6月21日水曜日。7時半起床。薄曇り。晴れ。薄曇り。
9時半東京へ行くK子を小淵沢駅まで送る。手術の結果首の可動域が狭くなったので、車の運転には不安はあるものの、K子の送り迎えができるようになったことはうれしい。
クリニックの予約まで1時間余り時間があったので散歩に出る。近くの糸杉の林の中にまるで童話に登場するような朱色のキノコ(タマゴダケ?)が生えていたので撮影する。歩行は少しフラつくし、じれったいほどのゆっくりした歩みだが、腰に痛みが来なくてよかった。
Mさんが庭で薔薇の手入れをしていた。チラッとこちらを見て手入れを続ける。ハハーン、そうかと思いながら近づいて挨拶すると、ぼくを見てエッ! と驚いた顔をする。思った通り、すっかり痩せたので別人と思ったという。
散歩に出かけようと家を出てきた裏のSさんとも会う。ぼくの入院のことはK子から聞いていた知っていたが、やはりぼくを見て少し驚いた表情をしていた。左膝を痛めて同じクリニックに通院しているという。
11時半いのうえ整形クリニックへ。2回目の外来リハビリである。左腕をいろいろに動かしてもらう。衰えた筋肉は疲れやすく、疲れているのに無理に鍛えるのはダメだという。疲れたら休むことが必要だとアドバイスを受ける。同じことは病院で何度もいわれたが、ついつい頑張りすぎなので、このアドバイスは何度も聞いてもよい。
昼食後はウッドデッキで井伏鱒二『荻窪風土記』を読む。戦前から戦後へかけての荻窪の変遷を軸としているが、自伝的要素の濃い著作であり、作家たちや釣り仲間、町の人々の往来が楽しい。太宰治の弟子であった小山清についての文章には泣かされた。小説を読んでぼくが勝手に想像していた小山清と井伏鱒二が描く小山清はちがう。
『荻窪風土記』を読み終えた後、数篇の短文を読み、『井伏鱒二自選全集』第12巻は読了。まだ補巻があり、文化村の書庫に置いてあるので明日にでも取りに行こう。
午後11時K子を小淵沢駅に迎えに行く。子ダヌキが道を横切った。
今日は戸籍上の誕生日。ぼくより少し歳上の老人が甲府の20号線で逆走しトラックと衝突して重傷をおったという。ぼくも気をつけなくては。