4月10日月曜日。連日夜中に目覚めて朝まで浅い眠りが続く。6時半起床。看護師にカーテンを開けてもらうと、今朝も雲ひとつない快晴。
8時50分の第1回さぎょう療法は病室のベッドであった。代理の療法士は2回目の女性で左右の肩を中心に筋肉をやわらかくほぐしてくれる。最初はおしゃべりしていたが、後半はほとんど眠っていた。
12時半、着いたよ、とK子からLINEがある。窓辺へ行くと、彼女が下を歩いていた。顔を見たいと思い、面会禁止は承知していたが、1階へ降りてみた。彼女が受付前の椅子にすわっていた。ぼくが家に持って帰ってもらおうと看護師に預けた荷物が届くのを待っているのだ。何しろ面会禁止なので、5メートルぐらい離れて立って話をしていたが、受付の事務員は仕事に専念しているし、周辺に人もいなかったので、ここぞとばかりK子の隣の椅子に腰かけた。二言三言言葉を交わしたところを看護師に見つかってしまった。K子が注意を受けているのでぼくは病室にもどり待機していた。やがて看護師がやってきて、今までは病院内を自由に歩けたが、病室のある4階以外は出歩いてはならぬという罰をくらってしまった。