7時に起床。K子がイチゴ摘みアルバイトで早朝から出かけており、息子は例によって9時10時になっても起きてこないだろうから、ぼくが孫の朝食などの世話をしなければならない。
孫には8時ぐらいまで眠っていて欲しかったが、ぼくがベットを抜け部屋を出ようとすると、隣の部屋のベッドから孫がするりと抜け出た。
トイレ、歯磨きと洗顔をすませて、体重計にのると、エッ! とビックリした。何と昨朝よりも1キロ以上体重が減っていた。体重計は各種データがiPhoneのアプリに記録されるのだが、体重と体脂肪率が目標達成! と出ていた。体重はあと5キロ減らさなければ標準体重にならないし、体脂肪率はまだまだ大きく超過しているのでとりあえずの目標達成である。
さて、孫はどうしているかと見てみると、もうプラレールを広げて遊んでいた。
今日は2歳年下の弟の誕生日だ。アマチュアでトップクラスのゴルフ名人で年齢の割には健康で体力があるので、10歳以上体内年齢は若いのではないか。精神年齢はあるいはぼくの方が若いかもしれないが、若いというよりも幼いだけかも知れぬ。ぼくの中には成長しきれない部分、成長が止まった部分が明らかにある。それがさまざまなトラブルの因(もと)であった。これからもトラブルを呼ぶかも知れない。ともかく、立ち居振る舞いがよろよろしはじめたぼくから見れば、弟はまだまだ若い。ぼくの体内年齢はだいぶ体重を落としたが実年齢よりもまだ一歳上だ。
風は出てきたが雨は伴っていない。K子も疲れているようなので外食することにした。息子が温泉にも入りたいというので、富士見の中華テンホウで食事し、塩沢温泉に寄ることにした。
車を運転しているといきなり道に太い枝が折れて横たわっていた。まさに直前に落ちてきたのだろう。対向車もあわててブレーキを踏む。助手席の息子に取り除くように促す。息子はプロレスラーの体格なので簡単に片付けた。
テンホウに着く前に孫は眠ってしまった。車に乗るといつもすぐ眠ってしまう。息子が抱いて店内へ。椅子に座ると、すぐに横になってしまう。何とか食べさせたが、通常の2倍ぐらいの食事時間になってしまう。
塩沢温泉は空いていた。入口に今日は台風のために営業時間は7時までとあった。ここの湯は子供には熱めだが、寝湯と野天風呂はぬるめである。孫はすっかり目が覚めて元気になり野天風呂を楽しんだ。蜘蛛の巣がいっぱいかかっており、蜘蛛に異常な興味を示す孫は興奮し大喜びである。多くの巣は大きな雌蜘蛛、中ぐらいの蜘蛛、小さい蜘蛛からなっているが、中小は雄だろうと思うけれども、どちらも雌蜘蛛の連れ合いだろうか。孫は父親の膝にのって甘え、今度はぼくの膝にのってくる。
家に帰ると息子は急いで帰り支度をする。台風が迫りつつあり風も強くなったので、電車の運休があってもまずいので予定より早く帰ることにしたのだ。長坂駅まで送る。
送って帰るともうヘロヘロである。K子もぼくも居眠りする。しばらくしてふと目を覚ますと、テレビではエリザベス女王の柩をウェストミンスター大寺院へと運ぶ葬列が映し出されていた。
遅い夕食をオートミール茶漬けで簡単にすませる。K子は疲労困憊でいつもより早く床に就く。ぼくも眠たかったが今日は少しも読書しなかったのである恋愛小説アンソロジーに収録されていた笹沢佐保「六本木心中」を読む。時代は大きく変わり物語の背景になった時代や場所にリアリティがなく、物語の真実味も気が抜けてしまったようだ。