ソフトクリームのようにご飯が・・・、ピラミッドのようなざる蕎麦(Sep. 23, 2022) | 微睡のブログ〜八ヶ岳南麓から〜

微睡のブログ〜八ヶ岳南麓から〜

八ヶ岳南麓、北杜市長坂町小荒間に在住。ときどき仕事をしながら、読書、音楽鑑賞、カメラ撮影、オートバイツーリングなどの趣味を楽しんでいます。

 万座高原温泉。朝7時に温泉に入る。昨日から3度目の入湯である。K子は昨日の一度で充分だという。湯あたりでもしたかベッドでぐったりしていた。

 冷たい雨が降っている。最初屋根のある風呂に入っていたが、頭にタオルをのせて雨に打たれながらの温泉も乙なものである。湯の色や肌触りはそれぞれの場所で微妙にちがう。夜はよくわからなかったが、煎茶のような色の湯もあった。小さな湯の花が浮遊している。枯れた裸木が立っている。ナナカマドらしい赤い実がなった木も見える。

 8時半朝食バイキング。ボタンを押すとご飯がソフトクリームのように(このソフトクリムのようにという喩えはあたっていないが、それほど、ついにここまで来たかと衝撃的だったので敢えて使う。実際には軽く1膳分のご飯が落ちてきて小さな茶碗にのるだけだ)ご飯が出てくる装置にはびっくりした。

 9時半チェックアウト、県民割やら敬老割(?)で10,500円。さらに4000円の嬬恋だけで使えるクーポンももらったのでホテル内の売店でお土産などに使用する。

 

 

 10時小雨が降る中を帰途につく。往路と同じルートを帰っても面白くないし、有料道路も避けたかったので草津温泉経由で帰ることに決めた。

 熊笹とダテカンバの目立つ道を浅間・白根・志賀さわやか街道まで上る。紺紫のリンドウが目にとまる。木々はかすかに色づき始めている。以前よく訪れた白根は霧に包まれほとんど見えなかった。かまぼこ型の鉄筋製の、噴火の際に降ってくる岩石を避ける避難所がいくつも見られた。御嶽山が噴火して死傷者がたくさん出たことが教訓になったのか。こんな雨の日でもツーリングライダーが目につく。他人のことはいえない。ぼくも雨に負けず走ったものだ。

 草津温泉も懐かしい場所だ。ちちやの温泉まんじゅうが食べたいと思ったがもうクーポン券でいろいろ買ったので店の前を通り過ぎる。軽井沢は避けることにして吾妻川に沿う国道144号を上田方面へ向かう。鳥居峠を越えて、真田へ。時刻はまだ11時半で、朝食はいつもよりたっぷり食べてきたので空腹ではなかったが、せっかくだから蕎麦でも食べようということになった。ネットで探すと真田にいたこ庵という店があった。アルバイトに休まれたのか、人手が足りないので蕎麦しか応じられないと貼り紙がある。昼時で客が次々に来るので店主が1人でてんてこ舞いしていた。大はプラス200円だというので、K子もぼくもざる蕎麦の大を頼む。近くの席の男性が中盛りを注文する声が聞こえた。出てきたざる蕎麦大にビックリ。ピラミッドである。後で店主に聞けば、コロナ前は中盛りが大だったのだが、コロナで客足が遠のいたことがあり、大盛り相当だった中盛りにもう一つのっけたのだが、やめようにもやめるきっかけを失ったという。ぼくは何とか完食したが久しぶりに腹がはち切れそうになった。もちろんK子は食べ切れるわけもなく、といって残すのも嫌だったのでぼくが引き受けた。これで2枚2000円だった。

 

 

 ずっと運転で疲れていたし、腹もくちくなり欠伸がしきりに出るので運転をK子に任せた。ナビは自宅に設定してあったが、例によって高速へ導こうとする。高速が自宅までの最短距離の一部であれば問題ないが、むしろ距離的には損することがほとんどで、それにさらに通行料を払うのは時間もお金も無駄だ。そこでナビの自宅設定はそのままで、ナビの地図やコンパス、車の窓から見える青看板、山や河川を見て、ナビが左折を命じても、直進するように、あるいは右折するようにK子に指示する。そこはツーリングの際、まだナビがなかった頃のことだが、さんざん道に迷いながらも目や耳から入る情報を処理し、勘を鍛えて磨いたことが役に立って、ほとんど知らない場所でもそこそこ迷わずに走れるようになった。やがていつか休んだことのある場所や印象的で記憶に残った地名の記された青看板、ある地域に無数にある葬儀屋やその看板が目にとまるようになれば、もうナビも不要になる。

 帰宅は3時半。予定通りである。しかしさすがに疲れ果てた。3時間ほど眠る。