神社と言えば日本酒!かき氷が有名な門前の茶店で、あえて「おでん」を食べた玉前神社の参拝後
2021年から運用されているJR外房線の新型電車に乗って、上総一ノ宮駅まで来ました♪
※千葉県長生郡一宮町一宮2640-2(千葉駅起点43km地点)
2020年の東京オリンピック(サーフィンの会場になった事)に合わせて、駅の建物が新しくなっていました!
外観は街並みに合わせた色合いとし、海の原風景である水平線のように、駅前広場に対して水平な軒になっているのが特徴です。
さて、毎年11月23日前後には、各地の神社で新穀の収穫を祝い神に感謝をする神事である「新嘗祭(にいなめさい)」の時季ですが、今回は千葉に3つある「一之宮様」の1つをご紹介!
レイライン
千葉県の一宮と言えば、上総国の「一宮」である玉前神社(たまさきじんじゃ)の門前町。
皆さんは「レイライン」という言葉をご存知ですか?
春分と秋分の両日における「日の出」位置に着目しましょう。
この日の朝、最初に太陽が昇る最も東側にある玉前神社とを結んだ延長線上には、相模の寒川神社(■本ブログ内関連記事参照)→富士山頂→山梨の七面山→・・・
さらに西へ進み、琵琶湖の竹生島→京都の元伊勢神社→鳥取(大山)の大神山→島根の出雲大社が一直線に並びます。
これを『ご来光の道=レイライン』 と呼んでいるのだそうですよ。
お水は「本日中に」
一の鳥居を潜って右側には、不老長寿の象徴である推定樹齢150年の五葉松。
鉄分多めの味がしますが、蛇口を捻ると「お水取り」をすることができます。
時間の経過とともに鉄分が錆びて茶色く変化する水ですが、定期的に水質検査を受けているので飲用基準を満たしているようですよ。
瓶に染入る琴の音
さらに右手には、まるで琴のように、耳を静かに傾けると常に澄んだ美しい音色を奏でる「珠琴泉(しゅきんせん)」があります。
「見本」として、現地に置かれている瓶(かめ)が地中に埋められていて、ここに水が滴り落ちる際に、耳を澄まして聴くとわかる微かな音色を発する仕組みとの事。
ここに埋められている瓶は2つ。
玉前神社の御利益である「出会い・縁結び」を表現しているのだそうです。
3本の銀杏
神社と言えば、お清めの日本酒ですが、酒樽が三の鳥居の横に奉納されていました。
その三の鳥居に向かって右、手水舎の先には「子宝・子授けいちょう」の木があります。
ここも撮影ポイントで、銀杏の木が3本並び、右(雄株)と左(雌株)の真ん中に実生の子供銀杏が育っていますよ。
雄株(右)→雌株(左)→子供の木(中央)の順に、両手で触れて子宝を願うと叶うとの事。
高い「格」を表す社殿
拝殿に向かって右手の奥には、「なんじゃもんじゃの木」とも呼ばれる御神木「いす」の木があります。
拝殿手前、左手の社務所で御朱印を頂くことができますよ。
※但し、感染症対策の為に、神社オリジナル御朱印帳を購入した場合を除き、書置きのみの対応(500円)
今回は月替わり御朱印を頂きました。
御祭神は玉依姫命(たまよりひめのみこと)一体で、社伝では玉依姫命は海からこの地に上がり、豊玉姫命から託された鵜葺草葺不合命を養育したとされています。
本ブログ内関連記事にて「元宮」と、釣ヶ崎海岸に存在する「海からこの地に入った」と言われる鳥居をご紹介していますので、よろしければご参照くださいませ。
社殿の規模
正確な創建年代は不明ですが、1,200年以上経過していると推定されています。
現在の社殿は江戸中期の貞享4(1687)年に竣工。
本殿は桁行3間×梁間2間、1閣の庇を付ける入母屋造です。
拝殿は桁行5間×梁間2間の入母屋造りで、正面に向唐破風が付いています。
本殿と拝殿を繋ぐ幣殿は桁行4間×梁間1間。
全体が権現造の複合社殿になっており、屋根は寛政12(1800)年に現在の銅版葺に改められているのだそうです。
社殿の周囲には、千葉の県木イヌマキの大小20本余りが群生し、うっそうとしてお宮の杜を構成しています。
一番の長老は本殿東側の樹高20m・幹囲3.26mの巨木で樹齢300年と言われていますよ。
足の裏「痛!」
社殿左手奥にある「はだしの道」は、左回り(時計回り)に3周すると良いそうですが・・・
敷いてあるのは小石ではなく、砂利に使うような大きさの石で、周回路に均して敷かれている状況ではありますが、至る所に凸凹があるので急いで回ろうとすると足裏が痛くなります(笑)
後ろから来た人に道を譲りながら、ゆっくり回ったほうが良いですよ♪
3周したら、足の血行が良くなり元気になったような気がします!
赤七屋(あかしちや)
玉前神社参道「一の鳥居」前にある喫茶、おでん、焼き芋、かき氷などのお店です。
店蔵をリノベーションして2014年5月24日開店し、どちらかというと「かき氷」が有名なのですが、お店側ではツイッターで「かき氷専門店ではない」ことを強調しています。
何で千葉なのに「静岡おでん」?・・・っとツッコミそうになりますが、かき氷単体だと店内飲食は利用不可になっているなど、食事メニューを店側では売っていきたい方針のようですね。
店内にはグツグツと煮込まれた「おでん」の醤油と具が合わさったな香りが食欲を誘います。
今回は、門前茶屋×神社参拝後における「直来(なおらい)」のコンセプトに最も合致したメニューの組み合わせを選択しました♪
おでん2種(大根、ジャンク串)と、千葉県一宮町の地酒(そのままズバリ「一の宮」)をオーダーしてみました。
※おでん@110×2+冷酒500=税込720円
平日の午後1時過ぎに行って先客2名。
店奥のソファーに誘導され、3分程度でグツグツに長時間煮込まれ味がしっかりと染み込んだ「おでん」と、冷酒が注がれたコップと木枡が運ばれてきました。
青海苔と海藻を細かく刻んだという「ダシ」を、おでん種に振り掛けて食べるのが「静岡流?」。
なるほど・・・このお店は、静岡から遥々千葉へ、「門前茶屋の本来あるべき姿」を伝える使命を持って、上総の国「一之宮」の門前で営業しているという訳ですね。
お酒も、最初の1口目は優しく甘い舌触りがありつつも、2口目からは徐々にしっかりとしたキリっと引き締まる強さを感じ取ることができますよ♪
通常は、点寧飲食の場合であってもお冷(水)提供のサービスは無く、代わりにセルフサービスの温かい「ほうじ茶」(しかも、歯磨きに使うようなプラスチックのコップ)なのですが・・・
酒をオーダーした場合には、「冷ましの水」と称して、グラスに少量の冷水が付いてきます。
登録有形文化財の店蔵の中で、暫しの間マッタリさせていただきました♪
いかがでしたでしょうか?
今回は、あちこちの神社で新嘗祭が行われる毎年11月23日頃に因み、上総の国一の宮である玉前神社に参拝し、一の鳥居「門前」にある茶店で直会をいたしました。
皆さんも是非とも、この機会に神社参拝し、門前で1杯やってみてはいかがでしょうか?
ただし、お酒を呑むときには電車など、公共交通機関を使ってくださいね♪