涼しすぎる風が吹いていたり、差しの強かった時間帯もあったが、概して穏やかな1日だった。ウッドデッキで気持ちよく読書が進む。戸板康二に『團十郎切腹事件』を読了し、続けて『グリー者の子供』を読む。『グリー者の子供』の方がよいと思う。タイトルから「殺人事件」が抜け、肩の力も抜けている。
しかし肩の力が抜けないのはぼくの方だ。リラックスして読んでいるつもりがやけに肩がこる。たぶん首の故障が悪影響しているのだろう。首に難病を抱えたために読書が思い通りにいかない時期があった。集中力が維持できなかったのである。それを失われた10年とすれば、失われた時間は取り戻すべくもないが、今の時間を失うことがないように読書しているわけである。
息子が孫の写真をLINEで何枚も送ってきた。高尾山に登ったようだ。息子はよい父親をやっている。ぼくよりもはるかによい父親だ。コロナでお山(孫はわが家のことをこう呼んでいる)に来れないので、よいおじいちゃんになれないのがつまらない。お山は秋が深まりつつある。