前回のつづき
猛暑からの逃避行 その7
高ボッチ高原2日目
無断転用禁止
8月から9月初めにかけて、老人には酷な猛暑が毎日々々続いたのう。
わしゃそのころ、あまりの暑さに耐えかね、避暑を兼ねて長野県中部圏内各地の高地を経巡っていたのじゃ。(前回まで)
その猛暑からの逃避行も、いよいよ今日で終わりにしようと思っているのじゃわい。
というのはTVやネット情報によると、このあと台風が来るかもしれぬし、気温も僅かじゃが下がりつつあるという話じゃからのう。
逃避行最後の朝は、高ボッチ高原から鉢伏山へ登る途中の小さな空き地で迎えたわい。
ここは西向きじゃから朝の風景はどうということもない。
前回でも記したようにこの近辺の朝は諏訪湖越しの富士山ぐらいしか撮影ポイントは見当たらぬのじゃよ。
いつものようにコンビニ特製ブレックファーストを食した後、ゆっくりと高ボッチ方面へ下って行ったわい。
途中には昨日も通った、曲がりくねった木が乱立する林がある。
ようもこれほど複雑な曲がり方が出来るものじゃのう。感心してしまうわい。
こんな枯木からでも新しい生命が誕生しているのう。
道路を挟んだ反対側は一直線に伸びた林。
不思議千万じゃ。
高ボッチ高原へ下りてくると、辺りは霧に包まれて小雨まで降っている。
昨日はお天道さまに、ニコニコ顔をお出しくださるようお願いしておいたのにのう。
こんなところに霧が出るくらいなら、あの曲がりくねった林の中に出て欲しかったわい。
そうすりゃちょいとは撮影のネタになったじゃろうに、うまく行かぬものじゃ。
レンズに雨粒がついてしまったわい。
しばらくすると雨は止んだが、空はどんより曇り雲が広がっている。
諏訪湖の辺りもこんなに雲に覆われていては富士山どころではないわのう。
仕方がない。案内板の図で我慢してくだされ😭
何かめぼしいエモノは見つからぬかのう。
今回は避暑が目的じゃとはいうものの、手ぶらで帰るというのも寂しいわい。
あちらをウロウロ、こちらをヨタヨタと探し回ったのじゃが、結局は何も見つからず、とうとうあきらめて下界へ降りて行くことにしたのじゃ。
下りる途中の林には霧が立ち込め、なかなかいい雰囲気なってはいたものの…
しかし、ただそれだけではのう。
例えばじゃ。
ここにお天道様がお顔を覗かせて下されて光芒が出現するとか…
辺り一面に見事な花園でもあるとか…🤪
何かもうひとつ付録がついていればのう。
お前はアホか!
偉大なる大自然がお前の都合の良いように行くわけがないわい!
トリカブト?
道すがら鵜の目鷹の目で探し回ったのじゃが…
何も見つからぬうちにとうとう麓まで降りてきてしまったわい。
最後に道端で見かけた渓流でも撮って、猛暑から逃れるための旅を終わりにするとしようかのう。
何の成果もなかったが、耐えがたい猛暑を避け得ただけでも来た甲斐があったということであきらめることにしようわい。
これに懲りず、もうちょいと気温が安定してきたらまたフラフラと出かけてみることにするからのう。
それでは皆の衆、またのお目もじまでごきげんよろしゅう。
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おしまい
無断転用禁止






















