み用?
久々に見た、使い捨てのプラスチック製容器に入った熱々のお蕎麦でした♪
上野発の長距離列車で何時間も掛けていく(しかも列車本数も少ない)ような地方出身の本ブログ管理者が、未だ「客レ」列車主体だった子供の頃に見た、あの容器・・・
今は高頻度運行×ロングシート主体の新型電車に替わってしまい絶滅した、車内へ持ち込み可能な発泡スチロール製の使い捨て丼を想い出しました。
よく、仙台駅ホームの立ち食いそば屋から、容器代の追加20円払って購入して、ボックス席で友人たちと熱々の「かけそば」を啜っていた時代が懐かしいです。
震災直後の頃までは未だホーム上に店が残っていましたが、今は駅ナカ・駅ビル店舗増床に伴う工事の際に完全除却され、改札前(駅舎内)の蕎麦屋さんだけが残りました。
閑話休題
さて、プラ容器の上に蓋をしたラップを剝がし、気になる「機械が温めた冷凍蕎麦」のお味は・・・
う~ん、これは「早食い&駆け込み乗車に最も適した仕様」のお蕎麦ですね(笑)
麺がフニャフニャでコシが無くブツ切れ、たぬき(揚げ玉)はグチョグチョ、きつね(揚げ)薄味。
汁だけは東京人好みの甘辛仕立てで、鰹風味も抑えた醤油感強めのガツンとくる感じが良い♪
でもさ、冷凍モノって、スーパーとかでも購入するけど、もっとコシが強い麺ではなかったっけ?
ってかさ、これでOKしたJRの偉い奴ら「オマエ達、駅蕎麦を実際に食った事が無いだろ?」・・・
令和の時代の、この日本という国で、客から600円貰って「こんなマズイ蕎麦」出す店、他に何処にあるの?
腰がキツイ(泣)
あとさ、カウンターの高さが「低すぎる」のも何とかならないものですかね。
※店内は詰め込めば何とかギリギリ12~13人くらい蕎麦が啜れる程度のスペースで、椅子は無くすべて「立席(立ち食い)」スタイル
身長165㎝の、大の男(オッサン)としては小柄な体型である本ブログ管理者でさえ、非常に食べ難いのですが・・・
とりあえず、今のところはメニューが4~5種類しか無く、あくまでも「実験店」という位置付けみたいですね。
実は、導入した機械は非常に優秀らしく、何と!米国シリコンバレー発フードテックベンチャーが開発した自動調理販売機なのだそうですよ
※製造はYo-Kai Express Inc.(本社:米国カリフォルニア州、創業者兼CEO:アンディ・リン)
これは、自社(JR東日本系列)で用意した商品の、改良待ちかな?
今の状態では、逆に有人店よりも割高な値段に合わないクオリティである感は否めませんね。
これだったら、郊外や地方の国道沿いで昔よく見かけた、もっと安価で購入できるインスタント麺に熱湯を淹れてくれる自販機を置いたほうが、利用者サイドとしては嬉しいかも・・・
例えば、東京港フェリーターミナルの待合室で売っているカップヌードル自販機は、たった200円で熱々の1杯を提供してくれますよ。
600円も徴収するなら、せめて最低限スーパーやコンビニで販売されている弁当系チルド麺と同等品質を提供しなさいよ!
数少ない利点
珍しく悪口多めに書いてしまいましたが、逆にJR東日本が上野駅の常磐線ホーム上に導入した駅蕎麦の完全無人店舗における、数少ない利点について3つだけ考えてみましょう。
1.利用者の少ない早朝や深夜でも販売・購入可能
(通常営業時間6:00〜23:00)
2.消費期限の長い冷凍ストックなので、人件費コストに見合わない駅(立地場所)でも販売・購入可能
3.使い捨て容器&ラップ包装されているので、店外のベンチや列車内へ持ち込んで食べることも可能(保健所の判断次第で「店」としての建屋も簡素化、または不要にできるかも?)
以上、販売者および利用者双方の目線から、3つだけ考えてみました。
あっ、言い忘れたけど食後のゴミは、店奥左手の場所に分別して捨てましょう♪
交通系IC以外に決済手段が無い事以外の注意点としては、飲食店に必ずある「お水」の提供が一切無い事・・・
他社を完全排除し、自社傘下の業者以外に入れていない自販機で買ってくださいだってさ(笑)
ってことはさぁ、やっぱりこの業態の立ち食いそば店が目指すところは、「自販機」の進化版なんだと思います。
まぁ、「実験店」という事なので、今後の改良に期待しましょう!
ってか、このままだと早々に撤退するかもしれませんので、興味ある人はお早めに食べてみてくださいね・・・
現行ダイヤの上野駅11・12番線は、グリーン車無しの取手・(我孫子経由)成田行き近距離の快速(上野始発電車)しか発着しませんが・・・
現在は下のホーム8番線、または隣の島の10番線ホームから発着する常磐線の中距離始発電車(かつての「赤電」)で、がら空きのボックスシートに座りながら啜るなら、似合うかも・・・
これで水戸や仙台へ行くなら昔懐かしの想い出に浸れそうですが、今の時代はすぐに「クサい」って迷惑そうな顔で他の客に言われてしまうので、止めときましょう(笑)
やはり、令和の時代の駅蕎麦は、すぐその場の駅ナカで食べないとダメみたいですね。
1杯のかけそば
貧困の親子が1杯のかけ蕎麦を分け合って食べたという「1杯のかけそば」という美談は、皆さんご存知ですよね。
しかしながら、高額納税者として有名な「銀座まるかん」斎藤一人さんは、こう疑問を呈します。
スーパーでお蕎麦を買ってきて、家で作れば2人前は作れて、たらふく食えるだろ!
だから、もっと経済を勉強しなさい。
たしかに、値上げされたとはいえスーパーへ行けば独身者の味方であるカップ麺の特売や・・・
時間帯によっては、遥かに安くて美味しい生麺でも半額で見切り販売にあたるかもしれません。
いかがでしたでしょうか?
今回は、上野駅の常磐線ホームに2023年6月にオープンした、調理機能付きの自動販売機を活用した無人の駅そば店舗をご紹介いたしました。
現状は、ハッキリ言って「スーパーで買って自宅で作るほうが安くて美味しい」レベルですが・・・
「世間知らず」のJR東日本さん(特に決定権のある上層部の連中)も、たまにはスーパー店頭に並んでいる商品を研究して、通勤電車を毎日利用する客の目線で商品企画をして欲しいなぁ。
しかしながら、とりあえず「実験店」との事なので、今後の改良に期待しましょう♪