8時、曇天、気温氷点下2度。雪が降りそうな空だ。
ルクレティウス『事物の本性について』第四巻を読む。ルクレティウスはその古典原子論が面白いのだが、物理学など現代の諸科学の知識があればより興味深いにちがいない。残念ながらぼくにはそれがない。
11時粉雪が降り始めた。野鳥たちがひっきりなしに餌台にやってくる。大雪になるのだろうか。
埴谷雄高「虚空」を読む。正直なところまったくわからなかった。若い頃ならばわかったふりをしたかもしれない。わからなかったが、作品が何かを伝えようとしていることはわかる。
午後3時45分K子をアルバイト先の公文に送る。明日でもよいと思ったが。外出ついでに、督促がきた国民健康保険をコンビニで支払い。来月第41回文学講座のチラシを長坂図書館にもっていく。『井伏鱒二自選全集 第十一巻』を読み終えたので八ヶ岳文化村のわが書庫へ行き、『第十一巻』を返し『第十二巻』を持って帰ろうと思ったがやめた。帰宅すると雪はやんでいた。
8時20分K子を迎えに行く。道路には凍結は見られなかった。しかしアスファルトが黒く濡れていたから明朝は危険だろう。
カナダモントリオール理工科大学で起きた大量虐殺事件を描いた映画『静かなる叫び』を観る。観始めてすぐかなり以前に観たことがあったことを思い出す。モノクロ映画である。犯人の男はフェミニスト憎み、ゆえに女子学生を次々に撃ち殺す。恐ろしい事件だが、カメラは抑制的で、それゆえに悲劇が観るものの心に深く沁みてくる。
続いて日活映画『事件記者』を観た。子供の頃テレビで毎週見ていたドラマの映画版だ。記者一人一人の顔が記憶にあり懐かしい。1時間ほどの映画だが、こういうのを観ると居間のテレビドラマは冗漫すぎる。悪悪になりたての宍戸錠が出ていた。