今回は・・・いえ今回から何回かに分けてSierra DesignsのHalf Moon2を取り上げます。
Sierra Designsとしてはオーソドックスな2人用ドームテントですが、当時ポールの固定がスリーブ式が多い中、完全吊り下げ式はダンロップとSierra Designsぐらいだったのではないでしょうか?
特にSierra Designsは独特なポール回しの他のモデルも完全吊り下げ式でダンロップよりも曲芸的で目を奪われたものです。
当時、Sierra Designsの広告写真はインナーのみが多くフライの形状がわからないことが多かった記憶があります。
ポールの取り回しを強調していたからだと思うのですが、資料的には双方とも載せて欲しかったですね。
ドア部分がメッシュ+パネルになっています。
後ろ側:出入り口はありません。
Sierra Designsの年代識別にはこのロゴが一つの判別基準となります。この頃、ハーフドームの中は3本杉です。
この頃はまだ韓国製ですね。ポールはEaston社製です。
収納袋の色も年代で違います。
今回の製品は多分90年代初めに販売されていたモデルだと思います。
一応説明が必要だと思うのですが、Half Moon2以前にHalf Moonという初期のモデルがあり80年代末には日本で販売されていました。
Half MoonとHalf Moon2の違いはインナーのドアがメッシュのみの製品がHalf Moon、ドアがメッシュ+パネルの製品がHalf Moon2です。
そしてHalf Moon2は日本向けモデルとして販売されたようです。(※)
この大きさ、重量のテントは日本では山岳用として使われることが多いための改良ではないかと私は思います。
テントのモデル名に2とか3,4といった数字が付くことが多いのですが、このモデルのように改良番として2という記号が入る場合と就寝人数が目安として入る場合があります。
当初、私はHalf MoonとHalf Moon2の違いは1人用と2人用の違いだと思っていました~(汗
以前Full MoonCDにて当時のデザイナーMartin Zemitis氏も記事にしておりますが、このHalf Moon2はMartin Zemitis氏がSierra Designsに在籍していたときのモデルですから、氏のファンである私にとっては宝物です。
このモデルは00年代に入って廃番になるまでモデル名に変わりがありませんが年代によって微妙な違いが見られます。
しかし、その年代はすでにMartin Zemitis氏はMountain Hardwareに移籍していたので仕様変更にはかかわっていないということになりますから、このモデルに思い入れが出来てしまいます。
あっ・・・尚、私はHalf Moonは所有しておりません。それゆえHalf Moon2が発売される前のHalf Moonの仕様がHalf Moon2と同じかどうかの比較が出来ておりません。写真ではロゴが丸っこいフォント文字に見えるのですが・・・・・
※ 小学館 Be-pal The Catalog 1990年春号より