リベンジのリベンジ | 89歳の車中泊撮影記~風景写真に魅せられて~

89歳の車中泊撮影記~風景写真に魅せられて~

風景写真に魅せられた後期高齢者が、時には車中泊を織り交ぜながら撮影を楽しむ様子です。
                       
                       








                        

リベンジのリベンジ

 

 今日は久しぶりの高ボッチ高原じゃ。

 

 このちょいと変わった名前の高原は長野県塩尻市辺りに位置する標高1600メートル前後の高原じゃが、ここは知る人ぞ知るカメラマニアにとってのメッカでのう。

 

 この高原の一番のウリは、何と言っても眼下に広がる諏訪湖と、その彼方にぽっかり浮かぶ富士山じゃ。

 

 秋から初冬にかけての未明には、諏訪湖と富士山のコラボを撮影するためにたくさんの三脚が立ち並ぶのじゃが…。

 

 しかし実を言うと今日は高ボッチでの撮影がワシの目的ではないのじゃよ。高ボッチの麓に広がる麦畑に用事があるのじゃ。

 

 話は長くなるが、ちょいとばかり耳を傾けておくれでないかえ。

 

 

 事の発端は一昨年(2019年)の5月下旬に遡るのじゃが…。

 

 その年、高ボッチ高原で車中泊をするつもりで車を走らせていたところ…

 

 高原の登り口のちょいと手前の幹線道路端に麦畑が広がっていて、その脇にポピーが咲き乱れているのを見つけてのう。

 

 わしゃあたちまち撮影意欲に駆られて車を停めたのじゃ。

 

 ところがそこには既に数人のカメラマンがファインダーを覗き込み、盛んに麦畑とポピーのコラボを撮影していたのじゃよ。

 

 しかもそばにはカメラ雑誌でよく見かける有名な風景写真家が、生徒らしきカメラマンの衆を熱心に指導しておられたのじゃ。

 

 さては写真教室じゃな。

 

 こりゃいかん。

 

 そんなところへワシのようなよそ者が割り込んではひんしゅくを買うだけじゃ。

 

 そうじゃ。今日は高ボッチで車中泊するのじゃから、明日の帰り際にここへ寄って一人で思う存分撮ればいいのじゃわい。

 

 そう思ってその日はそのまま高ボッチへ直行したのじゃ。

 

 さてそのあくる日…

 

 高ボッチの撮影を終えたあと、ワクワクしながら件の麦畑へ行ってみると…

 

 ない! 

 

 ないのじゃよ!

 

 信じられないことに、昨日まであんなに黄金色に実っていた麦は一夜にして跡形もなく刈り取られ、ポピーだけがワシをあざ笑うかのように咲き誇っていたのじゃ。

ダウン

2019年5月撮影 

 えーん 「………」

 麦畑あってのポピーなのじゃよ! ポピーだけならワシの住まいの近くにいくらでもあるわい…えーん

 

 

 

  そして一年が過ぎた昨年じゃ。

 

 今度こそあの麦が刈り取られないうちに撮ってやろうと思って、一昨年よりちょいと早めに出かけたのじゃよ。

 

 ところが…。

 

 今度は麦はあるのじゃがポピーが植わっていない

ダウン

2020年5月撮影

 こりゃあどうしたことじゃい😫

 

 前年とまるで逆じゃないかい😭

 

 しかし、いくら見渡しても無いものは無い。

 

 わしゃあ泣く泣くその足でまた高ボッチへ登って行ったのじゃ。

 

 

 

 そして…

 

 今年もまた麦の実りの時期が巡ってきた。

 

 よ~し、今年こそリベンジのリベンジじゃ。

 

 と、勢い込んで出掛けたのじゃわい。

 

 …が

 

 何と

 

 今度は麦もなければポピーもない

2021年5月撮影

  今年はとうとう休耕田になり果ててしまっていた

 

 

 こうして三年間に渡った長い物語はお粗末な結末と相なった次第…😫

 

 わしゃあ為す術もなく、このあとまたすごすごと高ボッチへ向かって車を走らせて行ったのじゃ…。

 

つづく

 

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