遠野物語 | 知っとうや(真実を求めて?!)

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⚡2900年続いた人類中心文明は、近い将来、五六七(弥勒)時代となり、本来あるべき姿に戻ります。それまでは産みの苦しみが続きますが、見事に成就して欲しいものです。⚡

昨年10月に岩手県を巡った際、初めて遠野を訪れました。遠野は、古を感じさせられる、波動が高い場所でした。

 

遠野は盆地状になっていて、北側には雄大な早池峰山があり、釜石市との境には仙人峠があります。早池峰山は修験道が栄えた場所として有名ですが、仙人峠にも巨石群があり、古代、修験道の痕跡がありました。仙人を目指していた場所だから仙人峠なのでしょう。

 

おそらく、遠野は、古き日本の小国の都であり、天竺の一部でもあった場所に違いありません。

 

私は、全国津々浦々を巡っていますが、遠野は、日本有数の波動が高い場所に感じました。

 

さて、その遠野を中心としたこの地域には、天狗、河童、座敷童子など妖怪に関わるものから、神隠し、臨死体験、あるいは祀られる神とそれを奉る行事や風習に関するものなど多岐に渡る霊的な伝承が残されているようです。

 

これらの伝承を、まとめたのが柳田國男で、明治43年に『遠野物語』として発表しています。

<WIKI:遠野物語>

 

遠野物語には119話が収められています。私も読んでみました。内容的には、現代人にとってはとても実話と思えないような話が多いのでフィクションと思いがちですが、実際には収められている説話はほとんどが実話だと考えています。

 

その中でも、今回、私が興味を持ちたのは、第2話の「神の始」でした。

 

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神の始

 

遠野の町は南北の川の落合にあり、以前は七七十里として、月に6度開かれる市には7つの渓谷、70里(およそ28km)の距離から売買の為に商人1000人、馬1000頭が集まる賑わいをみせていた。

 周囲には遠野三山と呼ばれる山々があり、早池峰山、六角牛山、石上山(石神山)、これらには成り立ちに関する神話が存在する。大昔に女神とその3人の娘が遠野を訪れ、来内村の伊豆権現のある所に宿った際、女神は娘達に良い夢を見た娘に対して良い山を与えると伝えた。夜深く天から霊華が舞い降り、姉の胸の上にこれが降りるも、末の娘が目を覚まし、これを自分の胸の上に移すことで最も美しいとされる早池峰山を手に入れた。そして姉達はそれぞれ六角牛山と石上山を得た。

 

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この説話は、「神の始」となっていますが、遠野地方の神始りと考えて良いと思われるので、大昔とは、神武天皇誕生以前の神代の話に間違いなく、大国主が登場して以降の話でしょう。

 

従って、数万年前から数百万年前という途方もない古い時代のことになります。我々が神代を信じられないのは、このとても長い時間観念なのです。

 

しかしながら、人間の常識は、天の非常識と考えるべきであって、人間の常識が間違っていることが多いのです。

 

この説話では、女神が、娘三人と一緒に遠野地方を訪れ、宿に泊まった時に、三人の娘の中で一番良い夢を見た娘に良い山を与えるというものです。

 

娘三人は、女神の娘ですから、これから世の中を守護する神として成長していくはずで、まずは山を守護する神として、良い山を与えるという意味でしょう。

 

「夜深く天から霊華が舞い降り、姉の胸の上にこれが降りるも、」の部分は、おそらく三人の娘とも同じ夢を見ていたのでしょう。

 

そうすると、夢の中では霊華が舞い降りそうになっていた姉(長女?)が、一番良い夢になるはずだったと考えられます。

 

しかし、「末の娘が目を覚まし、これを自分の胸の上に移すことで」の部分によって、夢の途中で三女が目を覚まし、霊華を自分のものにしてしまいます。

 

その結果、母親の女神は、「最も美しいとされる早池峰山を手に入れた。そして姉達はそれぞれ六角牛山と石上山を得た。」に繋がります。

 

早池峰山、六角牛山、石上山は、今でも遠野三山と呼ばれる山岳信仰の山だったようです。

 

遠野三山の主峰早池峰山は、かつては遠野地方の修験道の中心壮大な早池峰神社があります。主祭神は、瀬織津姫神であり、女神から早池峰山をもらった三女は、瀬織津姫神の役職を与えられたことが分かります。

 

つまり、最初の瀬織津姫は、この時の早池峰山で誕生したようなのです。

 

早池峰神社

早池峰神社①早池峰神社②

 

姉がもらった六角牛山と石上山は、早池峰山よりもかなり低い山ですが、それぞれ六神石神社と石上神社が鎮座しています。

 

六神石神社

六神石神社

 

石上神社

石上神社

 

瀬織津姫は魂の浄化の神様です。

 

早池峰山に最初の瀬織津姫が誕生したということは、遠野地方の神の始りと考えていたのですが、実は、世界の浄化システムの始りが、この遠野の地が最初だった、ということがいえそうです。

 

柳田國男がわざわざ遠野の地を訪れ、当地の伝承をまとめて遠野物語を書いた意図は、後世の人に本当の歴史を知ってもらいたいこと、それと霊性を取り戻してもらいたいという意図があったのかも知れません。

 

いずれにしても、遠野物語には、真実を知るヒントが隠されています。

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。