忘れた! | 89歳の車中泊撮影記~風景写真に魅せられて~

89歳の車中泊撮影記~風景写真に魅せられて~

風景写真に魅せられた後期高齢者が、時には車中泊を織り交ぜながら撮影を楽しむ様子です。
                       
                       








                        

前回のつづき

 

忘れた!

 

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 4月に入ったばかりのある日の午後に、近所のお寺の池へやって来たのじゃ。

 

 このお寺の境内には枝垂れ桜があってのう。

 

 日が暮れるとライトアップされるのじゃよ。

 

 しかしわしはその桜の撮影がお目当てではない。

 

 何を撮りたいかといえば、桜を照らす照明のリフレクションを利用して、夜の池の様子を撮ってやろうという寸法なのじゃ。

 

 しかし夜が来ぬうちからヨタヨタ歩き回わったものじゃから疲れてしまってのう。

 

 ライトアップが始まるまでしばらくの間、車の中で休んでいたのじゃわい(前回のあらすじ)。

 

 

 

 

 

車内で疲れを癒しているうちに宵闇が迫って来た。

 

 

 

 

 

 間もなくライトアップの時間じゃ。

 

 

 

 

 そのころになると見物客はぞろぞろと境内へ集まって行く。

 

 

 

 

 

わしは境内には見向きもせず、池畔へ向かって(ヨタヨタと)一直線。

 

 

 

 

 

宵闇迫る池畔でただ一人待機じゃ。

 

 

 

 

 

やがて境内ではライトアップが始まった。

 

 

 

 

 

 

 

池面がライトアップのリフレクションでほんのり染まって来たわい。

 

 

 

 

 

池畔には2本の椿があるのじゃが、今年はこちらの木にはまるで花が付いていない。

 

一輪でも咲いていると風情があるのにのう。

 

 

 

 

 

この辺りを撮影しようと思ってカメラを覗いたときじゃった。

 

重大なミスを犯したことに気が付いたのじゃわい。

 

被写体が暗いからヘッドランプを照らしてピントを合わせようとしたのじゃが、そのヘッドランプがない!

 

 

 

 

 

 ヘッドランプは車中泊用の車に常備しているのじゃが、今日は別の車で来たため、すっかり忘れてしまったのじゃ!

 

 

 

 

 

 昨年は予備の電池を忘れ、今年はヘッドランプを忘れてしまったわい。

 

 そろそろボケが本格的になって来たようじゃのう。

 

 

 

 

 

 

 画像では明るいように見えても、実際にはかなり暗いのじゃ。

 

 

 

 

 

 

暗い中で何とかピントを合わせようとするのじゃが、ヘッドランプなしで四苦八苦。

 

曲がりなりにもピントが合う場所はこの辺りだけなのじゃ。

 

 

 

 

 

 境内では煌々とライトアップされているのじゃが、池の中は画像で見るほど明るくなくてのう。

 

 

 

 

 

 どうしてもこの辺りしかピントが合わぬ。

 

 

 

 

 

仕方がないから同じ葉っぱばかり撮ってしまうわい。

 

 

 

 

 

 それに花びらもほとんど流れていない。

 

 まだあまり散っていないのじゃから当然と言えば当然じゃがのう。

 

 

 

 

 

 昨年はこの辺りにコウホネの葉が多かったのじゃが、今年はまだ少ないわい。

 

 

 

 

 


散った花びらが少ないうえに、夜になったら風がピタリと止んで、数少ない花びらが動かなくなってしまったのじゃ。

 

 

 

 


 ヘッドランプは忘れるし、散り桜は少ないし、流れは止まってしまうし、今日は最悪以外の何物でもないのう。

 

 こうなったらもう引き揚げるしか手はないわい。

 

 

 

 

 

まだまだ続いているライトアップを横目で睨みながら、とぼとぼと車へ戻って行ったのじゃ。

 

 

しかし!

 

 

このまま引き下がるわけにはまいらぬぞえ。

 

数日後のライトアップの最終日にもう一度やって来て、次回こそこの仇を取ってやろうではないかえ。

 

 

 

 

 

つづく

 

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