偵察 その1 | 88歳の車中泊撮影記~風景写真に魅せられて~

88歳の車中泊撮影記~風景写真に魅せられて~

風景写真に魅せられた後期高齢者が、時には車中泊を織り交ぜながら撮影を楽しむ様子です。
                       
                       








                        

 偵察 その1

 

 

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 あちらこちらから春の便りが届くようになったのう。

 

 しかし例年ワシの住処の近辺は春到来が遅めなのじゃよ。

 

 かと言って新聞・テレビが春じゃ桜じゃと騒ぎ立てると、こちらはまだ早いと知りつつも何だか尻がムズムズしてきてのう。

 

 時期尚早なことは百も承知していながらついつい腰を上げてしまうのじゃよ。

 

 どうせ暇じゃ。

 

 ヒマつぶしになると思えば腹も立つまい。

 

 よ~し。出掛けるとするか。

 

 今日の行先は毎度おなじみの…というか、もう見飽きたとお叱りをこうむるかもしれぬ例のお寺の蓮池じゃ。

 

 

案の定じゃ。

 

池にせり出すように伸びている椿はまだ一輪も花が付いていないわい。

 

ここの池はハスやコウホネが咲き、池畔には数本の椿、桜、モミジなども佇んでいて四季折々に楽しめる場所なのじゃよ。

 

しかし今は季節の移行期とあって何もない。

 

寂しい限りじゃわい😩

 

 

 

 

 

 池の中も空っぽじゃ。

 

 

 

 

桜のリフレクションもまだ枝ばかり。

 

 

 

 

今日は珍しいことにサギを見かけたわい。

 

30年近くもここへ通っているが、サギにお目にかかるのは今日で2回目じゃ。

 

 

 

 

 別の椿へ移動してきたらこちらには二、三輪の椿が。

 

 

 

 

   高齢者(枯蓮)もまだまだ頑張っているぞえ。

 

 

 

 

 

 

おや?

こちらには桜が咲いているではないかえ。

 

 

 

 

 幹には河津桜の名札がぶら下がっていたわい。

 

 この近辺のソメイヨシノはまだまだ先のようじゃ。

 

 

 

 

 こんな状況では何ともならぬのう。

 

 しかしこのまま帰ってしまうのはちょいと物足りぬわい。

 

 そこでふと思い浮かんだことがあったのじゃよ。

 

 実はワシの住処の隣町に睡蓮の咲く沼があってのう。

 

 そこには10年近く前に一度行ったきりなのじゃがもう一度行って見たいと以前から思っているのじゃ。

 

 実は1年前にもその沼を目指して出かけたことがあったのじゃが、最初に行ったのは随分前のことじゃから記憶も定かではなくてのう。

 

 おまけに細い道が入り組んでいてとうとう見つからず、そのままになっているのじゃわい。

 

 今日はヒマに任せてその沼をもう一度探してみようかと思い立ったのじゃ。

 

 もちろんこの時期に花なぞ咲いてはいないことは充分承知しているのじゃが、開花時期に備えて場所だけでも見つけておこうと思ってのう。

 

 よ~し出かけて見ようわい。

 

 半ボケ頭をひねりながらとことん探し回ってやろうかのう。

 

 それ、出発じゃ!

 

つづく

 

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