最近は少し落ち着きつつありますが、原油(石油)価格の高騰及び円安進行により、世界中にインフレ圧力が生じています。
石油の産出地域には偏りがあり、日本ではほとんど産出していないことから、戦後、日本経済は高度経済成長するとともに石油の重要性がどんどん増し、二度のオイルショックを初めとして原油価格の高騰に大きな影響を受けてきました。
石油や天然ガス等、化石燃料と呼ばれるものは、その名のとおり、とても長い年月をかけて蓄積された動植物の遺物由来の成分とされているため、常に枯渇が心配されてきました。
しかし、ここ40年間、新たな油田が見つかり埋蔵量が増え続け、枯渇時期はどんどん先延ばしになっています。最近では枯渇の話はあまり聞かなくなってきています。
それよりも、化石燃料は、燃焼時に温室効果ガスである二酸化炭素を排出するとして、悪者論が台頭していいます。(私は胡散臭い主張だと考えていますが)
今回のテーマは、原油や天然ガスは、本当に化石燃料なのか?、ということについて書いてみたいと思います。
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石油がどのようにして出来たのかという石油の起源の論争は、なんと中世のルネッサンス期に遡るそうです。そんな遠い昔から石油の認識があったのですね。
石油の起源については、生物由来説(有機成因論)と非生物由来説(無機成因論)の大きく二つに分かれているようですが、今日では生物由来説が有力となっているようです。
驚くべきことは、科学力が進んだ現在でも、未だに石油の起源が確定していないのですね。
これって、不思議だと思いませんか?
意図的に確定していないのでは?、と思いませんか?
私は、人類の誕生と同じように、意図的に隠されていると思うのです。
それは置いといて、生物由来説とは次のような内容です。
百万年以上の長期間にわたって厚い土砂の堆積層に埋没した植物や藻などの生物遺骸は、高温・高圧下で油母 (ケロジェン) という物質に変わり、次いで液体やガスの炭化水素へと変化する。これらは岩盤内の隙間を移動し、貯留層と呼ばれる砂岩や石灰岩など多孔質岩石に捕捉されて油田を形成する。
これが化石燃料の名称の由来となています。
また、非生物由来説は次のとおりです。
1940年代にBP(ブリティッシュペトロリアム)の研究所内では、無機生成物であることが主要理論であったが、市場戦略的な理由で機密扱いにしていた。1850年代以降ロシア帝国の化学者メンデレーエフなどが提唱して、旧東側諸国では従来から定説とされていた学説である。旧西側諸国でも、天文物理学者であるトーマス・ゴールドなどが無機由来説を唱えた。
「石油の分布が生物の分布と明らかに異なる」「化石燃料では考えられないほどの超深度から原油がみつかる」「石油の組成が多くの地域でおおむね同一である」「ヘリウム、ウラン、水銀、ガリウム、ゲルマニウムなど、生物起源では説明できない成分が含まれている」などが挙げられる。また、生物起源論が根拠としている、炭素数の少ない炭化水素ほど質量の軽い炭素同位体を含む割合が多くなるという傾向は、地下から炭化水素が上昇する過程で、分子の熱運動により重い同位体が分離されたと解釈する[要出典]。この無機由来説に基づけば、一度涸れた油井もしばらく放置すると、再び原油産出が可能となる現象を説明することができる。また超深度さえ掘削できれば、日本はもちろん世界中どこでも石油を採掘できる可能性があることになる。
石油の大部分が非生物由来であるとする仮説は、多くの地質学的および地球化学的証拠と矛盾しており、今日では認められていない。
ということで、この二説を比べると、生物由来説が妥当のよう感じがします。
しかし、本当に生物由来説が正しいのでしょうか?
私が生物由来説に対して疑問が残る点は、「百万年以上の長期間にわたって厚い土砂の堆積層に埋没した植物や藻などの生物遺骸」という部分で、生物遺骸が、これまで人類が使用してきた膨大な石油の量に値する程存在しているのか?、ということです。
もし、石油が生成に少なくとも数百万年かかる化石燃料であるならば、とっくに枯渇していてもおかしくないのではないか?、と思うのです。
次々に新たな油田が見つかる現状は、地中深くに存在する石油の探知能力が上がったからと言われていますが、本当にそうなのでしょうか?
生物由来説のように、数百万年というような長い時間をかけずに、石油は生成されている可能性があるのではないか?、と私はずっと疑問に思っています。
これに対して、ウィキペディアには、日本発の第3の説が書かれていました。
それは石油分解菌説です。この説は、日本発のようです。
無精製でも内燃機関を動かす事が出来る程、世界的にも稀な軽質油を産出する、静岡県の相良油田では、有機成因論とも無機成因論とも異なる、第三の仮説が唱えられている。1993年、当時京都大学大学院の今中忠行により相良油田から採取した石油分解菌」が嫌気性条件下で炭化水素を作り出すことを報告した。この際生成された石油は、相良油田産の軽質油と性質が酷似しており、相良油田が形成された一因として唱えられているほか、今中忠行らはこの石油分解菌が、メタンハイドレートに関係していると指摘した。
この説のことは、つい1週間程前、ウィキペディアで石油の起源を調べる前までは全く知らなかったのですが、私の考えと近かったので驚きました。
当然のごとく、石油分解菌説はごく少数意見で否定されています。
しかしながら、今年に入って古細菌を調べ出し、地球上の大半のメタンガスを古細菌であるメタン菌が常に生成し続けていることからも、石油分解菌説は、分解菌=新たな種類の古細菌と考えれば、ますます有力に感じられます。
地球上の大自然は、常に栄枯盛衰を繰り返しており、膨大な量の有機物が積み重なっていきます。
これを分解するのは自然の生態系ですが、最終的には細菌だけでなく、古細菌も関与しているのではないでしょうか?
古細菌には現在550種類が発見されていますが、実際にはそんな小数ではなく、バクテリアのように膨大な数が存在しているはずです。
それぞれの古細菌が大自然界の循環を担当しているはずです。最終的に石油や天然ガス、メタンダイドレート等々、人間がエネルギー資源として使用出来る成分を作り出しているはずです。
そういう意味では、化石燃料と呼ばれている物質は化石ではなく、日々生成されている地球の血液や体液のような物だと私は考えています。
もちろん、人間がこれら資源を使いすぎると自然環境のバランスが崩れ生態系に大きな影響を与えてるでしょう。
しかし、人間は、生態系の真実を知り、自然環境と共存出来る開発を出来るはずです。
現在のSDGsのような一握りの人間の利権がらみで開発を進めるのは間違ったことです。地球温暖化も欺瞞でしょう。
自然の本質を理解したうえで、人間の存在があるのではないでしょうか。
最後まで読んでいただきありがとうございました。