トントンを謳歌しよう。(Mar. 23, 2022) | 微睡のブログ〜八ヶ岳南麓から〜

微睡のブログ〜八ヶ岳南麓から〜

八ヶ岳南麓、北杜市長坂町小荒間に在住。ときどき仕事をしながら、読書、音楽鑑賞、カメラ撮影、オートバイツーリングなどの趣味を楽しんでいます。

 8時の気温は0度。薄曇りの寒い一日だった。庭の雪はとけなかった。

 

 午前中は井伏鱒二の「駅前旅館」を読む。昨日読んだ「ある草案」に登場する旅館の番頭が再登場、時間の関係で三分の一ほどしか読めなかったが、変幻自在な書きっぷり、控えめにいっても、傑作だろう。

 

 「駅前旅館」を三分の一で中断したのはK子が介護保険についての話をふってきたからだ。先日医者から、首の故障、正確には脊椎に問題があり、首の大きな負荷がかかると半身不随もあるといわれたとK子に話したので、さすがに彼女も心配になったようだ。年金タイプにするか、一時金タイプにするか悩ましいところだ。いずれにせよ、少し研究する必要があり、若い頃から世話になっている保険屋さんに資料を送ってもらうことにした。彼女は認知症の保険についても知りたいようだ。

 

 昼食は長坂駅前の立ち食い蕎麦屋ですませ、韮崎へ買い物に行く。

 車にガソリン、灯油を18リットルのタンクに3つ買う。今冬は灯油をいつになく多く消費した。寒かったこともあるが、外出が減り、家に引きこもっている時間が多かったことが理由だ。その分車で遠出することも減り、ガソリン代は減ったが、全体的に燃料費が家計を圧迫した。燃料費は節約できない。

 プリンターのインクも購入。文学講座のチラシや教材作りでインクの消費も半端ない。参加者にはワンコインの協力金をお願いしているがトントンである。

 業務スーパで食材や調味料などを買う。これは生活防衛だ。駐車場には案外高級車も駐まっている。森鴎外の「高瀬舟」だったか、記憶は曖昧だが、貧乏人も金持ちも、それぞれ家計は火の車なのかな。日本という国は、欧米諸国とちがって、着ている服や乗っている車で金持ちと貧しい人を判断できないというから、業務スーパーや100円ショップに買い物に来る人たちの経済状態は何とも言えないのであるが…。わが家は贅沢さえしなければトントン人生だ。トントンを謳歌しよう。

 帰途は、まっすぐ帰らず、田舎道を選んで走る。八ヶ岳や南アルプスが眺望できるばしょがあった。

 

 

 帰宅後、井伏鱒二が私淑していた田中貢太郎の「累物語」と「南北の四谷怪談」、それから岡本綺堂「四谷怪談異説」を読む。夕食後には『刑事フォイル』を観て、その後萩原朔太郎『叙情小曲集』を読む。朔太郎は高校時代に愛読したもっとも懐かしい詩人だ。

 

 1日の最後、ブログを書きながら、ザ´フーのウッドストックのライブ、次いでワイト島ライブを視聴する。最高のライブバンド。スティックを持って生まれた天才キース・ムーンの変幻自在のドラミングからしばし目が離せなくなる。