猛暑から逃避行 その1
自然湖へ
無断転用禁止
この数日は何となく暑さも和らいだような気もするのじゃが、今回のシリーズは数日前の猛暑が続いているころのお話じゃと思ってご覧くだされや。
☆
今年の夏は前代未聞の猛暑がとめどなく続いたのう。
こんなときに撮影になど行ったら、ヨタヘロ老人なぞ行先でくたばってしまいそうじゃわい。
かと言って、部屋に閉じこもって毎日々々エアコン漬けになっていたのでは、ヨタヘロ度がますます進むばかりじゃしのう。
困り果てているときに誰かがこんなことを言っていたぞえ。
「暑さを避けるには横の移動は避けて縦に移動すべきだ」
要するに北へ行こうが南へ行こうが、横への移動では暑さからは逃げられぬのだから、縦、つまり標高の高いところへ移動するのが一番だというのじゃよ。
その通りじゃ!
今までの経験からそれは痛いほど分かるわい。
よ~し。
早速実践してやろうではないかえ。
こうなったら標高の高い高原から高原へと渡り歩いてやるわい。
写真撮影なぞ二の次じゃ。
エアコンに頼らぬ快適な場所ならどこでもいいのじゃ。
それではまず手始めに長野県の自然湖からスタートして、長野県内の高原巡りでもしてみようわい。
自然湖は1984年の長野県西部地震により流出した土石流に、王滝川が堰き止められて出来た湖じゃ。
今も湖の中には災害前の林が立ち枯れとなって林立し、カメラマニアには格好の撮影ポイントとなっているのじゃよ。
こんな湖じゃがのう。
わしもここへはもうかなり長い間来ていないわい。
しかし神秘的な雰囲気は昔のままじゃ。懐かしいのう。
こんな風景に魅せられて、10数年前までは頻繁に通ったものじゃった。
ここでは四季を通して、日常生活の中では見られぬ光景に出会えたからのう。
その中でもわしが一番好きな季節は冬じゃったわい。
もうこの数年間はご無沙汰してしまっているが、もうちょいと若いころには真冬の雪道を苦労しながら頻繁にやって来たものじゃった。
特に早朝には日の出と同時に湖上を一筋の朝光が走り、神秘的な光景が見られたものじゃったわい。
しかし久しぶりにここへ来てみると、夏もまんざら捨てたものでもないのう。
辺り一面は緑一色に染まり、いかにも涼し気じゃ。
実際の気温もかなり低いわい。
この際、涼しいのは何よりの魅力じゃ。
長袖のシャツでも汗もかかぬわい。
毎年春になると必ず枯れ木の上に新芽が芽生えてくる。
枯れ木の白い影が湖面に映える。
微風に揺れる湖面。
湖畔の林にも西日が当たって来た。
この倒れかかった枯れ木は昔のままじゃ。
この木は最近になって倒れたのかのう。
以前には見かけなかった気がするわい。
この木も間もなくじゃろうのう。
こうして1本また1本と倒れて行き、やがてはのっぺらぼうの湖に…。
この林もいずれは無くなって行くのかのう。
そうなってしまうと、おそらくカメラマンの姿も見なくなってしまうじゃろうて。
のっぺらぼうの湖では写欲も湧いて来ぬからのう。
今日はこんなところでここはオサラバじゃ。
名残り惜しいが次の高原がが待っているからのう。
今度は開田高原じゃ。
日が暮れぬうちに急げや急げ。
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岸辺で見かけた蜜を吸う蝶。
つづく
無断転用禁止





















