2015年2月27日「美しき働く姿、ジャスミンの花。」 | カンボジア的スローライフ

カンボジア的スローライフ

スローダウンしてみると見えてくるものがある。ありふれた日常のささやかな出来事。人生って、そんなささやかな暮らしの一つ一つが集まったもの。だから、その一つ一つを大切に暮らすことができたらいい。マンゴーがたわわに実る国、カンボジアからの発信。

あらまー、気がつけば2月も終わるって。

家族が来たり、あれこれ人が来たり、案内人になったり、束の間気ままな旅人になったりしているうちに、気がつけばブログもほったらかして、時は2月も終わるって。

ようやくプノンペンにたどり着くも、2月初旬の風邪も引きずり続けかつ胃腸の具合もよくなくて、美味しいものをお腹一杯にずーっと食べられないでいるのがとってもせつないところ。

それでもあちこち移動して、いろんなことを体験したけれど、どれも翼が生えたようにどんどん過去に飛び去っていって、もはや家族が来ていたことも思い出すのも難しいくらいに遥かな過去の彼方に。

ようやくプノンペンにたどり着いて、日本に帰国するための荷造りの為に、大家さんに預けていた大きなトランクを引き取ってきた。

プノンペンの大通りでトゥクトゥクに乗っていたら、車いすの花輪売りのお兄ちゃんが行き交う車の間をぬって一生懸命ジャスミンの花輪を売っている姿が見えた。いい香りなんだよなーと思いつつ花輪を眺めていたら、その私の視線に食いつくように必死で車いすを猛スピードでこいでトゥクトゥクを追いかけてきた。その必死の姿に胸が熱くなってトゥクトゥクの運ちゃんにとまってもらうと、車いすのお兄ちゃんが追いついた。ジャスミンの小さな花輪をひとつお買い上げ。

どんなお仕事にも本当に貴賤はないよなーと、足に障害のある車いすのお兄ちゃんの必死の追いつきと手にしたジャスミンのお花のほのかな香りに、よい癒しをありがとうと深く感謝の気持ちになった。

お兄ちゃんが生きる為に必死に働いている姿、とても美しかった。高い給料をもらっていても、有名になっても、美しくない姿なんて山ほどある。お兄ちゃんのあの車いすでの走りはなんだかとっても高貴な感じがしたんだなぁ。

過酷だった(笑)バイクでの再貧困の家庭をまわり続ける日々の村周りを終えて、残務処理も全部終わった途端、緊張がとけたせいか身体がボロボロになったけれど、むち打って行きたかった場所にあちこち行って、心がいろんなことを考えた数週間。

胸はいろんな想いでいっぱいになったけど、胃腸がよくなったら、お腹いっぱいにあれもこれも食べたいよ。