自衛隊機は救助、緊急搬送のために水平線すらわからない闇夜の海を飛ばなければならないのです。 | キラキラ星のブログ(【月夜のぴよこ】)

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米軍機、自衛隊機の事故の中にはこの空間識失調が原因の一つと疑われるものがあるんですよ。一般の旅客機は安全な高度をたもって飛びますし、離発着する空港は明るく滑走路が夜間でも照らされ、地平線を判別しやすい。

安全な飛行ができる状態でないと飛ばないものです。

 

でも、自衛隊機は救難や緊急搬送などのシーンではかなりの風雨でも危険を顧みず飛びます。そしてそういった環境でも飛べるようにするための訓練をします。

 

真っ暗な海に浮かぶ、不安定にゆれるヘリ搭載型の護衛艦への離発着ができなければ話になりませんから、夜間でも離発着訓練はあります。特に北朝鮮の有事を目の前にすれば、米軍も自衛隊もそういった訓練が必要になってきます。

 

 

 

思い出してください。湾岸戦争は新月に始まったんですよ。

 

そういうことを考えると月のない夜にたとえば、逃げ遅れた日本人を助けなければならないかもしれない。民間船が攻撃された場合海に投げ出された人たちを助けなければならない。燃料や医薬品を緊急搬送しなければならないかもしれない。想定することはたくさんあります。夜間の離発着訓練が多くなったとしてもおかしなことではありません。

 

航空機はほんのちょっと姿勢が傾くと、墜落する危険があります。平行だとおもっていても、実際には少し傾いていたとしたら真っ暗な海に突っ込んでしまうのです。視覚情報が信じられないときに、パイロットには空間識失調という状態に陥ります。この危険な状態を経験↓パイロットは多い。その状態でも機体を立て直し、計器を信じての飛行をつづけないといけないのです。自衛隊のパイロットに課せられた特別な技術のほんの一部だけですが、どれほど困難なことをしているか知ってほしいと思います。それがこの記事です。

 

 

ほんの片鱗ですが、一般旅客機と自衛隊機のやってることが根本的に違うということを理解してもらえれば、自衛隊へ暖かい目を持てる人が増えるのだと思います。大きな画像は以下の記事から見てくださいね。↓↓↓

2018年01月20日

自衛隊の航空機はなぜ危険な訓練に挑むのか?

https://nikkan-spa.jp/1443893

 

空間識失調――平衡感覚を喪失した状態。バーティゴ(vertigo)とは?

水平線すらわからない完全な闇夜の海をぜひ想像してほしいです。

 

 

 

--お知らせ--

 

政治的に行動できない自衛官を請願、署名などを通じて支援していく自衛官守る会からのお知らせです。憲法改正なども含め、自衛隊が迫りくる危機に対処できるためのルール改正、予算拡大、待遇改善などに賛同いただけるみなさんとの支援の輪を広げるための活動をつづけています。
自衛官の不遇な待遇問題などの公報やそういった問題を考えてくれる人を増やし、制度改正についての情報提供を中心に活動していますが、年に一回、衆参両院に国会請願を上げています。

 

今年も署名の締め切りは来年1月末日です。

 

ご賛同いただける方の署名をおまちしています。

 

〇請願用紙 直リンク
http://yakamochi.org/newsletter/20149mamorukai.pdf
 

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