さて、彼岸花の話はもう終わりにして、今日からまた久しぶりに「あてどもない旅」の話に戻ることにしようかのう。
前回は台風の来襲で、仕方なくホテルに連泊した話までしたんじゃったな。
その翌日、石和のホテルをオサラバしたワシゃあ、前日行けなかった河口湖を目指すことにしたんじゃ。
鎌倉往還という道路を南下してゆくと、新御坂トンネルという立派なのができているが、アマノジャクのワシゃあ、そこを避けてわざわざ旧道を登って行ったんじゃ。
相変わらず台風の名残の落葉や枯れ枝が道に散らばっていたわい。
しばらく走って行くと旧道に御坂トンネルというのがあって、そこを通って行ったんじゃ。
そのトンネルを抜けた途端に、目の前に飛び込んできたのが富士山じゃ。
川端康成流に言えば、まさに「トンネルを抜けるとそこは富士山だった」じゃな。
今まで富士山というと、新幹線の車窓から眺めたり、霧ヶ峰や高ボッチなどから見ていた、言わば遠景の富士山しか見たことがなかったからのう。
いきなり目の前にドカンとでかいのを見せられると、びっくりというか、感激するというか、圧倒されてしまうぞえ。


つづく