前回のつづき
やっぱり出掛けた
紅葉撮影partⅣ
朝光射す女神湖
無断転用禁止
10月下旬のことじゃがのう。
長野県の女神湖で早朝の紅葉を撮るために、昨日から車中泊をしながら日の出を待ち構えているのじゃよ。
しかしお天道様は前方の深い森に遮られてなかなかお出ましにならぬ。
予定時刻よりかなり遅れた午前7時6分―。
やっとお出ましじゃ!
その途端!
早朝の強烈な直射光が一挙にドカ~ンと正面の森に!
あっという間にすべての樹々は晴れ姿に変身じゃ!
雲一つない秋空も紅葉の晴れ姿を祝福するかのようにニコニコ顔で迎えてくれた。
見事な水鏡。
紅葉達も己が晴れ姿に見とれてござるわい。
微風が湖面を撫でて行き、水鏡が乱れて来たが、これはこれで面白い。
秋彩の湖をかき分けながら泳ぐ水鳥。
一方、東側にはまだ気嵐が湧き出ている。
朝光が射し込んでますます盛大に湧いているわい。
写真などで見る海の気嵐はもっと大規模なものじゃから、一度見てみたいのは山々じゃが、老い果ててしまった今となってはこんなことで満足しなければのう。
気温の上昇とともに気嵐は知らぬ間に消滅し、静かな湖面が戻った。
散り始めた紅葉が所々に浮いているわい。
よく見ると落ち葉や朽ち木には霜が付いている。
夕べは大分冷え込んだようじゃのう。
ハラリハラリと散る紅葉。
音もなく着水して…
静かに流れて行く。
今を盛りの紅葉の上を、お先にとばかりに逝く散紅葉。
岸辺には大量の散紅葉も。
日陰の紅葉は霜付きじゃ。
遠くの湖面に散乱する大量の落ち葉。
近くへ行けばちょいと面白いものが撮れるかもしれぬが、もうそんな元気は残っていないわい。
近くで見かけた陽光に輝くさざ波でも撮って我慢しようかのう。
お天道様ももう天空高くお昇りじゃ。
わしもそろそろ帰途に就くとしようかのう。
午前8時近くで気温は1℃か。
しかしあまり寒さは感じぬから不思議じゃわい。
部屋に居るときは目いっぱい暖房を点けて着ぶくれているというのにのう。
それでは皆の衆、またのお目もじを楽しみにしていますぞえ。
おしまい
無断転用禁止

























