高ボッチで涼しい一夜を過ごしてからというもの、これに味を占めてまた高原へ避暑に行きたいと思いながら、台風が来たり、撮影した写真の整理に忙殺されてしまい、仕方なくクーラーのお世話になりながら我が家に閉じこもる日々が続いたが、これもひと段落ついたある日、今度は高原の代名詞ともいえる霧ヶ峰へ出かけてみたんじゃ。
やっぱり夏は高原に限るわい。午後の日差しが一日で一番きつい3時前後でも30度には届かない気温じゃからなあ。
道路わきの小さな駐車場に車を停め、夕方になるのを待っていると、あとからもう一台が入って来て、近くに停まったなあ。神戸ナンバーの車じゃったぞ。
やがて夕闇が迫ってきたので三脚にカメラをつけて待っていると、おあつらえ向きに霧がわき始め、辺りが紅色に染まってきたので夢中になって撮っりまくったもんじゃ。
すると、隣の車から降りてきたおっちゃん(といってもワシより若いんじゃが)が、「何を撮ってはんねん」などと話しかけてきた。
このおっちゃん、てっきり御同輩のカメラマニアだとばかり思っていたのじゃが、カメラも持たず、ボケーッと立って話し掛けてくるだけ。
こちとら、この時間のためにわざわざ霧ヶ峰まで来て、今を先途と撮りまくっているんじゃからなあ。こんな時に話しかけられても、これに応じる余裕なんかあるはずがないわい。
生返事して無視していると、また車に戻って行ったのじゃが、不思議なことにワシが撮影を終わって、今夜のねぐらへ行くべく駐車場を離れ始めても、相変わらず神戸のおっちゃん、動こうともしなかったぞ。いったい何しに来たんじゃろう。
夕照が霧に映える写真は、例によってコンテスト応募のためにアップすることができないんじゃ。お許しくだされ。

