EPIgas APS(3)1994〜1999 |  キャンプ用品・資料倉庫からのつぶやき

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   ここではキャンプ道具という枠で投稿するつもりですが、脱線話もお許しください。(^^)
仕事部屋、兼倉庫からのつぶやきです。

EPIgasのAPS及びAPSAの変歴を追っていますが、今回は正式に ll型となった製品です。

それだけではなく、製造国が日本となり、そしてEPIgasブランド自体が日本のユニバーサルトレーディングへと引き継がれることになりました。

 

 

バーナーヘッド、五徳のすべり止めに変更があったことがわかります

刻印はEPIgasのみ

 

1995年5月JIA認証

 

1994年3月JIA認証、早くからモデルチェンジの準備をしていたことが伺えます

 

そのおおまかな経緯についてはすでにPS型BP型ストーブなどで記事にしていますが、当時のEPIgasの製造メーカーであるタイマー社がM&Aでコールマン社の傘下となったことに始まります。
実はこの時にEPIgasブランドの扱いがどのようになるのか不明瞭のまま、コールマンは当時のEPIgasと同じ製品をコールマンの刻印に変えて販売し、過去のEPIgas製品のアフターサービスも受け付けるとアナウンスしていました。
そして、EPIgas製品を輸入販売していたユニバーサルトレーディング社は今迄通りEPIgasブランドの販売を継続し、今迄販売したEPIgas製品のアフターサービスも当然受け付けるとアナウンスしていました。
残念ながらこの時期、両社でどのようなやり取りがあったのか未だに良くわからないのですが、1995年頃までにコールマンは1994年に発売したタイマー社製の燃焼器具を一新して後継機種を販売し、ユニバーサルトレーディングはEPIgasブランドを正式に引き継ぎこちらも後継機種を日本で製造販売するという形で落ち着きました。
その混乱ぶりは当時の両ブランドの広告や瓜二つの製品を見るとよくわかります。

 

左が前モデル迄のケース、ll型からは右のケース

 

左が前モデル、右がll型 ガスホースはll型の方が少し太めです

 

パッキンは上が前モデル、下がll型でガス缶の口に合わせて凹凸がつきました

 

APS ll/APSA llへの変更点は極々、細かな点になります。バーナーヘッドが変更されMADE IN ENGLANDの刻印が消えました。

(現在では某ブランドが日本製に関してはMade in Japanと誇らしげに刻印を打っていますが、当時はまだ日本製も多くMade in Japanは訴求点にはならない時代でした。)

それからガス缶との接続部分のゴムシールの形状が平板からガス缶の凹凸に合わせた形状へと変わり、ガス漏れ防止の強化を図った模様です。さらに五徳上部の滑り止めの加工の変更、風防の空気取り入れ穴の形状も変更されました。

収納ケースは高さが少し高くなりましたが全体的にはコンパクトになりました。

(そのためケースにぎゅうぎゅう詰めとなって入れにくくなってしまいました。スカスカよりはいいのかもしれませんが、スカスカの部分にライターをいれたり、掃除用の布切れやメンテ工具を入れておくことができたので、私はランタンと間違うケースでしたが初期のケースの方が好きでした。)

しかし、まだまだイギリス製時代のパーツをかなり使っており、イギリスと日本のハーフのような製品は、現在の様に完全な日本製となったEPIgasと比較すると、何とも言えないEPIgasの複雑な歴史を感じさせる製品です。

 

どのような経緯でユニバーサルトレーディング社がEPIgasブランドを引き継ぐことになったのか?

それ以前のイギリス時代・・・創業当時の会社からタイマー社へとブランド保有会社がどのように変わっていったのかもよくわかっておらず、また日本が輸入していた時代もガス缶製造に係わった小池化学や、ユニバーサルトレーデイングと系列が同じミヤコスポーツとの関係など、EPIgas製品を調べれば調べるほど国や時代というものに影響されながら、しかし製品としては一貫として質実剛健の製品を我々ユーザーに提供してくれていたことを実感します。

 

次回は唯一イギリス時代から続いているAPS/APSAの現行品、APS/APSA lllです・・・・・